【目次】

【「禁酒の日」っていつ?「由来」】

■「いつ」?

「禁酒の日」は1月16日です。

■日付の「由来」は?

日付は、1920(大正9)年の1月16日に、アメリカ合衆国で「禁酒法(Prohibition)」が施行されたことに由来します。

禁酒法とは、アルコール飲料の製造・販売・輸送を禁止した法律で、当時はキリスト教徒の影響もあり、飲酒による社会問題や家庭の崩壊などを防ぐ目的で導入されました。ただ、結果的には密造酒やギャングの組織化など、逆効果の問題も起きたため、1933年に廃止されています。

■「目的」は?

「禁酒の日」は日本で一部に広まっている非公式な記念日です。「飲酒を控える」ことを目的に制定されたといわれていますが、詳細は不明です。


【禁酒のメリットとは?健康・美容への効果など豆知識】

お酒の伝統と文化は私たちの生活に深く浸透し、仲間同士の適度な飲酒はコミュニケーションを円滑にするメリットもあるといわれています。ただしその一方、不適切な飲酒が健康障害などにつながることも事実です。

厚生労働省が作成する『健康に配慮した飲酒に関するガイドライン』(令和6年2月19日公表)には、「一週間のうち、飲酒をしない日を設ける(毎日飲み続けるといった継続しての飲酒を避ける)」こと(いわゆる休肝日)が必要だと記載されています。では、休肝日を設けると、どんな効果が期待できるのでしょうか。

■そもそも、毎日飲酒することによる健康リスクは?

適量のアルコールは、血行促進やストレスの発散などに効果があるといわれています。ただし、過度な飲酒が続くと、肝障害や膵炎、糖尿病・脂質異常症・高血圧症・高尿酸血症などの生活習慣病、がんなどの病気を発症しやすくなるほか、睡眠障害やうつ病などの精神異常をきたすケースも見られます。

また、中性脂肪が肝臓に過剰に溜まり、肝臓が肥大する「アルコール性脂肪肝」にも注意が必要です。脂肪肝はメタボリックシンドロームと合併して起こりやすく、放置すると肝臓の機能悪化、肝炎・肝硬変などの病気に進展することが指摘されています。

そして、ほとんどの人が「自分が『アルコール依存症』になど、なるはずがない」と考えていると思いますが、実際には、長期的かつ多量に飲酒する人であれば、誰でもアルコール依存症になる可能性があるのだそう。

アルコール依存症とは、アルコールの過剰摂取により、アルコールに対して精神依存や身体依存を起こしている状態のことです。WHOの国際疾病分類第10版では、アルコール依存症は精神疾患に分類されています。毎日の飲酒習慣に加え、休日の朝酒や迎え酒をよくしてしまう人は、アルコール依存症になるリスクが高いと言えるでしょう。

■「休肝日」で、肝臓の負担を軽くする

毎日お酒を飲む習慣がある場合、「飲まない日(休肝日)」を設けることで、肝臓をいたわるきっかけになると考えられています。連日の飲酒は肝臓に負担をかけ続ける可能性があるため、定期的にお酒を控える日をつくることで、体にとってよい影響が期待できるというわけです。

また、お酒は肝臓だけでなく、胃や腸などの消化器にも影響を及ぼすことがあります。そうした臓器の回復のためにも、週に数回の休肝日を意識するのは、ひとつの選択肢といえるでしょう。

■アルコール依存症の予防や早期発見に

お酒を飲まない日(休肝日)を意識的に設けることは、自分の飲酒習慣を見直すよいタイミングにもなるでしょう。たとえば、休肝日と決めた日でもつい飲んでしまう、飲まないと落ち着かないと感じるような場合は、もしかするとお酒に頼りすぎているサインかもしれません。

人によっては、手の震えや汗が出る、イライラするといった変化を感じることもあるようです。そうした状態が続く場合には、無理をせず、専門の医療機関に相談してみるのもひとつの方法です。

■睡眠の質が改善する可能性も…

日本人は「眠れないときに寝酒をする」人が多いという調査結果があります(横浜市「お酒と睡眠 ~「眠るための飲酒」は避けましょう~」より)。確かに、お酒を飲むことで一時的に眠気を感じることはありますが、実際には睡眠の質を下げてしまうことが多いよう。

