リーバイス®501®が生まれたのは、1890年。品番統制により、ロットナンバーとして誕生したのが「501®」だ。その当時は、金鉱で働くワーカー向けの頑丈で太いシルエットのデニムだった。それこそベルトをするのではなく、サスペンダーでパンツを吊るす時代だったのだ。1947年、従来のシルエットに比べ、よりスッキリとしたストレートになり、今の5ポケットの型をしたデニムが登場した。1950年代に入り、リーバイス®を穿いたジェームス・ディーンなど、アイコンとなる人たちが登場することでよりファッション性が加速していくのである。
今と昔で何が違う? リーバイス®501®を比較!
1947年モデルのリーバイス®501®
現在のデニムの形をつくった1947年モデル。1947年は、第二次世界大戦が終結した年であり、この頃に製造されたデニムは、それまでのものと比べると、シルエットが細くなる。従来の労働者が穿く太いデニムではなく、よりファッションとして穿くデニムに変化をとげるのだ。特に大きなポイントは、戦時中の物資制約だったサスペンダーやペイントだったアーキュエット・ステッチ、シンチバック(ウエスト後ろにある尾錠のこと)が取り除かれベルトループだけのシンプルなデザインになっ1944年モデルから、アーキュエット・ステッチが刺繍へ、月桂樹ボタンからオリジナルボタンへ変わり、501®の完成形へとなったことだ。穿いて美しいストレートシルエットと、現在に継ぐ5ポケットデニムの原型がこうして生まれたのである。
ダブルエックス「XX」とビッグイー「E」
リーバイス®は製造年によって様々な箇所が変更されていて、特にヴィンテージデニムを好む人は、この「XX」と「E」があるかをまず見る。「XX」はエクストラエクシードの略で最高品質のデニムのことを指す。1966年頃までに生産されていたデニムのレザーパッチに501XXと刻印されている。また、「E」は、ビッグイーと呼び、赤タブに記された「LEVI’S」の2文字目のアルファベットのことを指す。この「E」は、1960年代後半頃までに生産されていたデニムについていた。このことから、デニムマニアの間では、非常に価値のあるものとされていた。
2018年モデルのリーバイス®501®
基本的なものは、先に出ている1947年モデルとさほど変化はない。こちらの方の色味は、よりブルーが強く明るく見える。
XXの文字は無くなっていて、501®に変更されている。革パッチの絵柄も間違い探しのようだが、よく見て見ると現行モデルのほうがよりシンプルになっているのがわかる。
以上、リーバイス®501®のデニムを紹介した。男女ともに愛用される定番のデニムは、穿いて美しいストレートシルエットだけではなく、知識として知っておくことで、より愛着の湧く一生モノになるだろう。
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- MEN'S Precious編集部
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