一口に“温泉宿”といっても、そのスタイルは千差万別。温泉ジャーナリストの植竹深雪さんによれば、全国津々浦々の湯宿を巡るなかで、ときにはあっと驚くような斬新なサービスに出合うこともあるのだそう。
温泉の湯のよさは前提として、プラスアルファのおもてなしがあると、旅の思い出がよりいっそう印象深いものに…。せっかく旅に出かけるなら、とびきりの非日常体験で心身をリフレッシュしたいところです。そこで、植竹さんに“ほかにはない体験ができるユニークな温泉宿”をピックアップしていただきました。今回ご紹介するのは、箱根小涌谷にある「バーホテル箱根香山(bar hotel箱根香山)」です。
公式サイト
「バーに泊まる」という新発想!箱根の隠れ宿でお酒と温泉を堪能する
首都圏からのアクセスもよく、屈指の人気を誇る箱根。新旧多彩な温泉施設がひしめく箱根のなかでも、“バーに泊まる”という斬新なコンセプトで注目を集めているのが、今回ご紹介する「バーホテル箱根香山」です。
「名前のとおり、こちらは本格的なバーと温泉とが融合したユニークなホテル。お酒好きな紳士淑女にターゲットを大胆に絞り、チェックインが18時、チェックアウトが14時という設定からしてエッジが効いています」(植竹さん)
「照明を落としたムーディーなエントランスから館内に足を踏み入れると、チーク材のバーカウンターがお出迎え。一瞬、箱根ではなく都心の一等地のバーを訪れたかと錯覚に陥るほどです。温泉にバーが付いているというより、むしろここの場合はバーのほうが主役。たっぷりお酒を嗜みつつ、せっかく箱根に来たのだから温泉も…と欲張りな旅を実現できる大人のためのアミューズメント施設だといえます」(植竹さん)
「お酒は、一部を除いてフリーフロー。ウイスキー、ブランデー、ワイン、焼酎、日本酒、カクテルと何でも揃っており、なかなかお目にかからないようなレアなお酒も…。メニューに載せきれないほど豊富なラインナップです。
ちなみに、ノンアルコールのドリンクも充実していますし、アルコール度数控えめなカクテルをリクエストすることも可能。お酒好きな人にとって楽園であるのはもちろんのこと、お酒は強くないけれどオーセティックなバーのムードに浸りたい人などもきっと満足できるのではないかと思います」(植竹さん)
「1階バーが洗練された大人の空間であるのに対し、2階のラウンジはセルフサービスで、よりカジュアルにお酒を楽しめる雰囲気。気分しだいで使い分けるのもよいかと思います。何と言っても、“バーに泊まる”ことができて帰路を気にしなくていいのが魅力的。自分のお気に入りを心置きなく味わうもよし、普段とは目先を変えて気になる一杯に挑戦してみるのもよし。思い思いの過ごし方で美酒に酔いしれてみてはいかがでしょうか」(植竹さん)
極上のご褒美時間!ムーディーなスパで箱根の名湯に癒される
本格的なバーも圧巻ですが、やはりここは天下の箱根。お酒の量に注意しつつ、温泉もぜひ満喫したいところです。
「大浴場は男女入れ替え制で『スパ・カザン(spa kazan)』と『スパ・ヒノキ(spa hinoki)』の2つ。女性の利用時間は『スパ・カザン』が夜間、『スパ・ヒノキ』は翌朝からチェックアウトまでとなっています。
『スパ・カザン』は、露天風呂、サウナ、水風呂を完備しており、ライトアップされた神秘的な空間。一方、内湯のみの『スパ・ヒノキ』では檜香る浴槽でほっとリラックスすることができました。泉質は、ナトリウム-塩化物温泉。肌になじんでよく温まる湯ですので、これからの季節にぴったりだと思います」(植竹さん)
なお、大浴場とは別に、90分単位で貸切利用できるプライベートスパも2か所。プライベートスパはバーも併設しており、大切な人とグラスを傾けながら箱根の名湯を独占するという至福のひとときを約束してくれます。
客室はコンパクトなおひとり様用の空間からスイートまで5タイプ。最高にラグジュアリーな時間を過ごしたい人には、露天風呂付き客室「プレジデンシャル スイート」がおすすめです。
「プレジデンシャル スイート」では、広々とした湯舟に源泉が注がれる露天風呂にサウナと水風呂まで完備。プライベートバーには、国内外のリキュールやアルコールを取り揃えています。今宵は誰にも邪魔されず、好きなときに好きなだけお酒と温泉に浸りたい…。そんな大人のニーズを叶えるのに絶好の環境です。
以上、「バーホテル箱根香山」をご紹介しました。“バーに泊まる”という唯一無二のコンセプトを掲げた湯宿は、お酒と温泉をこよなく愛する人にとってパワースポットのような存在。次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- バーホテル箱根香山
- 住所/神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷507-4
客室数/全21室
料金/フリーフロー&ブランチ付き 2名1室利用時1名¥38,400(税込)~ - TEL:0460-82-0111
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)