馬具作りにルーツをもつエルメスでは、乗馬のためのライディングハットを手がけてきたこともあり、ハットウエアでもクラフツマンシップを発揮しています。帽子は、冬のコートスタイルのポイントになるだけでなく、個性を語るステイトメント性のあるアイテムでもあります。
エルメスから今季登場したハットは、メゾンの伝統的なコードが秘められており、デザインのエピソードを知るほどに愛着も深まります。
今回は、プリント柄が魅惑的なバケットハットの『ジェーン・ラブ』と、軽快な着こなしへと導くキャップの『セレナ』の2タイプをご紹介します!
■1:王道人気のシルク柄を生かしたバケットハット『ジェーン・ラブ』
エルメスの「カレ」のデザインを生かしたニュートラルカラーのバケットハットは、とびきりチャーミング! 馬具を構築的に描いた名作柄をベースに、ハート柄が浮かぶ「ブリッド・ドゥ・ガラ・ラブ」のデザインを生かしたハットがあれば、遊び心のある着こなしが完成します。
「ブリッド・ドゥ・ガラ」は、儀式のための煌びやかな装束を意味し、ふたつの向かい合う頭絡を描いたもの。「エミール・エルメス・コレクション」に収められたオブジェからインスピレーションを得て、1957年に考案されたデザインです。
艶めく「ベージュ・ゴールド」をベースに浮かぶ、淡い「ローズ・ダーリン」と名付けられたベージュ・ゴールド色のハート柄が、ポジティブなムードを演出します。ハットの内側はウール&カシミアジャージー素材で、付け心地も抜群です。
■2:レザーで象った「H リフト」が映えるキャップ『セレナ』
深みのあるオリーブ色のキャップは、黒やベージュ、グレーなどシックカラーのコートスタイルと相性がよく、軽やかな雰囲気へと導いてくれます。
フロントで映えるシグネチャーは「H リフト」と呼ばれ、エルメスのシグネチャーのひとつ。「H リフト」は、パリのフォーブル・サントノーレ店のエレベーターの鉄格子に刻まれている象徴的なモチーフです。
2つの「H」は3代目当主エミール・エルメス(Hermès)と妻のジュリー・オランド(Hollande)の姓の頭文字をデザインしたものです。
カシミアフェルト地のキャップのフロントに、なめらかなレザー「ヴォー・スウィフト」にステッチが施された「H リフト」が存在感を放ちます。
キャップの後ろにはアジャスター機能を備えた「クルー・ド・セル」のスナップボタンが輝き、小粋な印象をもたらします。
愛され続ける王道の柄や、メゾンの歴史を刻んだシグネチャーモチーフを生かしたエルメスのハットがあれば、おしゃれの精度が上がります。いつもの着こなしの仕上げにバケットハット『ジェーン・ラブ』やキャップ『セレナ』を合わせて、自分らしいスタイリングを楽しんでください。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 大原敏政(aosora)
- WRITING :
- 川口夏希(NTK CREATIONS)