【目次】
【「減塩の日」っていつ?意味と由来を知ろう】
■毎月17日は「減塩の日」
「減塩の日」は、2005年設立、翌4月より始動した特定非営利活動法人 日本高血圧学会が制定、2017(平成29)年に、日本記念日協会に認定されています。
■目的は?
「減塩の日」は、減塩が高血圧の予防や治療において重要であることをより多くの人が理解し、実践してもらうことが目的です。また、減塩による健康効果は血圧だけにとどまらず、脳卒中や心臓病、腎臓病など、さまざまな病気のリスクを軽減することも期待できるため、国民全体の減塩意識を高めて病気や不調の予防にもつなげようというものです。
■なぜ17日?
日付は世界高血圧連盟が制定した「世界高血圧デー(World Hypertension Day)」と、日本高血圧学会が制定した5月17日の「高血圧の日」から、一年を通じて減塩を進めることを目指して「毎月17日」としたのだそう。
【日本人は塩分を摂りすぎ?減塩のメリット】
■日本人の塩分摂取は目標の倍!
2011年に国連が発表した「生活習慣病対策のために世界全体がとるべき5つのアクション」は、「禁煙」の次に重要な課題として「減塩」を示しています。WHO(世界保健機構)のガイドラインでは、食塩の摂取量は1日5g未満を推奨していますが、日本人は塩分摂取量が多く平均摂取量は1日約10gという数字も…!
日本高血圧学会では、「日本人の食塩摂取量を1日6g未満に」という目標を掲げています。この値は高血圧患者による減塩試験で、確実に血圧が下がった値を参考にしたもの。しかし、本来はもっと少ない値にすべきだなのだとか。欧米では、5g以下という少ない値を最終目標としている国もあります。
■なぜ日本人は塩分過多になりやすい?
日本人が塩分を過剰に摂取しやすい主な理由のひとつとして、塩分を多く含む調味料をよく使う、ということがあげられます。食塩はもとより、醤油や味噌など、和食に欠かせない調味料は塩分量が高いのです。
また、高齢者は漬け物から、若年層ではカップ麺やカレーやシチューなどのルウなどの加工食品からの食塩摂取も多いと指摘されています。「減塩」を謳った商品が多いことにも納得がいきますね。
■ナトリウムは必要だけれど…「減塩のメリット」
海から陸に上がった生命体(人間を含む)にとって、生命維持に重要なもののひとつが、体内の食塩(ナトリウム)が失われることを防ぐこと。石器時代は1日1~2g以下だった人間の食塩摂取量は、文明の進化とともに10g以上へと増えたとされています。これによって高血圧患者が増え、それに伴う脳卒中や心臓病、腎臓病などが増加。また、食塩の過剰摂取は、高い血圧値を示さなくても心血管病の原因になることがあるのだとか。減塩は高血圧患者だけでなく、誰もが実践すべきことだと言えるのです。
■「減塩」より「適塩」「ゆる減塩」?
自宅での食事では、個人の意識や家族の協力によって減塩を実践することが可能です。特にお子さまや介護が必要な方の食事では、家族みんなで協力して取り組むことが大切です。一方で、外食や中食を利用する機会が多い人にとっては、減塩の実践は難しいこともあります。
また、「減塩=味気ない」「減塩=おいしくない」といったネガティブなイメージを抱かれることもあるかもしれません。そうした印象を和らげるために、最近では「おいしい減塩」「ゆる減塩」「こっそり減塩」といった、やわらかい表現も使われるようになってきました。
【今日からできる!美味しく減塩するコツなど豆知識】
市販品を購入する際、「食品成分表示」や「栄養成分表示」を気にしていますか? たとえば、好物のカップ麺に食塩が何g含まれているかご存知ですか? たとえば、世界初のカップ麺である日清食品のカップヌードルは、内容量78g (めんは65g)の商品で、食塩相当量は4.7gです。
同じ種類の食品でも塩分量に大きな差があることがあります。過度に気にしすぎて食事の楽しさを失っては本末転倒ですが、無理なくおいしく減塩する工夫を身に付けたいものです。
■塩分摂りすぎのサインを見逃さないで!
食塩を取りすぎると、体内の塩分濃度を下げるために水分をため込んだり血液量が増えますが、これによって高血圧や生活習慣病のリスクを高めることに。下記のような症状は要注意です。
・顔やふくらはぎ、足がむくむ
・汗をかいている実感がないのに喉が渇く
・就寝中に尿意をもよおして目覚めることがある
・慢性的に倦怠感がある
ほかに、頭痛や味覚の鈍化なども、塩分の摂りすぎが原因のことも。
食塩(ナトリウム)を排泄するはたらきをもつカリウムが豊富で、取り入れやすい食品として、ほうれん草やブロッコリーなどの野菜、バナナやキウイなどの果物があげられます。いちぢくやマンゴーなどのドライフルーツもカリウム豊富です。日ごろから意識して取り入れてみてはいかがでしょうか。また、利尿作用を促すためにも、水分も適切にとるよう心がけたいものですね。
■減塩調味料を利用する
醤油や味噌のほか、ソースやポン酢、だし、めんつゆなどなど、減塩タイプの調味料は多く登場しています。これらを使ってみるのも一案です。
味噌の種類によっても違いがあります。一般的な米麹を使用する味噌は12.4~13%、九州でよく使われる麦麹を使った麦味噌は10.7%と比較的低い特徴が見られます。
なお、関西でよく使われる薄口(淡口)醤油は、濃口に比べて色は薄いのですが塩分濃度が低いわけではありません。一般的な濃口醤油の塩分が14~15%なのに対し、薄口(淡口)醤油は16~18%も!
■減塩の工夫
醤油など塩分の多い調味料を減らす場合、味気ない料理にならないような工夫をすることも減塩を楽しく続けるコツです。
・香りで風味を豊かに
生姜や葱、大葉、茗荷などの香味野菜や、胡椒や山椒などのスパイス、胡麻やナッツ類など、香りや風味が立ったものを使用すると、塩分に頼らず美味しくいただけます。
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・だしを効かせる
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かつお節や昆布、あご、いりこなど、料理にだしを効かせて食材のうまみを引き出すことも減塩料理のコツです。顆粒だしやだしパックを使用する際は、それらの塩分も確認してみてくださいね。
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・酸味や辛味、甘味などで補う
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酢やみりん、砂糖、辛子などで、塩味が足りないぶんを補いましょう。
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外食、中食、加工食品…現代の食生活はバラエティに富んでいるぶん、自分で食塩摂取をコントロールしづらいもの。本格的な食事制限や塩分カットが必要な状態にならないよう、毎月17日の「減塩の日」は、食生活をチェックしてはいかがでしょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本現代用語の基礎知識』(自由国民社)/高血圧学会( https://www.jpnsh.jp/index.htm )/日本記念日協会( https://www.kinenbi.gr.jp/ )/厚生労働省 健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ( https://sustainable-nutrition.mhlw.go.jp/ ) :

















