今メンズファッションでは、本質的な服への追求や原点回帰の傾向が顕著だ。BEAMSのクリエイティブディレクター・中村達也氏は、正統的なスタイルの礎となる、英国の要素が盛り込まれた「誠実スーツ」を提案する。以下、その一例をご覧いただきたい。

明るい色調のグレンチェックで爽やかな英国調を楽しむ!

グレーのシングルスーツで誠実さをアピール

シングル3ボタンの段返り、フラップ付きのチェンジポケット、明るく爽やかなグレンチェックの生地など、今季押さえるべき英国的なディテールを盛り込んだスーツ。クレリックシャツとペイズリータイを合わせ、伝統の英国スタイルをモダンに着こなしたい。足元は、正統を支える黒靴で。スーツ¥190,000〈パイデア〉・シャツ¥15,000〈ブリッラ ペル イル グスト〉・タイ¥16,000〈フランコ バッシ〉/以上ビームスF 新宿 チーフ¥8,000(ストラスブルゴ〈アリアンナ〉) ベルト¥15,000(バインド ピーアール〈ダミーコ〉) 靴¥146,000(エドワード グリーン銀座店)
シングル3ボタンの段返り、フラップ付きのチェンジポケット、明るく爽やかなグレンチェックの生地など、今季押さえるべき英国的なディテールを盛り込んだスーツ。クレリックシャツとペイズリータイを合わせ、伝統の英国スタイルをモダンに着こなしたい。足元は、正統を支える黒靴で。スーツ¥190,000〈パイデア〉・シャツ¥15,000〈ブリッラ ペル イル グスト〉・タイ¥16,000〈フランコ バッシ〉/以上ビームスF 新宿 チーフ¥8,000(ストラスブルゴ〈アリアンナ〉) ベルト¥15,000(バインド ピーアール〈ダミーコ〉) 靴¥146,000(エドワード グリーン銀座店)

 中村氏は「誠実スーツ」のひとつとして、英国的な仕様やディテールが含まれたシングルスーツを提案する。

「英国調のデザイン、生地、柄などを盛り込んだスーツが、今のクラシックスタイルのトレンドをつくっています。現代の大人が着用できるように、かつての正統的な英国スーツの風合いがよみがえっているのです。デザインは、3ボタンの段返りが基本。フラップ付きのポケットで、チェンジポケットもデザインされていると、よりトレンド感が出ます。生地は、チェック柄が注目です」

モノトーン主体のクラシックスーツコーデ

しなやかな薄手のウールを素材に、ミディアムグレーのグレンチェックを織り込んだ、クラシックな風合いのシングル3ボタン段返りのスーツ。多彩なカラーコーディネートで遊ぶことなく、レギュラーカラーの白シャツと小紋柄の黒いシルクジャカードのタイを合わせ、クールなクラシックスタイルを演出。落ち着いた色合いで楽しむ「誠実スーツ」である。スーツ¥620,000・タイ¥29,000(キートン) シャツ¥29,000(ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館〈エリコフォルミコラ〉) チーフ¥8,000(ストラスブルゴ〈アリアンナ〉) ベルト¥45,000(ストラスブルゴ)
しなやかな薄手のウールを素材に、ミディアムグレーのグレンチェックを織り込んだ、クラシックな風合いのシングル3ボタン段返りのスーツ。多彩なカラーコーディネートで遊ぶことなく、レギュラーカラーの白シャツと小紋柄の黒いシルクジャカードのタイを合わせ、クールなクラシックスタイルを演出。落ち着いた色合いで楽しむ「誠実スーツ」である。スーツ¥620,000・タイ¥29,000(キートン) シャツ¥29,000(ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館〈エリコフォルミコラ〉) チーフ¥8,000(ストラスブルゴ〈アリアンナ〉) ベルト¥45,000(ストラスブルゴ)

 スーツにも当然、各シーズンの時代感は反映される。誠実かつ控えめに着用するスーツだからこそ、さりげなくトレンドを加えたスタイルが、大人の奥行きのある着こなしを表現するのだ。シングルスーツは、まず英国調を選びたい。

 時代の空気を捉え、TPOにも配慮した着こなしを心がけることで、周囲も一目置く。とくにビジネスにおいては、相手に与える印象が大事。これなら商談の成功率が上がること間違いなしだ!

※価格はすべて税抜です。※2017年春号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2017年春号 華美に走らず、奇をてらわず、大人の誠実スーツの流儀
ヴィットリオ矢部のニックネームを持つ本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
Twitter へのリンク
クレジット :
撮影/小池紀行(パイルドライバー/静物) スタイリスト/村上忠正 構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)