「掛替」ってなんと読む?「かけかえ」かしら…?
明日、1月31日は『生命保険の日』です。1882(明治15)年のこの日に新聞紙面で、日本ではじめて生命保険金が支払われたことが報じられました。これをきっかけに、生命保険そのものが、世間一般に広く知られるようになった、ということで、記念日として制定されています。本日は「生命保険」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】「解約返戻金」ってなんと読む?
「解約返戻金」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:保険契約を解約した際に払い戻されるお金のことです。
<使用例>
「掛け捨てタイプよりは、解約返戻金が発生するタイプの保険に入りたいわ」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 解約返戻金(かいやくへんれいきん) です。

「返戻(へんれい)」は意外と読めない熟語ですね。また、「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」に関しては、「返礼」という言葉と混同してしまいそうです。しかし、「解約返戻金」は、保険をかけていたことに対するお礼ではなく、自ら積み立てていた掛け金の一部が、解約時に戻ってくる仕組みをいう言葉ですので、お間違えのないように。
では2問目にまいりましょう。
【問題2】「掛替」ってなんと読む?
「掛替」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:以下の例文をしっかり読んでください。
<使用例>
「どこにでもありそうなハンカチですが、これは、母にとっては掛替のない宝物なのです」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 掛替(かけがえ/かけかえ) です。

「掛替」は「かけがえ」「かけかえ」どちらで読んでも正解で、意味は「のちの用意のために、同じものを代わりとして備えておくこと。また、そのもの。代わり」「取り換えること」です。後者の意味では「保険の掛替(かけかえ)」など、3文字目を濁らせない発音で読むことが多いですが、例文に使ったような「プライスレスで取り換えのきかないもの」というニュアンスでは「掛替(かけがえ)」と3文字目を濁って発音するのが一般的ですね。
保険の「かけかえ」と、この「かけがえ」が同じ熟語であること、なかなか気付きにくそうですので、今回、扱ってみました。
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本日は、1月31日『生命保険の日』にちなんで、
・解約返戻金(かいやくへんれいきん)
・掛替(かけがえ/かけかえ)
の日本語の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/明治安田生命ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