名品時計「レベルソ」×名画! 手元でアートを所有する贅沢を堪能
1833年にスイスのジュウ渓谷で創業して以来、ムーブメントから時計製作の全ての工程を自社で手がけるマニュファクチュールとして、男女問わず、時計好きから愛され続けているジャガー・ルクルト。なかでも1931年に登場した「レベルソ」は、反転するケースをもち、表と裏のふたつのダイヤルが楽しめる時計として名品の名を欲しいままにしてきました。
これまでもさまざまな限定モデルが登場した「レベルソ」ですが、ここでご紹介する「レベルソ・トリビュート・エナメル」は、なかでも目を見張る存在感。というのも、世界的な3つの名画が、緻密なエナメル画によってダイヤルに再現されているからです。
日本からは、不動の人気を誇る北斎の「神奈川沖浪裏」が時計に
2017年以来、大々的な展覧会が国内外で開かれ、改めてHOKUSAIの名を世に知らしめた葛飾北斎。日本を代表する浮世絵画家の作品のなかでも、特に有名なのが富士山の景観を描いた「富嶽三十六景」でしょう。北斎の浮世絵はヨーロッパの印象派にも影響を与えたことで知られていますが、そのきっかけともなったのが「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」。ジャガー・ルクルトは日本を代表する名画としてこの作品を選び、エナメル画で表現しました。
画家が表現したとおりの色を再現すること、浮世絵のダイナミックな波のうねりや水しぶきをエナメル画で表現するには、並々ならぬ技量が必要となりました。また穏やかな空のグラデーションを、筆のタッチを残さずに描き出すことも容易ではなかったといいます。
この素晴らしい絵画を裏ダイヤルにもつ「レベルソ」の表ダイヤルには、緻密なギョーシェ彫りによる小さな波の装飾がほどこされ、さらに北斎の海の色を思わせるブルーの半透明エナメルで覆われました。
印象派の名作や、20世紀を代表する中国人画家の水墨画もモチーフに
フランスの新印象派を代表する画家、ジョルジュ・スーラ。点描画の名手と知られる彼の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、印象派ファンならずとも一度は目にしたことのある名画でしょう。実際の作品は縦2m×横3mの大作。それをわずか3㎠のダイヤルに、しかも点描で再現していくことは気の遠くなる作業でした。独自の工具の製作に始まり、完璧な色彩を追求。実際にこの作品を仕上げるために、70時間以上が費やされました。
スーラの時計の表ダイヤルには、小さな菱形のギョーシェ彫りと新緑の半透明エナメルが施されています。このギョーシェを施す機械は100年以上も前のもので、使いこなすことにも高度な技量が必要だそう。
そして3つ目のモチーフとなったのは、20世紀の中国を代表する画家、徐悲鴻(ジョ・ヒコウ)の水墨画。雄渾な馬の絵で知られる彼の作品からは、10頭の馬が躍動する姿を描いた大作から着想を得てダイヤルにデザイン。水墨画という単色の世界が、多彩な色を操ることに長けたエナメル職人たちの作業を、さらに複雑にしたといいます。
これら3つの「レベルソ・トリビュート・エナメル」はそれぞれ8個の限定生産で、世界各国のブティックで発売中。愛する名画を手元で鑑賞する、それも名品時計で…という喜びは、きっと格別なものでしょう。
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- Precious.jp編集部