2022年に発表された新作時計のなかから、時計を愛する賢者5人が選び抜いた確かな価値のある一本を、カテゴリーごとに選出する「MEN'S Precious ウォッチアワード 2022」。第5回を迎えた今回も、ラグジュアリーな時を刻む名作時計が一堂に集結!2022年で最も輝きを放った8部門の時計を発表します。

そのなかから今回は、「MEN’S Precious トゥールビヨンウォッチ賞」に輝いた、フランク ミュラーの『グランド セントラル トノウ カーベックス』をご紹介します。

「MEN'S Precious ウォッチアワード 2022」審査員

各界のプロフェッショナルがそれぞれの審美眼で厳正に審査!

並木 浩一さん
桐蔭横浜大学教授・時計ジャーナリスト
(なみき こういち)出版社勤務を経たのちに、京都造形芸術大学大学院にて博士号を獲得し、研究者の道に。人間が行う「静」の表現として時計を探究する一方、「動」の表現としてダンスを研究する。スイス取材には、日本のメディアが参加し始めた最初期から参戦。独自の切り口で時計を考察する視線に定評がある。
平山 祐介さん
俳優・モデル
(ひらやま ゆうすけ)一度はエンジニアとして就職するも、一念発起してメンズモデルの世界へ。国際的なモデルとしてパリコレクションなどのランウェイを経験。その後は俳優の世界にも飛び込み、二足のわらじで活躍中。時計好きとしての一面ももち、機械式からカジュアルウォッチまで、分け隔てなく溺愛する。
Daisukeさん
モデル
(だいすけ)パリやミラノほか、ファッションショーに長年出演し、モデルとしてのキャリアを積み重ねる。国際的なオファーも多く、海外渡航も多数。年齢に応じて腕時計を買い足して、現在は3本所有。選びには、着用するシーンが想定できるリアリティを重視する。このたび時計への関心が一層高まった模様。
関口 優さん
『HODINKEE JAPAN』編集長
(せきぐち ゆう)全国版の時計誌編集長を経たのちに、世界的な人気を誇る海外時計メディアの日本版『HODINKEE JAPAN』の立ち上げを機に現職に就く。装いと時計の組み合わせにもこだわる30代。インスタライブや時計店のイベントなどでも活躍する。国内外のコレクターとも親交を深め、見聞を広めている。
守屋 美穂
Precious/MEN'S Precious 編集長
(もりや みほ)大学卒業後、小学館に入社。30年近くにわたって女性ファッション雑誌の編集や新創刊に携わる。 特に、読者ターゲットである働く女性や富裕層女性のファッション、美容、ライフスタイルに精通。装いを楽しみ、日常を豊かにするという目線から腕時計を愛用。クロノグラフ好きを自認する。

【MEN’S Precious トゥールビヨンウォッチ賞】新型トノウ カーベックスケースの中央に鎮座する、複雑機構に注目|フランク ミュラー『グランド セントラル トノウ カーベックス』

フランク ミュラー『グランド セントラル トノウ カーベックス』
『グランド セントラル トノウ カーベックス』¥19,250,000 ●ケース:PG×SS ●ケースサイズ:縦58.6×横40mm ●ストラップ:クロコダイル×ラバー ●自動巻き(フランク ミュラー ウォッチランド東京)

立体的なケースに合わせたダイヤル造形やギョウシェ彫り、艶やかに塗られたビザン数字のインデックスなど、ブランドのセンスと技術が詰め込まれたトゥールビヨンウォッチに。2006年から始まる一貫生産体制の賜物だ。

「まだ見ぬ豪華な世界に自分を連れて行ってくれそうな、そんな夢のある時計
」Daisuke

「ひと頃のファッショニスタたちが愛好するイメージに、僕自身が少し引っ張られていた部分もありましたが、やはり天才時計師ここにあり。まんまとやられたな、という印象です」とは平山氏。中央に配置したトゥールビヨンの堂々たる佇まいや、ビザン数字の個性。それを際立たせるギョウシェ彫りのダイヤルなどに、「説得力を感じた」と言う。

「中央に配置するには、かなりの技術力を要します。が、“フランク ミュラー”は、時計界で初めてトノウ型ケースに収め、いとも軽々とやってのけたように見えます。まるで、トゥールビヨンに最高の舞台を用意したかのよう」と、芸術論も得意とする並木氏らしい見地から分析。

存在感に関してDaisuke氏は、スタイルとの調和にも触れる。

「クラシカルなスーツには華やぎを与えてくれそうですし、船上でのパーティシーンなどもイメージできます。まだ見ぬ世界ですが、この時計は、自分をそうした想像の世界に連れて行ってくれる気がします」と、夢を広げる存在にもなりうると見た。

いわゆる複雑時計だが、ロマンを与えてくれるという点でも、魅力を感じさせる一本だった模様だ。

フランク ミュラー『グランド セントラル トノウ カーベックス』
 

新型の「カーベックス CXケース」は、風防からストラップにかけて流麗なシルエットを実現。

フランク ミュラー『グランド セントラル トノウ カーベックス』
 

マイクロローターで巻き上げる自動巻きキャリバーを採用。約3日半ものロングパワーリザーブをもたらすのは、さすがの技術力である。

 

※掲載した商品は、税込価格です。
※文中の表記は、RG=ローズゴールド、SS=ステンレススティールを表します。

問い合わせ先

フランク ミュラー ウォッチランド東京

TEL:03-3549-1949

PHOTO :
池田 敦(CASK)
STYLIST :
関口真実
COOPERATION :
BACKGROUNDS FACTORY
WRITING :
高村将司
EDIT&WRITING :
安部 毅、安村 徹(Precious)