数あるスイーツの中でも、季節を彩った果物がたっぷりと使われたフルーツパフェは、ちょっと非日常的な存在。そのため、子どもの頃は「特別な日にしか食べられないもの」と思っていた方は多いのではないでしょうか?
しかし、大人になればどんな贅沢スイーツもある意味、食べ放題! 新年度が始まったばかりで何かと忙しいこの時期、極上のスイーツを使ったフルーツパフェに癒されてみませんか? 春はみずみずしいフルーツがおいしい季節なので、パフェとして食べるのが一番いいのです。
そこでスイーツコーディネーターとして活躍している下井美奈子さんに、食べる価値のあるフルーツパフェを教えていただきました。ひと口食べれば、懐かしい気分に浸れるはず。子どものころに食べられなかった分まで、思いきり堪能しましょう!
■1:日比谷店限定、あまおうとチョコが一味違う「パティスリー&カフェデリーモ」の『メランジュフリュイ HIBIYA-MERANGE FRUITS HIBIYA-』(日比谷駅)
これまで、近隣の銀座や有楽町と比べ、トレンドスポットに乏しいイメージのあった日比谷に登場した「東京ミッドタウン日比谷」は、2018年3月29日にオープンしたばかりの、注目スポット。
著名なシェフの中山豊光氏がフランス・パリで営む「レストラン トヨ トウキョウ」が初出店し、「ザ・ノース・フェイス プレイ(THE NORTH FACE PLAY)」のようなファッションブランドの新コンセプトショップが出店し、大型映画館もあるなど、一日居ても飽きない商業施設。まさに、日比谷に行きたくなる仕掛けに満ちた複合ビルと言えます。
そんな活気あふれる東京ミッドタウン日比谷にお店を構えたのが、「パティスリー&カフェデリーモ」。数あるスイーツショップの中で、下井さんがこの新店を選んだ理由はなんでしょうか?
「地下鉄日比谷駅から直結して繋がり、コンコースの役割をもつ、東京ミッドタウン日比谷地下1Fの”日比谷アーケード”。パティスリー&カフェデリーモは、利便性もよく、思わず立ち寄りたくなるこの好立地にあります。
チョコレートを知り尽くしたシェフの江口和明さんが『世界中のショコラと洋菓子を、気軽に食べていただくことができるようなお店をつくりたい』という思いからできたお店だけあって、チョコレートの魅力や、 チーズ、ワインとのマリアージュが日比谷店のコンセプトのひとつになっています。なかでもシェフの思いが詰まった、ちょっと大人のパフェがお薦めなんです」(下井さん)
そのパフェ、『メランジュフリュイ HIBIYA-MERANGE FRUITS HIBIYA-』(¥2,484)は、東京ミッドタウン日比谷の店舗限定パフェ。シンプルな見た目ですが、贅沢に使われたイチゴ(あまおう)とチョコレートが、ひと味違う大人向けのパフェに仕上げられています。
「あまおうとブロンドチョコレートのデコレーションが目にも華やかですよね。底に忍ばせたシャンパンジュレの芳醇な香りが、大人だからこそ味わいたいパフェに仕上がっています。香ばしいカカオニブやピスタチオのカリカリッとした食感も楽しい!
お好みで温かいチョコレートのソースをかけることで、自分だけのオリジナルのパフェになり味の変化も楽しめます。あまおうのジューシーな味わいとショコラが重なる贅沢なこちらは、期間限定メニュー。是非、あまおうのおいしい季節に味わってほしいです」(下井さん)
「パティスリー&カフェデリーモ」は、もともと目白や渋谷にも店舗があり、繊細なチョコレートを扱ったスイーツが楽しめるとあって、女性人気が高いお店です。江口シェフに、『メランジュフリュイ HIBIYA-MERANGE FRUITS HIBIYA-』にまつわるこだわりについてお話をお伺いしました。
「メランジュフリュイ HIBIYA-MERANGE FRUITS HIBIYA-は、酸味と甘みのバランスがよい『福岡県産あまおう』とチョコレートを合わせたもの。ピスタチオとイチゴのフレジアを組み合わせることで、ショコラとフルーツのマリアージュを実現しました。
デリーモならではのエッセンスとして、ブロンドチョコレートを加え、リッチなシャンパンジュレ(シャンパンはブリュットエビデンスを使用)とシナモン香るシュトロイゼルをトッピング。お好みのタイミングでショコラソースをかけることで、あなただけのパフェが完成します。食感・温度・口どけなど、綿密に計算されたショコラのすべてが一度に楽しめるパフェです」(江口シェフ)
東京ミッドタウン日比谷の登場で、映画からファッション、グルメまで一日中楽しめる街として生まれ変わった銀座・有楽町エリア。女性同士で贅沢なパフェを囲みながら、優雅な時間を過ごしてみませんか?
