BOSSのワーキングシーンにはフェミニンさも実は重要。女らしく信頼感のある着こなしはできていても、何かがひっかかる…? 最新の服には着こなしバランスのアップデートが必要なのです。
雑誌『Precious』5月号では【仕事服が見違える「最旬バランス」の極め方】と題して、BOSSのワーキングシーンに必要な、最新の服の着こなしバランスのアップデートを特集。
今回は、グローバルな舞台で活躍するBOSSに学ぶ今どきワーキングスタイルの正解バランスをご紹介します。
〈スタイリスト三好 彩さんとPrecious編集部が考察〉グローバルな舞台で活躍するBOSSに学ぶ今どきワーキングスタイルの正解バランス
Precious編集部(以下、編集部):今回改めて、今の女性BOSSにとっての理想的な仕事服を考えたいと思います。三好さん、アドバイスをいただけたら。
スタイリスト・三好 彩(以下、三好):一緒に考えていきましょう!
編集部:まず前提として、実は、ここ最近のトップキャリアは思いのほか、フェミニンさを大切にしているということを編集部は感じているんです。
三好:以前はシャツやパンツスーツを辛口に着こなす方が、トップキャリアのイメージでしたよね。
編集部:はい。でも、そういうスタイルはむしろOLD BOSSで、今のNEW BOSSはひと味違うかな、と。男性のなかで肩肘張ってダークスーツを着る時代ではないためか、仕事服こそ、実はフェミニンさをベースにしているのが、リアルなスタイルといえそうです。
三好:そのほうが華やかに見えて、さらに自分らしさや個性が表現できるのかもしれないですね。
編集部:そういう潮流をふまえつつ、信頼感も女らしさもあって、素敵と思える世界のBOSSたちのスナップ写真をセレクトしてみました。いかがでしょうか。
三好:欧州中央銀行総裁のラガルドさんは、いつも上品で素敵ですが、こうして見ても、常に装いを更新させていることがわかりますね。キャリア女性がジャケットを着る場合、膝くらいの長さのタイトスカートを合わせがちですが、ラガルドさんはワイドパンツや半端丈パンツに合わせていて、とてもおしゃれ。
編集部:イタリアのメローニ首相も、ワイドパンツがきまっています。
三好:ビッグシルエットのジャケットとのスーチングで、すごく今風。明るい色も素敵。従来のトップキャリアは、ダークカラーか原色のスーツというイメージでしたが、メローニ首相は流行のニュアンストーンのものをさらりと着こなしています。
編集部:欧州議会議長のロベルタ・メツォラさんが着ている、カーキのセットアップも新鮮ですよね。
三好:足元も、服の色となじみのいいベージュ系のバックル付きパンプスを合わせていて、こなれたセンスを感じます。
編集部:今っぽいものへ更新することが鍵ですね。ただ、新しいものを着ているのに、印象が変わらないという声を聞くこともよくあります。
三好:実はアイテムよりも、更新すべきはバランス。ジャケットやトップスはビッグシルエットが今の主流。パンツで魅せるなら、ワイドが最旬です。スカート丈も長めにすることが欠かせません。
編集部:素敵に輝く世界のBOSSの方々は、やっぱりその部分をおさえていますね。
三好:きちんとしていてフェミニンな装いは、バランスの更新をしていかないと、超コンサバティブになるおそれがあるので、ココがキモです!
編集部:確かに。甘さのあるきちんと服って、古いドラマに出てくる美人上司みたいになる危険性が。タイトなワンピースや、美脚を見せつける膝丈のスカート…。
三好:ダメとは言いませんが、印象のアップデートはキャリア女性としては大事な要素ですよね。
編集部:だからこそ、仕事服は、常にバランスのアップデートが欠かせませんね!
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- Getty images
- EDIT&WRITING :
- 長瀬裕起子、福本絵里香(Precious)