別名「慈鳥(じちょう)」…どんな鳥!
明日、12月6日は、キリスト教圏の祝日『聖ニコラウスの日』です。聖ニコラウスはサンタクロースのモデルになった聖人といわれており、貧しい一家を助けるため、生前の聖ニコラウスが家の外から投げ入れた金貨が、その家の暖炉の前に干してあった靴下に入った…という逸話がございます。「サンタクロースが靴下にプレゼントを入れてくれる」というイメージは、この逸話からきています。
本日は聖ニコラウスの慈愛の精神にちなんで「慈」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「慈鳥」ってなんの鳥?
「慈鳥(じちょう)」という別名をもつ鳥を、以下の選択肢の中から選んでください。
1:白鳥
2:にわとり
3:カラス
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:カラス です。
カラスと言うと、真っ黒で知能が高く、ゴミにいたずらをする…というようなネガティブなイメージもある鳥ですが、童謡『七つの子』にも歌われるように、子を慈しむ習性でも知られています。
親鳥が雛を大切にするだけでなく、雛が成長すると、今度は親に恩を返すように、子から親に餌をふくませて返す、というエピソードが故事に綴られており、「慈鳥(じちょう)」「慈烏(じう)」とも呼ばれます。
では、二問目にまいりましょう。
【問題2】「慈姑」ってなんと読む?
食材「慈姑」の正しい読み方をお答えください。
ヒント:この時期、八百屋さんやスーパーマーケットの店頭に並びます。
<使用例>
「私は慈姑が好物だから、おせち料理以外でも、煮物に使うわよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 慈姑(くわい) です。

「慈姑(くわい)」はオモダカ科の多年草で、塊茎が食用に使われます。塊茎に芽がついている特性から「めでたい」に通じる縁起のいい食物とされています。「慈姑」という表記は、この植物の漢名から来ています。一方、「くわい」という音については諸説あり、「葉の形が鍬(くわ)に似ていて、そのイモを食すのでクワイモ」であるとか、「水中に生ずる植物のイモでカワイモ」が転化した、などの説が有力なようです。
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本日は、12月6日『聖ニコラウスの日』にちなんで、「慈」という字の入った日本語から、
・慈鳥(じちょう)…カラスの異名
という豆知識や、
・慈姑(くわい)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/埼玉県ホームページ/asahi.comホームページ/英国ニュースダイジェストホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















