細身パンツは、もはや時代遅れ。今、女性の全身をすっきり見せてくれるのは「新細身パンツ」です。これは、高めウエストと程よいゆとりにより”着やせ”して見える、細身パンツの進化系アイテム。程よいゆとりとすっきり感が絶妙に調和していて、細身シルエットにこなれたエレガントを授けてくれます。

ただ、この新細身アイテムを取り入れるときに、ひとつ悩みが発生しがち。美人効果はあるものの、手持ちのトップスと合わせただけでは、どうしても地味な印象になりがちなのです。そのため、足首がちらりと覗くおしゃれなレングスも、一歩間違えば”つんつるてん”と誤解される可能性大!

一体どうすれば、品よくスタイリッシュに着こなせるのか? ポイントはずばり、リッチ&モードなスパイスを投入すること。そこで、印象を高めながら着こなしのイメージを広げるパンツの選び方と、パンツに合ったリッチ&モードなアイテムの投入例をポイントとともにお見せします。

■1:「新細身パンツ」と「幅広ストラップのバッグ」を組み合わせて颯爽としたモード感を出す

パンツ・ニット(Theory luxe)、肩にかけたカーディガン(サポートサーフェス)、ピアス・ネックレス・バングル(ウノアエレ ジャパン)、バッグ・靴(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)
パンツ・ニット(Theory luxe)、肩にかけたカーディガン(サポートサーフェス)、ピアス・ネックレス・バングル(ウノアエレ ジャパン)、バッグ・靴(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)

まずは、洗練された美意識を感じさせる黒×グレージュの組み合わせに、幅広ストラップ付きのストライプバッグを投入して、縦ラインを強調してみましょう。このモードバッグ×肌見せトップは、仕事のあとに予定がある日の着こなしに最適! さらに、つま先に視線を集めるバックル付きヒールパンプスで”黒をリフレイン”すると、統一感とスタイルアップ効果を加速させてくれます。

ちなみに、パンツはさらりとしたタッチと、しなやかなドレープ性を備えたジョーゼット素材をチョイス。縦に流れるドレープを生み出す深めのワンタックが、細身シルエットに優しい表情を演出します。ウエストはベルト通しを付けずにすっきり仕上げているので、薄手トップスをONしても余分な厚みが出ず、コーディネートの幅が広がります。

■2:「新細身パンツ」と「存在感のあるバッグ&靴」を組み合わせて大人の迫力を表現する

パンツ(アマン〈アンスクリア〉)、シャツ・ストール(三喜商事)、ピアス(カドー伊勢丹新宿店)、時計(DKSHジャパン〈ベダ&カンパニー〉)、バッグ・靴(トッズ・ジャパン)
パンツ(アマン〈アンスクリア〉)、シャツ・ストール(三喜商事)、ピアス(カドー伊勢丹新宿店)、時計(DKSHジャパン〈ベダ&カンパニー〉)、バッグ・靴(トッズ・ジャパン)

ランチミーティングがある日の装いや、美術館巡りなどの休日アクティビティーには、旬バランスと小物使いで更新した、知的な白シャツ+パンツスタイルはいかが? 白シャツ+新細身パンツでバランスのいい知的スタイルは完成しますが、ストイックな印象になりすぎないよう小物で遊ぶのが、おしゃれの鍛錬を積んだ大人の流儀。

小物には、型押しレザー×リネンの対比が爽やかなボストンバッグと、たっぷり配されたフリンジが足元を彩るサンダルを投入。これで真面目一辺倒になりません。質感にもシルエットにもメリハリをつける遊び心を持つと、組み合わせがうまくいきます。

ちなみに、パンツはしなやかでストレッチの効いた、ビスコース混素材。ウエストやフロント、ポケット口に配した白のステッチが、軽妙なアセントを添えてくれます。シンプルなウエスト周りには白いステッチが抜け感をプラス。センタープレスがまっすぐな脚線を後押ししてくれるのも、魅力です!

