「温む」ってなんと読む?「あたたむ」ではないですよ!

明日は12月5日ですが、2004(平成16)年のこの日、関東地方で、ある史上初の現象が起こりました。なんでしょうか? …それは「気象庁観測史上初、関東地方での12月の夏日」です。

「夏日」とは気温25℃を超える日のことで、茨城県水戸市で25℃、群馬県前橋市で25.2℃、埼玉県熊谷市ではなんと26.3℃を観測。同日の東京は、午前の最低気温8.7℃から、午後の最高気温24.8℃と、一日の中で大変な温暖差が起こりました。今年も、師走に入ってから思いがけないような温かい日があったり…と、気温が不安定ですので、事前に対策をなさって、ご自愛の上で年末を乗り切ってくださいね。

ということで、本日は「温」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「温む」「微熱む」ってなんと読む?

「温む」「微熱む」に共通する正しい読み方をお答えください。

<使用例>

「お茶がすっかり温む(微熱む)ほど、話に夢中になってしまったわね」

共通の読みかたは?
共通の読み方は?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 温む/微熱む(ぬる-む) です。

「温む」は表外読み(常用漢字表に掲載されない読みかた)で、「微温む」は塾字訓です。
「温む」は表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)で、「微温む」は塾字訓です。

「温む」だけですと「ぬく-む」という読み方もございます。こちらも表外読みのひとつです。

さて、2問目はぐっと難易度が上がりますよ!

【問題2】「温ねる」ってなんと読む?

「温ねる」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「復習する。(よみがえ)らせる」という意味です。

<使用例>

「母校を温ね、あのころの情熱がりました」

「○○ねる」。
「○○ねる」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 温ねる(たず-ねる) です。

こちらも表外読みですが、難問でしたね。

有名な四字熟語に「温故知新」がございますね。これは「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」という意味です。「温」の字には、「復習する。尋ね習う」という意味もあるのです。「温」は「あたたか」を意味する字でもありますので、何かを思い返す、復習することによって、温度を帯びるようにそのことが蘇る…というようなイメージが「温(たず)ねる」です。

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本日は「温」という字にスポットを当て、

・温む(ぬる-む)

・温ねる(たず-ねる)

の読み方、漢字と言葉の背景などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/気象庁ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