【目次】

【「穴子の日」とは? いつなのか・意味を解説】

■「いつ」?「誰が」決めた?

「穴子の日」は、7月5日です。アナゴの加工・販売を手がけるハンワフーズ株式会社が制定し、一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録された記念日です。

■意味

アナゴは夏に旬を迎える魚として知られ、寿司や天ぷらなどでもおなじみの、古くから日本で親しまれてきた海の幸のひとつです。しかし、近年はウナギほど注目される機会が多くありません。そこで、「土用の丑の日」のように、「夏の味覚としてアナゴをもっと身近に感じてもらう」ことを目的に制定されたのが「穴子の日」です。


【なぜ7月5日? 「由来」語呂合わせとの関係】

「穴子の日」が7月5日に定められたのは、アナゴ(あなご)の「な(7)ご(5)」にちなんだ語呂合わせから。また、アナゴの旬を迎える時期に合わせ、7月5日が選ばれました。


【アナゴとウナギの違いをわかりやすく解説】

■共通点は…

アナゴとウナギは、どちらも細長い体をもつ魚で、日本では古くから親しまれてきた食材です。寿司や丼、蒲焼きなどさまざまな料理に使われ、夏の味覚として親しまれている点も共通しています。栄養素としては、ビタミンA、ビタミンB類が豊富に含まれていることも共通点です。

■見た目や種類に違いがある

アナゴ
・「ウナギ目アナゴ科」の海水魚
・口を閉じたときに下顎が上顎に隠れる
・ごく小さなウロコが皮膚の中に埋もれていて、ほとんど目立たない
・頭部と体に白い斑点が並ぶ

ウナギ
・川と海を行き来する「ウナギ目ウナギ科」の回遊魚
・口を閉じると上顎よりも下顎が前に出る
・ウロコがある
・目立った模様はない

■味わいや食感にも違いがある

アナゴは脂が控えめで、身がやわらかく、あっさりとした味わいが特徴です。一方、ウナギは脂が多く、濃厚なうま味があります。そのため、アナゴは寿司や天ぷら、ウナギは蒲焼きなど、それぞれの持ち味を生かした料理で親しまれています。

■アナゴがウナギより安いのはなぜ?天然資源や養殖事情の違いが価格に影響

一般的に、アナゴはウナギよりも手頃な価格で販売されています。その理由のひとつが、漁獲や養殖を取り巻く環境の違いです。

現在、日本で流通するウナギの多くは養殖ですが、養殖には天然のシラスウナギ(稚魚)を採捕する必要があります。近年はシラスウナギの不漁が続き、稚魚価格の高騰や養殖コストの上昇が、販売価格にも影響しています。

一方、アナゴ(マアナゴ)は全国各地の沿岸で漁獲され、比較的安定した供給が行われています。そのため、一般的にはウナギよりも手頃な価格で楽しめる魚として親しまれています。

ただし、近年はマアナゴの漁獲量も減少傾向にあり、地域や時期によっては価格が上昇することもあります。高級寿司店で扱われる江戸前アナゴなどは、品質の高さからウナギ以上の価格になるケースもあり、一概に「アナゴは安い」とはいえません。価格は産地や漁獲量、品質によって大きく変わります。


【アナゴの旬はいつ? 夏の魚と言われる理由】

■旬が2回ある珍しい魚

日本でアナゴといえば一般にマアナゴを指します。実はマアナゴは一年中獲れ、味も安定しています。そのなかで、地域や評価基準によって異なるものの、旬は初夏〜夏の「夏アナゴ(梅雨アナゴ)」と、秋〜冬の「冬アナゴ」の、年2回とする、という考え方があります。一般に夏アナゴはふっくらとやわらかく、脂がのりながらも上品であっさりした味わいが特徴です。冬アナゴはさらに脂が増し、ウナギさながらの濃厚な旨みが楽しめます。

