大人肌の美しさを巡らせる「洗顔の美学」

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スキンケアのファーストステップは化粧水でも乳液でもなく、「洗顔」なんです! 注目したいのは美の先端をゆく3つの国のメソッド。「落とす」常識を今すぐアップデートして、洗練肌を手に入れましょう。

メイクや大気汚染などの外から付着した汚れ、そして汗や皮脂など、肌の内側からの分泌物──、その両方を浄化する「洗顔」。日本では洗顔料を丁寧に泡立てて肌にのせ、水ですすぐ「泡洗顔」が主流ですが、これは日本が上質な水に恵まれているからこそ確立されたメソッドです。フランスの硬水はすすぎに向かないこともあり、水を使わず乳液やクリームで汚れを浮かせて拭き取る「クリーミー洗顔」が根付いていますし、冬の冷え込みと乾燥が厳しい韓国では、保湿効果を高めるために余分な角質を除去する「角質オフ洗顔」が定番になりつつあります。実は、この異なる3か国の洗顔メソッドを使い分けることが、大人の女性の肌に美しさを取り戻す鍵に。

「ホルモンバランスが変化する40代以降の女性の肌は、ターンオーバーが乱れ、乾燥やカサつき、くすみなどの悩みが現れやすくなります。異なる3か国の洗顔メソッドを肌の状態に合わせて取り入れることで、肌に潤いやハリ、透明感を取り戻すことができるはずです」(銀座ケイスキンクリニック・慶田朋子先生)

今回は、【フランス式クリーミー洗顔】と、おすすめの洗顔コスメをご紹介します。

上質な油分を肌に巡らせほぐす。キメの整ったふっくら肌に【フランス式クリーミー洗顔】保湿しながら汚れを落とすメソッドは砂漠肌の救世主

「年中カラッとした気候と、すすぎに不向きな硬水のフランスで発展したクリーミー洗顔。落としすぎる心配がなく、乳液やクリームの油分で肌を保湿できるので、乾燥が気になる人におすすめです。現地では汚れとなじませたあと、拭き取るのが一般的ですが、水を加えて乳化させてから洗い流すほうが日本人の肌には合います」(慶田先生)

泡立てやすすぎに向かないフランスの硬水。空気も乾燥していることから、フランスでは乳液やクリームを使用した洗顔メソッドがスタンダード。水を使用しないこの洗顔法、日本ではなじみが薄いですが、バリア機能が低下して乾燥しやすい40代以降の肌を救うメソッドであると心に留めて。

ナチュラルメイクには乳液、濃いメイクには油分の多いクリームと使い分けするのがベター。滑りがいいのでマッサージしたくなりますが、汚れとなじんだ洗顔料は手早くオフするのが正解です。本国では拭き取ってオフするのが主流ですが、日本の場合は洗い流す選択肢も。

◇【クリーミー洗顔 POINT】

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1.肌にのせる前に人肌に温めて
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2.摩擦を与えないようなじませる

1.肌にのせる前に人肌に温めて

冷たい洗顔料は肌をこわばらせる原因に。乳液(orクリーム)を手にとり、手のひらで温めてから肌へ。なじみやすく、汚れ浮きもスムーズに。

2.摩擦を与えないようなじませる

小さな螺旋を描くようになじませる。拭き取りオフの場合は、なでるように優しく、すすぐ場合は少量の水を加えて乳化させるひと手間を。

◇【フランス式クリーミー洗顔】おすすめ洗顔コスメ

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上から/「コスメデコルテ」AQ ミリオリティ リペアクレンジングクリーム n 150g ¥11,000、「ラ・プレリー」プリファイング クリーム クレンザー 200ml ¥13,750、「カネボウ化粧品」センサイ AS クレンジングミルク 150ml ¥8,250、「ポーラ」B.A クレンジングクリーム N 130g ¥11,000

一番上/「コスメデコルテ」AQ ミリオリティ リペアクレンジングクリーム n:使うたびハリと透明感が高まるリュクスを極めた洗顔クリーム

コクのあるテクスチャーでなめらかにのび広がり、濃いメイクや皮脂汚れまでしっかり浮かせる。白いクリームがクリアなオイルに変化したら、汚れがなじんだ証拠。オフは拭き取り、洗い流しどちらでもOK。エモリエント成分が贅沢に配合されているので、洗顔後は肌表面は柔らかく整い、ハリと透明感を実感できる。

上から2番目/「ラ・プレリー」プリファイング クリーム クレンザー:とろけるようなクリームなのに洗い上がりはすっきり軽やか

やや固めのテクスチャー。肌の潤いを守り、シルキーな肌へと洗い上げる水溶性のクリーム。乾燥や大気汚染などの外的環境からくるストレスを和らげ、肌をリフレッシュさせる。オフは洗い流し、ウエットコットンでの拭き取りのどちらでも可。洗い上がりはクリーム特有のベタつきはなく、さらりとしたシルキー肌に。

上から3番目/「カネボウ化粧品」センサイ AS クレンジングミルク:濃厚ミルクが絹磨きのように艶めく肌へと洗い上げる

肌当たりの柔らかな濃密ミルク。絹布でなでるかのようななめらかなテクスチャーで、磨き上げるようにメイクや汚れを落とし、スキンケア後のようなふっくらとした肌に整える。帰宅後すぐにメイクオフしたいときに活躍しそう。オフは拭き取りを推奨。クッション性の高いミルクなので、拭き取りの際にも摩擦感なし。

上から4番目/「ポーラ」B.A  クレンジングクリーム  N:洗顔が慈しみの時間に昇華する極上のテクスチャーと香り

カスタードクリームのような濃厚テクスチャー。肌にのせると体温でとろけて上質なオイルに。まるで美容オイルで洗っているかのような使用感で、濃いメイクともすぐになじむ。流したあとは保湿膜を均一に残し、みずみずしくなめらかな洗い上がりが実現。高揚感をもたらすシプレフローラル調の甘やかな香りも秀逸。


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「シスレー」リィスレ デマキアン 250ml ¥17,600

「シスレー」リィスレ デマキアン:植物エキス配合のミルクで肌を鎮静し、たおやかに導く

軽いメイクの日に最適な乳液タイプ。サンフラワーオイルやシナノキエキス、ビターオレンジフラワーウォーターなどのボタニカルエキスが肌の炎症を鎮め、新陳代謝をアップ。本場フランス生まれらしく、こちらは拭き取りオフタイプ。ティッシュオフしたあと、化粧水を含ませたコットンで拭き取るとしなやかな肌に。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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問い合わせ先

PHOTO :
鈴木 宏(人物)、戸田嘉昭(パイルドライバー/静物)
HAIR MAKE :
橋本沙耶(ヘア)、AIKO ONO(メイク)
MODEL :
真樹麗子(Precious専属)
EDIT :
新田晃代、五十嵐享子(Precious)
取材協力 :
慶田朋子(銀座ケイスキンクリニック)