「逸興」ってなんと読む?「いっこう」ではありませんよ!
明日、1月22日は音楽に関する記念日『JAZZの日』です。Januaryの先頭の2文字「JA」と、「ZZ」に似た「22」日…ということでこの日が選ばれました。語呂合わせがウィットに富んでいるところも、いかにもJAZZの記念日、という感じですね。JAZZは19世紀末から20世紀にかけて、米国南部で黒人の民族音楽と白人のヨーロッパ音楽とが融合した形でできた、歴史の新しい音楽ジャンルで、オフビートの独特のリズム感と即興演奏の妙を特徴としており、演奏スタイルもバラエティに富んでいます。…というといころで本日1問目のクイズです。
【問題1】「逸興」ってなんと読む?
「逸興」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「特別に興味深いこと。また、そのさま」「ちょっと変わったおもしろみ。また、そのさま」という意味です。
<使用例>
「彼のフリー演奏は『逸脱』のほうの字を使う『逸興』…という感じね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 逸興(いっきょう) です。
「興す(おこ-す)」という字の音読みは「コウ」と「キョウ」がございますね。「興業(こうぎょう)」と「興味(きょうみ)」が同じ字で表せるのは、改めて考えるとおもしろいですが、「逸興」は「キョウ」で読みます。
同じ音で読む「一興(いっきょう)」は「それなりのおもしろみ」という意味ですが、「逸興(いっきょう)」は、受け手を驚かせ、ドキッと目をみはらせるようなおもしろみ…というニュアンスを感じる言葉です。JAZZの名プレーヤーは「逸興(いっきょう)」のほうで聴衆を熱狂させるイメージがありますので、今回、この言葉を取り上げてみました。
さて2問目にまいりましょう。
【問題2】「不埒」ってなんと読む?
「不埒」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「法にはずれていること。けしからぬこと。また、そのさま」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「芸術は、不埒なものこそ、魅力的だわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 不埒(ふらち) です。
「埒(ラチ)」は「かこい」を意味する字で、「ものごとの決着がつかないこと」を例えた慣用句「埒(らち)があかない」などに使われます。「不埒(ふらち)」は「かこい(決まった範囲内)ではない」という構成の言葉です。
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本日は1月22日『JAZZの日』にちなんで、
・逸興(いっきょう)
・不埒(ふらち)
の読み方や、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/毎日新聞ホームページ/山野楽器noteアカウント/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