重ねてきた経験が、おしゃれの輪郭をクリアに際立たせる|端正でいて知的、“NEO”「清潔感」の魅力
いきいきとして気どっていないのに、潔い美しさがあり、上品。時代の気分が移り変わった今、素敵に映るのは、そんな新しいクリーンさが宿る清潔感です。
ふわりとまとえるオーバーサイズのシャツワンピースは、ウエストをきゅっと絞って、エフォートレスな美しさと端正さを絶妙なバランスで。長めのカフを折り返し、ゴールドのブレスレットを添える丁寧なおしゃれで、華やかな品のよさを感じさせて。
Secrets of Clean Impression「となりのひとと手をつなぎたくなる清潔感」エッセイスト・光野 桃さん
コロナ禍がひと息ついて、世の中に落ち着きが戻ってきた今、街を歩いていて気がつくことは、スポーツウエアを街着としてセンス良く着ているひとが多いということだ。いつからそうなったのだろう。でも、もはや残るはスポーティーしかないような気もする。
あるテレビ番組のインタビューに登場した有名モデルの女性、今は芝居に熱中しているとのことだが、彼女のスタイルが自由でとても気持ちが良かった。ごくシンプルでスリムなハイカラーのニットワンピース、色は多分、暗いネイビー。
そして靴がすごい。黒エナメルのワンコインローファーだが、このローファーは普通のものより厚底で、コンサバ感もありながら端にカジュアル、というかなり凝ったもののようなのだ。タイトスカートに黒ストッキングでローファーを履く。
まさに、気取ってないのに品がある――わたしたちに今、必要なキャッチフレーズではないだろうか。彼女の、モデルもテレビドラマもどんとこい的な肩の力の抜け方、スタンスの取り方の自然さも好もしかった。
清潔感は、おしゃれを通して見知らぬひととも手をつなぐツール、という気がする。美は細部に宿ると言うが、清潔感こそ、細部で息を殺している。高価な服を着ても、高価なエステに行っても、それは手に入らないからだ。
たとえば、シャツ。第一に髪と首とシャツ襟のバランス。ここがきれいでないと、シャツ襟を着る意味がない。「すっきり見える」、という点でも、留意したい場所。とにかく見て、考え、手を合わせて、また考え、そしてまたよく見ていく。
自分に合ったサイズは、着る者の知性をあらわす。さらに、素材、仕立ては言うまでもなく、大きめのアクセサリーも清潔感を奪うことがあること、よく知っておこう。そして最後はご本人の物腰、佇まいだろう。人品骨柄とは、結局内面=清浄なキャラクターがそこに現れ出る、ということだから。
※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記は、RG=ローズゴールドを表します。
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- 遠藤智子(Precious)
- EDIT&WRITING :
- 川村有布子(Precious)