冨永 愛、止めない歩みの先に───25年続けてきたキャリアと自らの人生で感じてきた思いを今できる多様なやり方で形にしていく…「機が熟した」40代の境地を語ります!
今年、デビュー25年目を迎えた冨永 愛さん。モデルとして、俳優として、円熟の深みを得てなお止まることなく、その域に達したからこそ取り組むことのできる新しい挑戦がスタート。
新会社「クロスオーバー」を設立したばかりの彼女が語る、仕事への意気込み、そして年齢を輝きに変える原動力について、まさに「機が熟した」40代の境地を語ります!
「年齢もキャリアも重ねて、自分に何ができるかということをずっと考えてきました。このタイミングで会社を設立できたのは、まさに機が熟したのだと感じています」
もしかすると最近では、冨永愛を俳優と認識している人が少なくないかもしれない。今年、時代劇ドラマ『大奥』(NHK)で主演。徳川吉宗役の熱演で全国に存在感を示し大きな話題となったが、仕事のホームはあくまでも25年のキャリアを誇る世界的トップモデル。今年7月には12年ぶりとなるパリ オートクチュールショーで約30キロのドレスをまとい、見事なウォーキングを披露した。さらに同月には、モデルのセカンドキャリアを支援する会社を設立し、まさに飛躍のときを迎えている。
セカンドキャリア支援の想いへとつながる問題意識は、25年前からあったという。
「私がデビューした頃は『モデルの寿命は3年』が定説。『この後はどうするの? 私たちの仕事はどうせ3年周期だから』って、各国のモデルたちとバックステージでよく話しました。そして、そのほとんどが結婚を目指す、そんな時代。そんなのおかしいな、残酷だなと感じてはいても、当時はまだ10代。人生経験も浅く、ただただもやもやするだけでした」。
そんな冨永さんもデビュー後の3年目、キャリアの絶頂期に結婚、出産。「自分のなかで早めに見切りをつけないと、この業界では痛い目にあうと思っていたこともありましたし、いちばんの理由は、とにかくいいときに辞めたかった。引退するつもりで産みましたが、機会に恵まれて復帰することができました」
カムバック後は日本に帰国し、モデルだけでなくテレビやラジオ、映画にも活躍の場を広げ、俳優にも挑戦。実は2014年から3年間、子育てに専念するための活動休止も経ている。
「振り返ると、私の場合は岐路に立つたびにたくさんの人に助けていただいて、とても恵まれてきたことは誰よりも自覚しています。多くのモデルにとって、ブランクが生じると復帰できるのはひと握りという現実は、今もあまり変わりません。モデルの経歴を生かしたセカンドキャリアを築きたくても、それで生計を立てられる人は多くはないんです」と語る。
物事を俯瞰し、問題点を的確にとらえる冷静さと熱い心をもち合わせているのは、生来の負けず嫌いの性格と行動力、そして、若い頃から世界の舞台で戦い続けた経験によるものだろう。
新会社を立ち上げたのも、「私がなんとかしなきゃ、みたいな気持ちに駆られたから。志を共にできる仲間にも恵まれたことも大きいです。これまで私自身が享受してきたサポートやご恩を還元、循環させていきたいという気持ちが強くありますし、それに、何かを始めるなら今しかないと思ったんです」と語る。
新会社「クロスオーバー」ではモデルのみならず、表現者すべてのキャリアプランをサポートする。キャリアコンサルテーションはもちろん、支援者やクライアントとのマッチングサービスも視野に入れているそう。近い将来、この新たなプラットフォームから、業種や職種を超えてボーダーレスに活躍する、冨永愛のような才能がいくつも生まれ、花を開かせるかもしれない。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記は、WG=ホワイトゴールドを表します。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 伊藤彰紀(aosora)
- STYLIST :
- 伊藤美佐季
- HAIR MAKE :
- ヘア/TETSUYA YAMAKATA(SIGNO)、メイク/TAMAYO YAMAMOTO
- NAIL :
- 渡邉季穂(uka)
- MODEL :
- 冨永 愛
- EDIT&WRITING :
- 下村葉月、池永裕子(Precious)