【目次】
【チョコレートの日はいつ?誰が決めた?「由来」】
■「いつ」?
チョコレートの日は「2月14日」です。「2月14日はバレンタインデーでは?」と思われるかもしれませんが、日本国内では「チョコレートの日」でもあるんです!
■「由来」と「背景」
日本で「バレンタインデーにはチョコレートを贈る」習慣が定着したのは1950年代に入ってからのようです。
神戸では1936(昭和11)年と1952(昭和27)年ごろ、神戸の「モロゾフ」がチョコレートを贈る風習を広めようとしましたが広がらず、関東で1958年、東京の洋菓子商「メリーチョコレートカムパニー」が新宿・伊勢丹にて「バレンタインセール」を開催。その後、「女性から男性にチョコレートを贈る」習慣と共にバレンタインデーが定着しました。「チョコレートの日」は、この習慣にちなみ、バレンタインデーのアイテムとして欠かせないチョコレートをさらにPRすることを目的に制定されたようです。
■「誰が」決めた?
インターネット上には、「チョコレート・ココアの普及・消費促進のための広報活動などを行う日本チョコレート・ココア協会が制定」との記事が散見されますが、この事実はなく、「誰が」制定したのかは不明です。
【バレンタインデーとの違いは?】
■そもそも「バレンタインデー」って何?
2月14日の「バレンタインデー」は、世界中で「恋人たちの日」として祝福される記念日です。恋人や夫婦など、カップルがパートナーとの愛を確かめ合う日なんですね。
「バレンタインデー」の由来は諸説ありますが、3世紀のローマをそのルーツとする説が有力です。当時の皇帝クラウディウス2世は、強兵策のひとつとして兵士たちの結婚を禁止していました。これに反対したバレンタイン司祭は、皇帝の命に反し多くの兵士たちを結婚させました。このため皇帝の怒りをかい、西暦270年ごろの2月14日に処刑されてしまいます。人々はバレンタイン司祭の勇気ある行動を讃え、聖バレンタインとして敬い、彼が処刑された2月14日を「聖バレンタインデー」として祈りを捧げるようになったのです。
このように、当初の「聖バレンタインデー」は、司祭の死を悼む宗教的行事でした。それが14世紀頃になると、2月が春の訪れとともに小鳥もさえずりをはじめる、愛の告白にふさわしい季節であることから、2月14日にプロポーズの贈り物をするようになったといわれています。
■「チョコレートの日」「バレンタインデー」の違いは?
・産業的記念日か、宗教的行事か
「バレンタインデー」はもともと、殉教した聖バレンタインを祀る、カトリックの宗教的行事でした。それが発展して、現在では世界中で「恋人たちの日」として祝福される記念日になっています。一方の「チョコレートの日」は日本独自に発展した「バレンタインデー」にちなみ、チョコレートの普及と消費拡大を目的に制定された「プロモーション的な記念日」です。
・「贈る相手」は?
欧米では、「バレンタインデー」には男性から女性へ、あるいは家族や友人に、花束やプレゼントを贈りあい、感謝の気持ちと愛を伝えるのが一般的です。日本の「チョコレートの日」及び「バレンタインデー」は長年、「女性から男性へ本命チョコを贈る」というスタイルが主流でしたが、近年は、自分への「ご褒美チョコ」や友人同士の「友チョコ」など、チョコレートを楽しむことそのものに焦点が当たるようになり、「チョコレートの日」としての側面が強まっています。
【チョコレートの日に何する?おすすめの過ごし方】
現在の「チョコレートの日」は、単に誰かにチョコレートを贈るだけでなく、自分自身が楽しむ日へと進化しています。おすすめの過ごし方を3つご提案しましょう。
■「ご褒美チョコ」でセルフケア
くふう生活者総合研究所が行った、全国の生活者5,967名を対象とする「2026年のバレンタインデーに関する意識調査」によれば、従来の"義理チョコ"を配る慣習は減少傾向にある一方、「本当に大切な相手(本命)」や「自分自身」には妥協しないという、消費行動における二極化・厳選化の傾向が明確になっています。この背景にあるのは、いわゆる「カカオショック」の影響による、チョコレートの「高価格化」。「バレンタインデー」は現在、本当に大切な"自分自身を労う日"へと、その意味合いを変化させているのです。
「ご褒美チョコ」としては、有名パティシエによる高級メゾンのチョコが主流。この時期にしか開催されない百貨店の催事で限定品を購入し、自宅でゆっくり味わうスタイルが定着しています。たとえば、三越・伊勢丹主催のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」は毎年大盛況。Precious.jpでも、「バレンタインデー」のご褒美チョコに関する記事が多く検索されています!
