プレシャスキャリアに聞く「My Coat, My Story」

おしゃれの経験を積み重ねてきたプレシャスキャリアの愛用コートのなかから、それぞれが選んだ私的「贅沢コート」について、その魅力をたっぷりと語っていただきます!

今回は、社会学者で立命館大学産業社会学部准教授の富永京子さんに、愛用の「ヘルノ」のダウンコートをご紹介いただきました。

富永京子さん
社会学者、立命館大学産業社会学部准教授
(とみなが・きょうこ)東京大学大学院修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員を経て、’15年より現職。著書『みんなの「わがまま」入門』ほか多数。昨年末に、第1子を出産。

ダウンコートのイメージを変えた日常使いの贅沢が味わえる一枚|社会学者、立命館大学産業社会学部准教授・富永京子さん

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「ヘルノ」のダウンコート(本人私物)

3年前に購入した「ヘルノ」のダウンコート(本人私物)は、程よいフィット感と裾に向かって広がるAラインが特徴。ウールとダウンフェザー入りのナイロンキルティングによる素材と色のコントラストも秀逸。Wファスナー仕様、高さのある襟のデザインにも定評あり。


「正直なところ、ダウンコートは贅沢とは程遠い存在だと思っていました。しかし購入時の意図とは裏腹に、このコートは私の想像を遥かに超えた逸品でした」と語るのは、社会学者の富永京子さん。その購入動機とは…。

「2019年から1年間、オーストリアにサバティカル(研究滞在)に行くために、持ち運びにも軽くて防寒に適したコートは何?と考え、行き着いたのがダウンコートでした。実はこれが、私にとってのファーストダウン! 初めは防寒さえできればいいと思っていたのですが、ワンピースを好んで着ることが多いので、いわゆるスポーツ系ではなく、程よく丈のあるシティ系に的を絞って探すことに。ふだんから買い物をする銀座や大阪を回り、ようやく仕事場のある京都で納得のいく一枚を購入。Aライン、上品なグレー、布帛とダウンのコンビネーションが決め手になりました。

今思えばここまで時間や労力を費やして購入したのだから、贅沢でない理由がないなと(笑)。現地では、オペラや舞踏会でのイブニングにも羽織って出かけたくらい、大人のライフスタイルにふさわしい品格を持ち合わせていました。日常使いのモノにも贅沢って宿るのではと、改めて気付かされた一枚です」

富永さんは現在、家族と暮らす東京と、勤め先の大学がある京都を行き来する2拠点生活。今年の冬も、ハイブリッドに活躍できるダウンコートが手放せないそうです。

※こちらで紹介したアイテムはすべて私物です。各ブランドへの問い合わせはご遠慮ください。

PHOTO :
神林 環
COOPERATION :
NAKATA HANGER
EDIT :
池永裕子、喜多容子(Precious)
EDIT&WRITING :
兼信実加子