■3:「新細身パンツ」と「スポーティーなブルゾン」を組み合わせて辛口モードな印象を与える

パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉)、ブルゾン・シャツ(三喜商事〈イレブンティ〉)、サングラス(モスコット トウキョウ)、ピアス(アルテミス・ジョイエリ)、時計(DKSHジャパン〈ベダ&カンパニー〉)、バッグ(J&M デヴィッドソン 青山店)、靴(アマン〈ペリーコ〉)
パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉)、ブルゾン・シャツ(三喜商事〈イレブンティ〉)、サングラス(モスコット トウキョウ)、ピアス(アルテミス・ジョイエリ)、時計(DKSHジャパン〈ベダ&カンパニー〉)、バッグ(J&M デヴィッドソン 青山店)、靴(アマン〈ペリーコ〉)

トレンド感のあるアウター合わせで、オフィスに向かう姿も「絵になる女」になりたいなら、これ。投入したブルゾンは、コクーン風シルエットがポイント。気になる腰周りを自然にカバーしながら、新細身パンツの美脚ラインを印象的に仕上げます。大ぶりの白バッグが抜け感を授けてくれる一方、足元はあえて肌になじむ、ニュアンスカラーを選択するのが上品さの決め手です。

ちなみにパンツは、合わせるトップスを選ばない、ネイビー×ブラウンのシャドーチェック。ヒップを小さく見せつつ、シンプルな着こなしに、繊細な奥行きを与えています。ほっそりとした脚線を印象づける、端正な仕立てにひとめ惚れ、間違いなし!

■4:「新細身パンツ」に「ベージュレイヤードの陰影」を取り入れて、甘すぎずに女らしさを出す

パンツ¥35,000(サポートサーフェス) カーディガン[共素材のベルト付き](ウールン商会〈ペセリコ〉)、ブラウス(三喜商事〈ピアッツァ センピオーネ〉)、ピアス・ネックレス・バングル・リング(ダミアーニ 銀座タワー)、バッグ(バリー 銀座店)、靴(JIMMY CHOO)
パンツ¥35,000(サポートサーフェス) カーディガン[共素材のベルト付き](ウールン商会〈ペセリコ〉)、ブラウス(三喜商事〈ピアッツァ センピオーネ〉)、ピアス・ネックレス・バングル・リング(ダミアーニ 銀座タワー)、バッグ(バリー 銀座店)、靴(JIMMY CHOO)

最後は、ロングカーディガン+きれい色パンツ。これで、ドライブなどOFFの楽しみにぴったりの、大人かわいいにスタイルアップします! きれいなピンクのパンツを楽しみつつ、すっきり見せるために、淡いベージュのロングカーディガンでIラインシルエットを演出すれば、甘すぎない、女性らしさをちりばめたコーデに。小物やジュエリーもベージュ系で統一して、優しい奥行きを表現します。

ちなみにパンツは、リネン混素材。自然な艶と風合いを備えているため、ピンクも気負いなく着こなせます。中央に向けてたたまれた、浅めのウエストタックが、程よいゆとりがありつつ、広がりすぎないシルエットの秘密。すそのサイドにスリットが入っているところも、個性的で魅力を増します。

以上、4つの着こなし方を紹介しました。

新細身パンツはデスクワークや外歩き、仕事のあとに予定がある日でも、必要なきちんと感を演出してくれて、オフィスで働く女性に欠かせないアイテム。ほんのちょっとの工夫で、グッとモード感がアップします。賢く使って、センスアップとスタイルアップの両方を手にしてしまいましょう!

PHOTO :
熊澤 透(人物)、佐藤 彩(静物)
STYLIST :
望月律子(kind)
HAIR MAKE :
重見幸江(gem)
MODEL :
高橋里奈、渡辺佳子
EDIT :
岡本治子、小林桐子(Precious)