大胆にモダンに咲き誇る CHANEL「カメリア」の物語
マドモアゼル・シャネルが愛した永遠の花が、今、心をとらえて離さない──
“シャネル” を語る際に、欠かすことのできないモチーフ「カメリア」。今季はこの冬の花に焦点を当て、メゾンの伝統を継承しながらも新しい解釈を加えた、モノトーンが際立つ、シックなコレクションが発表されました。いつのときもおしゃれを楽しみたい、女性の心を浮き立たせる、ロマンティックなラインナップです。
ガブリエル・シャネルの愛を表すカメリアという永遠のシンボル
メゾンのアイデンティティが詰め込まれたような逸品。チェーンバッグ、ツイード素材、そして正面にはカメリアの花が凛と咲いて。時代を超えたクラシックなムードに、今また心奪われる。
透き通るようなホワイトのカメリアは、楚々と咲く花の表情そのもの。マドモアゼルが思いを馳せた、愛や憧れの象徴が、現代へと引き継がれていく。
ガブリエル・シャネルが生涯愛し続けた、カメリアの花。永遠を意味する花であり、花びらが整然と並ぶ姿は、愛情、純潔、完璧のシンボルでもありました。メゾンの象徴となった発端は、恋人のボーイ・カペルから最初に贈られた花束がそうだったから、または13歳のときに観た舞台『椿姫』への憧れという説があります。ほとんど香りがないことにも「女性たちに香りを選ぶ自由を与えてくれる」と、慎み深さを感じていたのだそうです。
1913年、フランス・エトルタの海岸で、ジャージー素材のブラウスに合わせたベルトに、生花のカメリアをあしらったガブリエル・シャネルの、最初の写真が撮影されています。1924年以降は、コレクションに白いカメリアを取り入れるように。「花を身につける方法は100通りもある」と、彼女が語ったとおり、ツイードジャケットをはじめ、ブラウス、ネックレス、シューズと、あしらいは多様でした。
またカメリアをつくるために、シャネルは羽根細工と花細工を手掛けるアトリエ「ルマリエ」にオーダー。現在のコレクションでも、使用されているカメリアは、シルク、ツイード、レザーなど、あらゆる素材のものが、ここの職人たちの卓越した技術によって生まれています。
マドモアゼルが自由にカメリアをあしらったように、現アーティスティック・ディレクターのヴィルジニー・ヴィアールも、コレクションで満開のカメリアを表現しました。メゾンの精神を継ぎながらも、その手法はモダンで新鮮。伝説はなお続き、女性を魅了していくのです。
カメリアを生み出す「ルマリエ」の匠
マドモアゼル・シャネルが最初にオーダーして以来、現在でもカメリアの制作を行っている、羽根細工や花細工のアトリエが「ルマリエ」。
1880年創業で、専用の道具と、高度な手作業により、いきいきと花咲くカメリアが、一輪ずつ生み出されている。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- PHOTO :
- 久富裕史(N°2)
- STYLIST :
- 三好 彩
- COOPERATION :
- NATURE KIT COMPANY
- EDIT&WRITING :
- 湯口かおり、守屋美穂(Precious)