【目次】
【「雨水(うすい)」っていつ?2026年の日付と期間】
二十四節気のひとつである「雨水」。その期間は年によって多少前後するのですが、2026年は2月19日から3月4日までを言います。
【「雨水」とは?意味・由来】
■二十四節気とは
太陰太陽暦(中国などの古代暦や日本の旧暦)で季節を正しく示すために用いたもので、12の「中気」と12の「節気」の総称。1年を太陽の黄経によって24等分し、その分点に「中気」と「節気」を交互に配列し、それぞれに季節の名称を与えたものを「二十四節気」と言います。太陰太陽暦は月の満ち欠けを基準にしていたため、実際の季節(太陽の動き)と少しずつズレが生じます。正確な季節の節目を知るために、太陽の動きに基づいた二十四節気が考案されました。
■雨水の意味
「気雪散じて水と為る也」(『群書類従』より)といわれるように、雪が雨に変わり、氷が融けて水になるという意味。春の季語でもあります。「立春」を迎えた日付の15日後からが「雨水」で、新暦では2月18、19日にあたります。
■雨水の由来
草木が芽吹き始め、農耕の準備を始める目安とされてきた季節の節目。暖かくなってきたことを表しています。
【ビジネスにも使える「雨水」の時候の挨拶】
「雨水」の期間は次の「啓蟄(けいちつ)」が始まる前日までの約15日間。各気(「中気」と「節気」)をさらに3等分して、ほぼ5日ずつを1候と数えると1気3候になり、24×3=72なのでこれを「七十二候(しちじゅうにこう)」といいます。「雨水」の3候を「前期」「中期」「後期」として、この時期に使用したい挨拶文例をご紹介しましょう。
■前期
「暦の上では雨水を迎え、雪が雨へと変わる季節となりました。〇〇部の皆さまは、お変わりなくお過ごしのことと存じます」
「雨水を迎え、実際に日差しの温かさに春の兆しを感じるようになりました。ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか」
■中期
「雨水も中ごろとなり、春の訪れを感じる日も多くなりました。貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
「街中でも春の息吹を感じる雨水の候、皆さまにおかれましては変わらずご健勝のことと存じます」
「雨水とはよくいったもの、各地で芽吹きの便りを見聞きするようになりました。年度末に向けてご多忙とは存じますが、いかがお過ごしでしょうか」
■後期
「雨水の節を迎え、日ごとに春の暖かさが近づいてきたことを実感しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。平素は格別のご高配を賜り、弊社を代表して厚く御礼申し上げます」
「春一番の便りが待ち遠しい雨水の候、新しい季節の始まりとともに、いっそうの精進をと心新たにしております」
■結びの挨拶にも「雨水」が使えます
「雨水の候、寒さも緩み始める時期ではありますが、くれぐれもご自愛ください」
「春の兆しの雨水を迎えたとはいえ、まだまだ寒さ厳しい日もございます。なにとぞお体おいといくださいませ」
「雨水のごとく、貴殿の事業もますます潤いあるものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます」
【「雨水」にしたい暮らしの縁起】
「雨水」は暖かくなるという気候面だけでなく、「命の源である水が巡り始める」という意味をもつ、とても縁起のよいタイミング。新しいことを始めるのにも適した時期ですが、特にこの時期に実践すると運気が上がるとされる暮らしの知恵をご紹介しましょう。
■雛人形を飾る
「雨水」の始まりの日に雛人形を飾ると良縁に恵まれるといわれています。それは、「雨水」が生命の誕生や成長を象徴する時期だから。「雨水」に雛人形を飾るのは、最もわかりやすい開運アクションといえるでしょう
2026年の「雨水」の始まる日は平日なので「お雛さまなんか出してる時間がない!」という人も多いでしょう。そんな場合は「雨水」が始まる直前の週末に出すのがいいといわれることもありますが、いまからでも大丈夫! 飾る場所(空間)を掃除して整えるとか、男雛(おびな)と女雛(めびな)を収納している箱から出すだけでもOKです。
■水回りを整えると金運がやってくる!