■「夏の魚」と言われる理由

アナゴの旬は2回あるものの、「江戸前」と呼ばれる江戸の海で採れる魚貝類としては、古くから初夏から夏にかけてのアナゴが珍重されてきました。海水がぬるむこの時期は、餌をたくさん食べて脂がのり、身がふっくらと柔らかなマアナゴが水揚げされるからです。片方を皮表に、もう一方を身表にしてにぎり、タレを塗って供するのが粋、とされたそうです。そのため、江戸前アナゴは現在でも「夏の味覚」「夏の魚」として親しまれています。


【「煮アナゴ」と「焼きアナゴ」の違いとは?】

■「煮アナゴ」はふっくらやわらか

煮アナゴは、開いたアナゴをしょうゆやみりんなどで甘辛く煮た料理です。関東を中心に親しまれており、江戸前寿司の定番ネタとしても知られていますね。じっくり煮ることで身はふっくらとやわらかくなり、アナゴならではの上品な甘みやうま味が引き立つのが特徴。口の中でほろりとほどけるような食感が楽しめます。

■「焼きアナゴ」は香ばしさが魅力

焼きアナゴは、開いたアナゴをタレや塩で味付けして焼き上げたものです。関西を中心に親しまれており、兵庫県の明石や広島県の宮島周辺では、名物の「あなご飯」としても知られています。表面を焼くことで香ばしさが加わり、うま味が凝縮されるのが特徴。煮アナゴとはひと味違う、しっかりとした食感と豊かな風味が楽しめます。


【アナゴは栄養がある? カロリー・栄養価も確認】

■高たんぱく・低カロリーで栄養豊富

アナゴは高たんぱくで比較的カロリーが低く、栄養バランスに優れた魚です。白身魚らしい淡泊な味わいながら、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。特に、脂溶性ビタミンのビタミンAやビタミンE、エネルギー代謝を助けるビタミンB群を多く含むのが特徴です。ウナギと同様、夏バテや食欲減退防止などの効果が期待できる食材だといえるでしょう。

■ビタミンAやカルシウムも豊富

日本食品標準成分表(八訂)によると、マアナゴにはビタミンAやビタミンB12、カルシウムなどが含まれています。骨の健康を支えるカルシウムや、赤血球の形成を助けるビタミンB12、皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンAなど、多彩な栄養素をバランスよく摂取できるのも魅力です。


【有名なアナゴ産地一覧|江戸前・瀬戸内の違い】

■江戸前アナゴの代表格・東京湾

東京湾で水揚げされるマアナゴは「江戸前アナゴ」として知られ、江戸時代から寿司や天ぷらの食材として親しまれてきました。特に羽田沖や富津沖などは好漁場として知られ、現在も首都圏の食文化を支える存在です。

■瀬戸内海は全国有数の産地

瀬戸内海沿岸もマアナゴの一大産地です。兵庫県の明石や広島県の宮島周辺では古くからアナゴ漁が盛んで、地域の名物料理として「あなご飯」などが親しまれています。穏やかな海で育つ瀬戸内のアナゴは、身がやわらかく上品な味わいとされ、関西地方を中心に広く流通しています。

■全国各地で親しまれる身近な魚

このほか、宮城県や愛知県、山口県、長崎県などでもマアナゴが水揚げされています。地域ごとに漁法や食べ方に特色があり、日本各地で親しまれている魚です。

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7月5日の「穴子の日」は、夏の味覚として親しまれてきたアナゴの魅力を再発見する記念日です。ウナギとの違いや「2度ある」といわれる「旬」を念頭に、アナゴを楽しんでみませんか。いつもの寿司やあなご飯も、また違った味わいに感じられるかもしれません!

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:一般社団法人日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /国立研究開発法人 水産研究・教育機構(https://www.fra.go.jp) /FRANEWSvol31「マアナゴの産卵場所を特定!」(https://www.fra.go.jp/home/kenkyushokai/great_east_japan_earthquake/files/fnews31.pdf) /魚食普及推進センター(https://osakana.suisankai.or.jp) /横浜丸魚株式会社(https://www.yokohama-maruuo.co.jp) /農林水産業「うちの郷土料理」 焼きアナゴ(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/40_21_hyogo.html) /農林水産業「うちの郷土料理」 煮アナゴ(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/42_30_hiroshima.html) /文部科学省「食品成分データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=19102) :