問い合わせ先
- パティスリー&カフェデリーモ 東京ミッドタウン日比谷店
- 営業時間/11:00~23:00(LO.22:00)
- 定休日/施設に準ずる
- TEL:03-6206-1196
- 住所/東京都千代田区有楽町1丁目1-3東京ミッドタウン日比谷 B1F
■2:チョコといちごのマリアージュがたまらない「ショコラティエ パレ ド オール東京」の『パフェ パレドオール 春のいちご』(東京駅)
「ショコラティエ パレ ド オール東京」は、ランチやカフェが軒並ぶグルメ通も多い東京駅からほど近い、新丸の内ビルディングにあります。ショコラティエの三枝俊介さんプロデュースによる店舗で、上質なショコラを使ったスィーツを提供しています。その真摯な姿勢が、数多くの食通の方に支持されているのかもしれません。
下井さん曰く「カカオ豆の品質からこだわるチョコレートづくりのプロフェッショナルである三枝シェフは、パティシエとしての経験も豊富です。だからこそ、産地ごとに異なるカカオの風味を生かしたケーキやデザート、そしてパフェまで計算尽くした味わいを表現されます。シェフのそれぞれのハーモニーが素晴らしいパフェを召し上がっていただきたい!」とのこと。
『パフェ パレドオール 春のいちご』(¥2,160)は、3月23日(金)より販売された期間限定パフェ(5月6日頃まで提供予定)。パフェのためにカカオからつくられたチョコレートは、風味も豊か。
「清里の工房で、パフェのためにカカオからつくられた自家製チョコレートを使用。ベリーとの相性がよい爽やかな酸味が感じられるマダガスカル産のカカオをベースにしています。
マダガスカル産のフルーティーな香りのチョコレートとジューシーないちごとの相性もよく、チョコレートといちごのマリアージュを存分に楽しめます。横三層にチョコレートのプレートで仕切ってあり、上からホワイトチョコレート×いちご、ミルクチョコレート×いちご、ビターチョコレート×いちごと、下に行くごとにカカオの味わいが深まっていきます」
パフェの醍醐味でもある、ひとつのパフェでいろいろなフレーバーを味わえるのですね。
「ピーチが隠し味のいちごのソースを好みでかけると、一段と軽やかな味わいに変化していきます。カカオニブを煮出したアイスクリームも、一味違うおいしさです。まさにパーフェクトなパフェです」(下井さん)
「ショコラティエ パレ ド オール東京」は、ほかに松屋銀座店もあり、買い物や仕事帰りにも利用しやすそう。今回は東京店店長の大塚さんに、パフェやショコラにまつわるこだわりについてお話をお伺いしました。
「今までの縦割りから、グラスの中を横3層に仕切る、まったく新しいスタイルのパフェに進化しました。上からホワイト・ミルク・ビターチョコレートと苺をマリアージュさせ、下に進むほどカカオの風味が強くなります。パフェ パレドオールファンの皆様からも、大変好評いただいております」(大塚さん)
イートイン以外にも、持ち帰り用のケーキやチョコレートもショーケースに並んでいるので、思わず悩んでしまいそう。家に帰ってからも、ショコラを使ったパフェの余韻を味わえます。
問い合わせ先
- ショコラティエ パレ ド オール 東京
- 営業時間:[平日]11:00~21:00(L.O. 20:30) [日祝]11:00~20:00/(L.O.19:30)
- 定休日:ビルの休館日に準ずる
- TEL:03-5293-8877
- 住所:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング 1F
■3:バナナとプリンで童心に返る「ニューヨークラウンジ by インターコンチネンタル 東京ベイ」の『大人のプリンパフェ』(竹芝駅)
ベイエリアに位置するホテル インターコンチネンタル 東京ベイは、レインボーブリッジを始めとするお台場を一望できるスカイビューラウンジを始め、ランチビュッフェやディナービュッフェなどのサービスも提供されており、家族連れからカップルまで、満足のゆくお料理をいただけるホテル。
