明日、4月10日は、『100の日』です。これは、1月1日から数えて、4月10日が100日目になることから(※うるう年の場合は101日目)、シニアライフに貢献する事業を行う、一般社団法人人生100年時代協会が制定して記念日です。「長寿を願い、老舗の商品(店舗・施設)を利用する日」「65歳の4月10日を『終活開始日』」の定着をはかることを目的としています。健康寿命をのばし、素敵なシニアライフを謳歌すべく、日々の健康管理を改めて見直す日、とするのも良さそうですね。ということで、本日は「百」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「ひゃくまんだら」ってどういう意味?
「ひゃくまんだら」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:とても数が多いこと
2:同じことを繰り返し言うこと
3:大変にありがたいこと
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:同じことを繰り返し言うこと です。
「ひゃくまんだら」という言い回し、会話で耳にしたことがある方、多いと思います。
「あの人は、嫌味ひゃくまんだらだから…」
「その話は、ひゃくまんだら聞いたわ」
というような使い方をする言葉です。
漢字表記は「百曼陀羅」で、もともとの意味は「陀羅尼(お経の一種)を、百万遍も繰り返しとなえること」です。ここから転じで、「同じことを繰り返し言う」という意味になり、ニュアンス的に、あまりよくないことを言う場合に使われます。つまり「何回も言われて、しつこい」と感じる場合に使うイメージです。
この言葉を「100万dollar(ダラー=ドル)の大金ほどに多い、という意味の俗語だと思っていた」という方に、複数、遭遇しました。どこかで間違った解釈が流布してしまったのかもしれませんね。正確には「百曼陀羅(ひゃくまんだら)」で、意味は「繰り返し同じことを言うこと」ですので、お間違えのないように。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「凡百」ってなんと読む?
「凡百」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「いろいろのもの。数々。もろもろ」という意味の言葉で、転じて「ありふれていてつまらないもの」という意味でも使用されます。
<問題文>
「私の推しは、凡百のイケメンとはひと味違うのよ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 凡百(ぼんぴゃく)です。
「凡百(ぼんぴゃく)」は、「凡百の職人」「凡百の論文」のように、もとは「いろいろの、数々の」という意味で使用されていた言葉ですが、用例として多いのが、例文のように、
「凡百の○○とはひと味違う」や、「凡百の○○にはないような」、また、「凡百の○○をしのぐ…」など、「凡百(ぼんぴゃく)」とつく対象とは、一線を画す対象について語るケースです。ここから、「いろいろの」という本来の意味のほか、「ありふれたつまらないもの」という意味でも使用されるようになっています。読み方については「ぼんびゃく」「ぼんひゃく」「はんぴゃく」でも掲載している辞書がありますので、これらの読み方でも不正解ではありませんが、一般的に「凡百(ぼんぴゃく)」が筆頭で掲載されておりますので、この読み方で覚えておくのが賢明でしょう。
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本日は、4月10日、『100の日』にちなんで、「百」という字の入った日本語から、
・百曼陀羅(ひゃくまんだら)=同じことを繰り返し言うこと
の意味と、
・凡百(ぼんぴゃく)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会協会ウェブサイト/一般社団法人人生100年時代協議会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