「直黒」ってなんと読む?「なおくろ」ではありませんよ!
明日、10月24日は『軽貨物の日』です。国土交通省が2022年のこの日に、貨物軽自動車運送業での軽乗用車の使用を可能にする「軽貨物車量の自由化」を発表したことを記念して制定された、比較的“最近生まれた”記念日です。要は、貨物運送事業に軽乗用車を使用してよい、という許可が公的に下りたということで、『軽貨物の日』は、この社会的な認知と地位の向上を促す目的があります。そして、運送事業用の軽自動車には届け出が必要で、ナンバープレートの色が黒、という特徴があります。ということで、本日は「黒」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「端黒」ってなんと読む?
「端黒」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「フチの黒いこと。また、そのもの」です。
<使用例>
「父の湯飲みは、そこのお盆の上にある、大きくて端黒のものなの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 端黒(つまぐろ) です。
黒く縁取られたようなアイテムを言う、古来の日本語が「端黒(つまぐろ)」です。同じ用法で「つま」を使う言葉に「端白(つまじろ)」がございますが、これは「フチの白いこと。また、そのもの」のほか、「足や尾の先端の毛が、白い靴下を履いたような被毛の動物」のことも指します。また、メジロザメ属のサメのなかに、ヒレの先端やフチが白い「ツマジロ」という名前のサメもいますよ。
さて、これを踏まえて2問目にまいりましょう。
【問題2】「直黒」ってなんと読む?
「直黒」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「全体が黒いこと。また、そのさま。真っ黒」という意味の言葉です。
<使用例>
「マットな質感の直黒のドレス、というのも、ミステリアスなイメージで素敵ね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 直黒(ひたぐろ) です。
「深い黒色」を表す日本語には「漆黒」「烏の濡れ羽色」など、趣(おもむき)のある言葉がいろいろございますが、「直黒(ひたぐろ)」もそのひとつと言えます。「直(ひた)」という言葉は「直向き(ひたむ-き)」などにも使われ「純粋」「まじりけのない」というイメージがごさいますから、黒のニュアンスを表現する大人の語彙として「直黒(ひたぐろ)」、使いこなせると素敵です。
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本日は、10月24日『軽貨物の日』をご紹介しながら、「黒」という字の入った日本語から、
・端黒(つまぐろ)
・直黒(ひたぐろ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