■チョコレートと飲み物のマリアージュに挑戦
チョコレートを単体で食べるのではなく、飲み物との組み合わせ(マリアージュ)を楽しんでみては。ウイスキーやワインだけでなく、実は日本酒(特に古酒や純米酒)との相性も抜群です。たとえば、明治のチョコレート専門サイト「Hello.Chocolate by meiji」では「ウイスキーに合うチョコレート。おすすめの組み合わせとは?」「チョコレートとワインが奏でる、サステナブルなハーモニー」など、チョコレートをより美味しく愉しむためのレシピやトレンド情報が満載です。
■手作りチョコと「シェア」を楽しむ
家庭で手作りを楽しむのも定番です。最近は、SNS映えを意識した「デコチョコ」や、オーブンを使わずに作れる「チョコサラミ」なども人気。友人とつくったものをシェアしたり、リモートで一緒に食べたりするのも現代的な過ごし方と言えそう。
【チョコレートの豆知識 健康効果はある?注意点とおいしく食べる方法】
チョコレートは、これまでの長い歴史のなかで、嗜好品としてだけでなく、疲労回復やエネルギー源として用いられてきました。近年ではチョコレートに含まれる、ポリフェノールなどの健康効果が注目を集めており、チョコレートの摂取と病気との関連性を調査する“疫学研究”という分野の研究が、世界中で活発に行われています。
■カカオポリフェノール
植物に含まれる苦みや色素の成分である「ポリフェノール」は、8000種以上存在するといわれ、赤ワインに含まれるレスベラトロールや緑茶のカテキンなどがよく知られています。ポリフェノール最大の効用は、抗酸化作用。“体を酸化ストレスから守る盾”のような役割を果たしてくれます。
近年、数あるポリフェノールのなかでも注目を集めているのがカカオポリフェノールです。抗酸化作用はもちろん、多方面での健康効果が期待されています。
・血圧を下げる:血管を広げる作用があり、血圧を下げる効果が期待されています。
・動脈硬化の予防:善玉(HDL)コレステロールを増やすはたらきがあるといわれています。
・脳の活性化:脳の血流を促進し、認知機能をサポートする可能性が研究されています。
赤ワインやブルーベリーなどの自然食品と比較しても、チョコレートであれば手軽においしく続けられる点がメリットですね!
■カカオプロテイン
カカオプロテインとは、その名の通り、チョコレートの原料であるカカオに含まれるタンパク質の一種です。特長は「難消化性」。これは、小腸でほとんど消化されず、大腸まで届くことを意味しています。普通のタンパク質は小腸でアミノ酸に分解されて吸収されますが、カカオプロテインは消化されにくく、大腸まで届きます。そこで便の材料になったり、腸内細菌のエサになったりして、腸の働きをサポートするのです。便通の改善や排便回数の増加、便量の増加など、腸内フローラが変化し腸内環境を整える作用をもたらすと考えられています。
■高カカオチョコレートを選ぶのがポイント!
健康と美容のために、「高カカオチョコレート」を習慣的に食べている人が増えています。明確な定義はありませんが、「高カカオ」とはチョコレートの主原料であるカカオ分を70%以上含んでいるもの。当然、カカオポリフェノールやリグニンなどの食物繊維がたっぷり含まれています。ポリフェノールの効用は前述しましたが、リグニンはカカオ豆に含まれる食物繊維の一種で、腸内環境を整える働きがあります。
カカオポリフェノールは、体内にとどめておくことができません。摂取後しばらくして血中濃度が上がり、その後は比較的早く低下すると説明されています。そのため、高カカオチョコレートの効果をより実感するためには、毎日、数回にわけて食べるのがおすすめです。
■一日にどれくらい食べると健康によい?
チョコレートは嗜好品のため、「一日何グラム」という基準はありませんが、生活習慣病の改善などの健康効果に関する報告から、1日に少なくとも5~10 g程度のビターチョコレート(1~2片程度)又はココア一杯(純ココアで5~10 g程度)を毎日続けると効果が期待できると考えられています。
■おいしく食べるためのコツは?
チョコレートの保存に最適な温度は15℃〜18℃です。冷蔵庫の野菜室が理想的ですが、食べる前に少し常温に戻すと、カカオの香りがより引き立ちます。もしも料理や手作りで溶かす場合は、直火ではなく50℃前後の湯せんでゆっくり溶かしてください。温度が高すぎると分離し、風味が損なわれてしまいます。
■ホワイトチョコにもポリフェノールは含まれている?
ほとんど含まれていません。
■チョコレートに含まれている「カフェイン」の量は?
チョコレートには少量のカフェインが含まれています。たとえば、ミルクチョコレート25g に含まれるカフェインの量は、レギュラーコーヒー1杯に含まれるカフェイン量の、約1/10です。
■チョコレートを食べると「ニキビ」ができるってホント?
1960年代後半に行われた米国の研究では、「チョコレートをたくさん食べることとニキビが発生することは、直接の関係はない」と報告されています。近年になって、ニキビの免疫学的な研究もされ始めましたが、チョコレート摂取とニキビの関連性を明らかにするには、さらなる研究が必要なようです。そもそも、ニキビは皮脂腺からでたアブラが毛穴につまってしまい、そこに細菌が繁殖するためにできるもの。ホルモンのバランスがくずれやすい思春期、体調の悪いとき、皮膚を清潔に保っていないときなど、チョコレート以外の原因が考えられます。
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2月14日は「バレンタインデー」であると同時に、日本の菓子業界が発展させた「チョコレートの日」でもあります。
高カカオチョコレートに含まれるポリフェノールは、血圧をわずかに下げる可能性が、臨床試験のレビューで報告されています(ただし短期間・個人差あり)。また、認知機能や脳血流に関しては、条件によっては差が出ない報告があるものの、プラスの変化を示すことで知られ、研究が進んでいる分野です。そういった経緯により、現代人にとってチョコレートは「賢く食べる健康習慣」のひとつとして定着しつつあります。何より、日本で育ったチョコレート文化は、日常に潤いを与え、大切な人とのコミュニケーションツールとしても活用可能。上手に量を調節しながら、日々の楽しみとしておいしく健康に頂きましょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /日本チョコレート・ココア協会(http://www.chocolate-cocoa.com) /コマースピック「2026年バレンタイン調査「義理チョコ衰退」7割が実感、4割超が自分用チョコ購入で"ご褒美化"進む」(https://www.commercepick.com/archives/84508) /Hello.Chocolate by meiji(https://www.meiji.co.jp/hello-chocolate/) :

















