英国の名門スーパースポーツカーブランド「アストンマーティン」。なかでも人気のSUVモデルに、よりパワフルな上級モデル「DBX 707」が登場し、ハイエンドなSUVの実力に注目が集まっています。そのクルマの魅力を体感すべく、北海道・ニセコでの1泊2日のラグジュアリーなドライブ旅へ出かけてきました。
アストンマーティンの優美なデザインの秘密とは
今から110年前、1913年にイギリスのロンドンで誕生したラグジュアリーなスポーツカーブランド「アストンマーティン」。F1やルマンなどのレースにも参戦し、映画『007』シリーズのボンドカーとして広い世代の男性たちが憧憬を抱く存在でもあります。
私が思うアストンマーティンの魅力は、佇まいの美しさ。速さを追求し、空気抵抗などが計算された機能的なフォルムでありつつ、剛健なだけではない、人目を惹きつけるデザインのエレガントさがあります。
以前、別モデルのローンチのために来日したアストンマーティン・デザインチームのクレイモデラーに、「クルマのデザインを考える際のインスパイアソースはなんですか?」と質問したところ、「浜辺の波打ち際」や「女性の首元で風になびくスカーフ」と意表をつく回答が。でもラインナップを見て納得。その言葉通り、アストンマーティンのモデルはどれも曲線美があり、インテリアも曲線を駆使したディテールが独自の優美さを醸し出していました。
例えるなら”カシミアシルクのガウンをまとった筋骨隆々のアスリート”
さて、今回ドライブした「アストンマーティン DBX 707」。一般的なSUVの倍以上の馬力(707馬力)を誇るパワフルなガソリンエンジンを備え、最高速度は310km/h、静止状態から時速100kmに達するまでのスピードはわずか3.3秒と、世界最速のSUVと言われています。
そんなスーパーカー同様のスペックを優雅さというヴェールに包み隠したまま、ドライブ旅はスタートしました。
オフロードを走るにはエレガントすぎるこのSUV、室内もとてもラグジュアリー。上質なレザーで覆い尽くされた室内空間は、洗練されたホテルラウンジのよう。
ドライバーシートに座ったら、まず、その日の目的や気分に合わせ、ドライブモードを自分で設定。日常シーンで最も多く使うのが「GT」モードでしょう。一般道や高速道路での乗り心地は滑らかで、とても静か。「GT」とはグランドツーリングの略で、長距離運転の快適性を与えてくれるモードですが、買い物や家族の送迎などちょっとした街乗りにもぴったり。ドライバーも同乗者もまるでカシミアシルクに包まれたようなコンフォートな時間を過ごせます。
でもそれはほんの一面。このクルマの正体を例えていうなら”カシミアシルクのガウンをまとった筋骨隆々のアスリート”です。エレガントで心地よいガウンの下には、世界最高レベルに鍛え抜かれた筋肉が。ドライブモードを「スポーツ」にスイッチすると、スーパーカーらしいエンジン音が唸り始め、クイックなスポーティ走行にシフト。さらに「スポーツ+」では、まるで100m走を超人レベルで疾走するトップアスリートのように、巨大なパワーを生かしたダイナミックな走行が楽しめます。このギャップこそが「アストンマーティン DBX 707 」最大の魅力。
「スポーツ+」モードでのハイパフォーマンスは、私のテクニックでは真価を発揮しきれないので、同乗いただいたレーサーのデモンストレーションで体感。
大きなエンジン音に胸も躍るド迫力のその走りは、地を這うように走るスーパースポーツカーの着座位置を、そのまま高くした感覚でした。
スーパーカーの疾走感と視座の高いSUVの見晴らしの良さを一挙両得。車高は高くてもコーナリングの安定感が全く損なわれていないのがすごいところ。
この高いパフォーマンスを経験してみると、カシミアシルクのような快適な乗り心地と安心感は、隆々な筋骨に抱かれているからこそ、と実感したのでした。
広い室内と荷室で快適なドライブ旅を
この背の高いスーパーカー、もちろんSUVとしての機能も充実しています。雨の日も雪の日も安心して運転できるし、荷室も広い。スーパーカーなら後部座席はほとんど無いに等しいですが、こちらは頭上も含めてゆとりの空間。ゆとりがあるからこそ「乗って行かない?」と誰かを誘いたくなる、‶おもてなしドライブ”にも万全のクルマです。
アストンマーティン DBX 707
ボディサイズ 全長 5,039mm x 全幅 1,998 mm x 全高 1,680 mm
エンジン 4.0L V型8気筒
車両重量 2,245kg
最大出力 520 kW
四輪駆動5人乗り
¥32,900,000~(車両本体価格)
問い合わせ先
ラグジュアリードライブに相応しい、旅の目的地は……
最速にして快適なハイエンドSUV「アストンマーティン DBX 707」で北海道・ニセコを走る、今回のラグジュアリードライブ旅で、私たちが訪れた素敵なスポットもご紹介。
パーク ハイアット ニセコ HANAZONO
宿泊はリュクスなこちらの大型マウンテンリゾートホテルで。宿泊客もスタッフも外国人が多く、まるで海外リゾートを訪れたかのような宿泊体験が楽しめます。スキーをはじめとするシーズンごとのアクティビティはもちろん、食も充実。特に国内外700種に及ぶ自慢のワインリストは、世界的に影響力を持つワイン評価誌「ワインスペクテーター」の「レストラン・アワーズ2023(世界の優れたワインリストを有する飲食店を称える賞)」に選出されるほど魅力的な品揃えです。
ANDARU COLLECTION NISEKO ・ULTIMO RESTAURANT
ホテルをチェックアウト後は「アストンマーティン DBX 707」でラグジュアリーなだけじゃないエキサイティングツーリングを満喫し、休憩も兼ねて立ち寄ったのが、こちらのアンダル コレクション ニセコ。1日6組限定のプライベートヴィラがある宿泊施設です。帰京前のランチはこちらのレストランで。
問い合わせ先
- TEXT :
- 林 公美子さん ライター
- PHOTO :
- アストンマーティン(Eric Micotto) 、パーク ハイアット ニセコ HANAZONO、アンダル コレクション ニセコ