アルコールは飲んだ直後には眠気を誘う一方で、体内で分解が進むと逆に目が覚めやすくなったり、眠りが浅くなったりする性質をもっています。また、利尿作用によって夜中にトイレで目が覚めやすくなったり、喉の渇きを感じて睡眠が妨げられることも。「寝つきをよくするために飲むお酒」が、かえって不眠を悪化させるきっかけになることもあるのです。寝酒の習慣がある場合は、体調や生活リズムを見ながら、お酒との付き合い方を見直す必要がありそうです。

■禁酒デーは美肌を育てる!

アルコールを分解するには、ビタミンやミネラル、亜鉛など、多様な栄養素が必要です。禁酒をすると、それまでアルコールを分解するために使われていた栄養素が肌に作用するため、肌は健康な状態を保ちやすくなるといわれています。具体的なメリットを挙げてみましょう。

・フェイスラインがすっきりする
お酒を飲んだ翌朝、顔がむくんでしまったという経験はありませんか? 美容に意識の高い大人世代にとって、禁酒の最大のメリットは、むくみが改善され、フェイスラインがすっきりすることかもしれません。

・肌荒れが改善する
多くのお酒には、糖分は多く含まれています。また、お酒を飲むと食べたくなる、脂っこいおつまみにも要注意です。糖分や油分を必要以上に摂取すると、皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まりやすくなるため、ニキビや肌荒れが起きてしまう可能性も…!

・乾燥肌が改善する
アルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解されますが、この工程には大量の水分が必要です。体内の水分が多量に消費されるため、皮膚からも水分が失われ、肌が乾燥しやすく。また、アルコールがもつ利尿作用によって水分が排出されることも、乾燥肌を引き起こす要因になりかねません。

・シワやたるみ、くすみが改善する
アルコールが分解されて生成されるアセトアルデヒドは、さらに酵素によってさらに分解されます。ところが深酒などによってアセトアルデヒドの分解が追いつかなくなると、肝臓で体をさびさせる原因となる「活性酸素」が増加してしまいます。すると、コラーゲンやエラスチンの性質が変異し、代謝を妨げてしまうため肌の弾力が失われて、シワやたるみを引き起こす原因に。また、メラニンを生成するメラノサイトを刺激してシミができやすくなるほか、新陳代謝を低下させることによって、肌のターンオーバーも乱れることに。

■週に何日「休肝日」を取るのが適切?

公益社団法人 アルコール健康医学協会では、「週に2日の休肝日をつくる」ことを提唱しています。この際のポイントは、5日飲んで2日休むのではなく、2~3日飲んで1日休む、という習慣をつくることです。この習慣により、肝臓にかかる負担の蓄積を避け、肝臓にかかったストレスを効果的に開放することに加え、アルコール依存症を防ぐことにもつなるとされています。

***

仕事や家庭に日々全力で向き合うなかで、1日の終わりの一杯が癒しになることもあるでしょう。ただ、アルコールが睡眠の質に影響を及ぼす可能性も指摘されており、体調管理の面からも、より上手な付き合い方が求められる時代です。

「禁酒の日」は、お酒を控えることだけが目的ではなく、自分自身の心と体をいたわるためのきっかけにもなり得ます。これを機に、より健やかでバランスの取れた毎日を目指してみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /富士薬品「【医師監修】休肝日はなぜ必要?最適な頻度やおすすめの過ごし方を解説」(https://www.fujiyaku-direct.com/health_information/article/082main?utm_source=chatgpt.com) 厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38541.html) 横浜市「お酒と睡眠 ~「眠るための飲酒」は避けましょう~」(https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kokoro/kokorosoudan/column/20211013162348942.html?utm_source=chatgpt.com) 共立美容外科「禁酒をするとどのように顔が変わる?若々しい印象を取り戻すためにできることをご紹介」(https://www.kyoritsu-biyo.com/column/wrinkles-and-sagging/regain-a-youthful-impression/)/アルコール健康医療協会(https://www.arukenkyo.or.jp/index.html) :