雑誌『Precious』7月号では、眺めて幸せ!食べて幸せ!笑顔こぼれる「焼き菓子」を特集。老舗の味から、不定期販売の幻の品、とっておきまで。夏だって、アイスティーやビール、ワインと合わせて楽しみたい!

小麦粉と卵とバター。この3つを中心につくられるのに、味も形もさまざまで奥が深い焼き菓子。それは、日常に幸せな時間をもたらしてくれます。片手で手軽につまめる名品をご紹介。

本記事では、「オーボンヴュータン」のドゥミ・セックについてお届けします。

100年エレガント。これまでも、これからも不変の美しいドゥミ・セック(半生菓子)

「オーボンヴュータン」のドゥミ・セック

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シルバートレーの左から半時計回りに/レモンの酸味が爽やかな「タルト・シトロン」¥370、クレムフランジパーヌとチェリーを詰めた「アマンディーヌ」¥370、マルメロ(西洋かりん)とりんごのコンポートを詰めたシナモン風味の「タルト・コワン・ポム」¥470、パン・デピス(香辛料を使った焼き菓子)にカシスジャムを入れた「ノネット・ド・ディジョン」、左上/パイ生地にりんごのコンポートを入れて焼いた「ポン・ヌフ」 ¥370、左下/オレンジのタルト「タルト・オー・ソランジュ」¥470 予約可。

しっかりと甘くて美味しい。変わらないという進化

そのノーブルな色づきと香気にそそられる。片手ほどの小さな中に秘めた甘さは力強く、閑雅な美味しさが、ちょうどよい塩梅で消えていく。日本にフランス菓子を広めたオーナーの河田勝彦シェフは、フランスでの修業時代、伝統的な郷土菓子に惹かれて地方を食べ歩いた。

常時20種類近くあるタルトは開店から40年以上、レシピも味も、美味しさへの情熱も不変。今の季節は、レモンのすっとした酸味をメレンゲが包み込む「タルト・シトロン」など、フルーツの甘酸っぱさが心地いい。クリームもフレッシュなフルーツもないけれど、ひとつの満足度は生菓子を超えるというファンも多い至高のタルト。喜びが2~3日もつのも魅力。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

SHOP DATA

 

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PHOTO :
神林 環
STYLIST :
西㟢弥沙
EDIT&WRITING :
松田亜子、佐藤友貴絵(Precious)
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