ロシア・モスクワのプーシキン美術館。世界最大級の収蔵品数を誇る同館の珠玉の作品が集う、「プーシキン美術館展——旅するフランス風景画」が、東京都美術館にて、2019年4月14日(土)から7月8日(日)まで開催。

約10万点を収蔵する、プーシキン美術館とは?

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》 1876年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》 1876年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

かの有名なクレムリンや赤の広場にほど近い、モスクワの中心地に位置するプーシキン美術館。1912年にモスクワ大学の付属美術館として開館して以来、西洋絵画の殿堂として世界的にその名を知られています。1937年には、ロシアを代表する文学者、アレクサンドル・プーシキンの没後100周年を記念し、彼の名を冠したプーシキン美術館(正式名称:A.S.プーシキン国立造形美術館)へと名称を変更。収蔵品数は約10万点と、同じくロシアのサンクトペテルブルクにある、エルミタージュ美術館に次ぐ規模を誇ります。

印象派・ポスト印象派を中心とした珠玉の作品が勢ぞろい

ポール・ゴーガン 《マタモエ、孔雀のいる風景》 1892年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
ポール・ゴーガン 《マタモエ、孔雀のいる風景》 1892年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

数多くの西洋絵画を所蔵するプーシキン美術館ですが、フランス絵画、特に印象派およびポスト印象派を代表する画家たちの作品が目白押し。今回の展覧会においても、モネやルノワール、ゴーガンといった、世界的に有名な画家たちの作品を目にすることができます。

クロード・モネ 《草上の昼食》 1866年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
クロード・モネ 《草上の昼食》 1866年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

なかでも、モネが描いた『草上の昼食』は本邦初公開! やわらかなタッチと、色鮮やかな色彩という、印象派ならではのエッセンスを存分に堪能することができる作品です。さらに、5月12日(土)、5月26日(土)には、スペシャルイベント「プレミアムナイト鑑賞券 ~シャンパーニュと巡る風景画の旅~」を開催予定。閉館後の美術館で、学芸員によるレクチャーを受けながら作品を鑑賞したのち、館内レストランにて「ヴーヴ・クリコ」のシャンパーニュを楽しむことができるという、なんともラグジュアリーな体験がかないます。

印象派・ポスト印象派の作品のみならず、美しい自然を描き出した風景画の傑作がそろう、「プーシキン美術館展——旅するフランス風景画」。遠くロシアから来日する名作たちとの出合いを、この機会に楽しんでみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

  • プーシキン美術館展——旅するフランス風景画 
    会期/2018年4月14日(土)~7月8日(日)  
    会場/東京都美術館 企画展示室(東京・上野公園)
    開室時間/9:30~17:30(金曜日は20:00まで)※入室は閉室の30分前まで
    休室日/月曜日(ただし4月30日は開室)
    観覧料/一般¥1,600(¥1,400)、大学・専門学校生¥1,300(¥1,100)、高校生¥800(¥600)、65歳以上¥1,000(¥800)※(  )内は前売・団体(20名以上)料金、中学生以下は無料、その他各種割引適応あり
    巡回展/大阪展 2018年7月21日(土)~10月14日(日) 国立国際美術館
    TEL:03-5777-8600
  • 住所/東京都台東区上野公園8-36

この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
難波寛彦