水は「財」を象徴するもの。水が巡り出すこの時期に、水回りを整えることは金運アップに繋がると考えられています。 滞っていた物事が、まるで氷が溶けるようにうまく回り始めると考えられているからです。家じゅうの排水口をいつもより丁寧に掃除して、水の流れをスムーズに整えて。蛇口やバスルームの鏡をピカピカに磨くのもおすすめです。
■新しい財布の使い始め、春財布の購入
春に買う財布(春財布)は、お金がパンパンに張る(=春)といわれる縁起物。風水において「水」は財を増やす力があるとされているので、水が巡り出す「雨水」に財布を新調したり、新しい財布を使い始めるなら「雨水」の期間がいいといわれるのは、「潤いのある家計になる」から、という説もあります。なかでも、2026年なら2月20日(金)と25日(水)はお金に関することを始めるのによい日とされる「一粒万倍日」、「大安」と「寅の日」が重なる2月21日(土)も、特に“財布はじめ”にいいですよ。
■苦味のある春の山菜でデトックス
「芽が出る=物事が成就する」という縁起担ぎの意味もあり、この時期に芽吹くふきのとうやタラの芽などの山菜を食べるのも開運アクションです。これらに含まれる植物性アルカロイドという特有の苦み成分には、冬の間に溜まった老廃物を排出するのを助けてくれるのだとか。「春の苦みで眠っていた体を起こす」ともいわれます。
【「雨水」の旬:食べ物・花・季節の楽しみ】
縁起のいい約15日間の「雨水」を有効活用するために、この時期の旬を生活に取り入れてみては? すぐにできる生活の知恵をご紹介しましょう。
■旬の食べ物
・山菜:ふきのとう、せり、のびる、つくし、たらの芽、こごみ、うど、こしあぶら、わらび、ぜんまい、うるいなど。天ぷらやフリットにするのが定番ですが、ぬめりの少ないこごみやうるい、わらびやせりはお浸しにしてもおいしいですよ。
・魚介類:偏に「春」の字をもつ鰆(さわら)はまさに春の魚! 「桜鯛」とも呼ばれる真鯛、初鰹などもいいですね。また、踊り食いや卵とじなどでいただく白魚は、春の川の風物詩。ホタルイカやはまぐり、あさりも旬を迎えます。はまぐりがひな祭りの行事食に使われるのは、2枚の殻がぴったりと重なることから良縁の象徴とされているからです。
・野菜:菜の花、春キャベツ、新玉ねぎ、たけのこなども積極的に摂りたい春の味覚。やわらかでみずみずしく、甘味が強いのがこの時期の特徴です。
■季節の花
外を歩いていると、どこからかふんわり優しい香りが…という時期を迎えます。「雨水」のころに花をつける馴染みある樹木は、梅、蝋梅、沈丁花、河津桜、ミモザなど。小さな鉢植えでよく見かけるのが福寿草やパンジー、クリスマスローズなど。アネモネやラナンキュラス、マーガレット、菜の花も春の花の代表格ですね。球根類のチューリップ、スイセン、ムスカリ、ヒヤシンス、クロッカス、スノードロップ、シラー、フリージアも満開です!
■「雨水」のころの季節のお楽しみといえば…
なんといってもお花見でしょう。梅は見ごろを迎え、桜は開花情報を待ちわびる――そんな時期ですね。
地域によって開花のタイミングは異なりますが、「雨水」のころなら河津桜は開花の時期。河津桜の発祥地である静岡県河津町の河津川沿いには、約4kmにわたって850本ほどの桜が見事な景色をつくり出す並木が続きます。同時期に咲く菜の花の黄色とのコントラストが美しく、河津桜まつりの期間中(2026年は3月8日)は夜桜のライトアップも楽しめます。
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二十四節気は「季節の移り変わりを細かく知るための知恵」です。春一番が吹くのもこのあたりから。新しい季節はもうすぐそこです!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『和の暦手帖 二十四節気と七十二候を愉しむ』(だいわ文庫)/『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『日本食材百科事典』(講談社)/河津町観光協会( https://www.kawazu-onsen.com/ ) :

