そのなかでも、豪華なスィーツが楽しめるのが「ニューヨークラウンジ」です。普段とは違って、非日常なスペースであるホテルのラウンジで口に運ぶスィーツは、格別。下井さんにその魅力についてお聞きしました。
「こちらのエグゼクティブ シェフ パティシエの德永純司さんは、世界パティシエ・コンクールの最高峰『クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー』2015にて、チームで準優勝。チョコレートピエス部門では第1位に輝き、『情熱大陸』(TBS系列)でも紹介された、実力のあるパティシエのおひとりです。その德永シェフのつくるケーキは技を感じ、飽きのこない軽やかな味わいが魅力です。今回の新作パフェも、シェフの技が光っています」(下井さん)
今回、下井さんがおすすめする『大人のプリンパフェ』(¥2,441)は、4月16日(月)から提供される期間限定パフェ(5月31日まで予定)。卵がふんだんに使われたプリンの食感と、バナナやキウイというようなフルーツが色鮮やかな一品です。
「パフェの上にクレープがしかれ、その上にプリンアラモードがデコレーションされたような、見た目にも斬新なパフェ。卵の風味が豊かなちょっと固めのプリンは、幼少期の思い出が蘇るような、どこか懐かしさを感じる味わいです」
数あるパフェの種類の中でも、真ん中にプリンが使われているパフェは珍しいのではないでしょうか?
「グラスの中は、チョコレートでマリネされたバナナや、甘さを控え空気をたっぷり含んだクレームシャンティ。そして自家製のバニラアイスクリームやチョコレートアイスクリームが重なります。チョコレートでコーティングすることで、湿気ることなく、いつまでもサクサクと小気味よい食感のクランブルに、つくり手のひと手間を感じられます。最後まで飽きのこない、軽さのあるおいしさです」(下井さん)
「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」のエグゼクティブシェフパティシエの德永純司さんに、パフェにまつわるこだわりについてお話をお伺いしました。
「パフェに関しては、アシェットデセール(持ち運びを気にしない皿盛りデザート)をつくる感覚で、味わいを組み立ててつくっています。今回のプリンパフェは、プリンとフルーツ、アイス、生クリームやチョコレートソースをバランスよく組み立て、プリンアラモードのイメージでつくりました」(德永さん)
海岸沿いの竹芝エリアは、暖かくなってきたこれからの季節には、ドライブで立ち寄るのもお勧め。気持ちいい風を感じながら、ホテルのラウンジでスィーツを味わいながら、肩の力を抜いてみてはいかがでしょうか?
問い合わせ先
- ニューヨークラウンジ by インターコンチネンタル 東京ベイ
- 営業時間:[平日]10:00~22:00/[土日祝]9:00~22:00 [アラカルト]10:30~22:00(L.O.21:30)、[アフターヌーンティー]11:00~22:00(L.O. 20:00)、[バー]17:00~22:00(L.O. Food 21:30/Drink 21:30)
- 定休日:無休
- TEL:03-5404-7895
- 住所:東京都港区海岸1丁目16番2号 ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 1F
数多くのスィーツを召し上がってきたコーディネーターの下井さんに選んでいただいた、フルーツパフェの名店たちはどれもカラフルで、写真映えも間違いなし。また、新鮮な食材をふんだんに使ったフルーツパフェは、フルーツパーラーやパティスリーでいただくのが最適、ということがよくわかりました。
どの写真からも、煌びやかなフルーツの彩りとデコレーションされた芳醇な生クリームのおいしさが伝わってきて、見ているだけでお腹が空いてきますね。この週末は、特別な一品であるフルーツパフェを食べに出かけてみませんか? ひと口で、懐かしい気持ちになれるはずですよ!
※掲載した価格は表記のないもの以外は税込です。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 池守りぜね