ホテルに泊まる楽しみには、なんと言っても「食」にあり。
きらびやかなダイニングで味わうコース料理や、日本庭園を眺めながら楽しむ和会席――もいいけれど、一流ホテルの料理とサービスを心ゆくまで体感したいなら、レストランではなく「部屋」で食事をしてみてはいかがでしょうか。そう、ホテルの美食を極めたいなら、外してはならないのが「ルームサービス」。部屋にいながらにして、極上の食とくつろぎのひとときが体感できる、通なホテルの楽しみ方なのです。
レストランの「代替案」と思われがちなルームサービスですが、実はホテルの真価を発揮する最高の「おもてなし」なんだとか。通な人ほどルームサービスを目当てにホテルを決めると言われるほど、ホテルの味やサービスを見極められる存在なんです。このコラムでは、そんなルームサービスが自慢のホテルから厳選したひと皿をフードコーディネーターのよしもとこゆきさんがご紹介します。
「ハイアット セントリック 銀座 東京」で美食を味わう!
今回訪問したのは、2018年の1月に銀座・並木通りにオープンした「ハイアット セントリック 銀座 東京」。アジア初上陸のハイアットグループとして、国内だけでなく海外からのゲストの視線も集める、大注目のホテルです。
そんな「ハイアット セントリック 銀座 東京」の顔といえるのが、並木通りを見下ろすメインダイニングの「NAMIKI(ナミキ)667」。数々の有名ホテルダイニングで経験を積んだ早坂心吾シェフが、自慢のオーブン料理で腕をふるいます。
「NAMIKI667」の特徴のひとつが、「東京都産」の材料を多く採用していること。「さしすせそ」にあたる調味料まで伊豆七島を含めた東京中から厳選されたというこだわりよう。新たな東京の魅力を舌でも発見できると、国内外の美食家たちの称賛を集めています。
イチオシの「カツサンド」をルームサービスで!
「ハイアット セントリック 銀座 東京」の最先端グルメは、ルームサービスでも味わえます。銀座で遊び疲れてしまった夜も、コンテンポラリーな雰囲気あふれる客室から一歩も出ることなく、大満足のディナーが楽しめます。
ベッドに寝転がったまま内線をコールして、お好みのメニューを注文してみましょう。
種類豊富なルームサービスメニューの中でも、イチオシは「知床斜里産 匠の豚サチクの麦王のカツサンド 東京都産 トキハソース」。そのお値段は¥2,200(税・サービス料は別途)です!
北海道・知床産のブランド豚「匠の豚サチク麦王」でつくられた、ボリュームたっぷりのカツサンド。ほのかにピンクがかった断面の美しいこと! じんわりと脂がしみ出る姿に、眺めているだけで喉が鳴りそうです。
カツサンドといえばつくり置きしたものを食べる機会がほとんどですが、こちらはつくりたて。添えられたサラダもパリッと新鮮で、部屋で食べていることを忘れるくらい、食事のワクワク感を演出してくれます。
しっとりと脂が光る「匠の豚サチク麦王」は、うまみたっぷり。舌の上で溶ける脂は甘いのに、後味はすっきり。贅沢な厚さにカットされていますが、自分の部屋でなら思い切り口を開けて頬張れますね。
重たくないのに、満足感は十分。フレンドリーなコンセプトでありながらも腕力を見せつけてくれる、新感覚のカツサンド。気軽なディナーに、また、小腹が空いた夜中の食事にピッタリのひと皿です。
ベッドの上で最高の朝食を。「ココナッツフレンチトースト」
寝坊したい朝こそ、ルームサービスの出番です。メイクもせず、バスローブのままでもおかまいなし。なんならベッドから出なくなって、一流の味を堪能できます。
ダイニング「NAMIKI667」の朝食ブッフェで一番人気の「ココナッツフレンチトースト」も、ルームサービスで頼むことができます。
丸型のパンは人気ブーランジェリー・メゾンカイザーのブリオッシュを使用しているそう。バニラがふんだんに混ぜ込まれたホイップに、メープルシロップ、ベリーのコンポートが添えられています。
ひと口頬張ると、濃厚な甘さと驚くべきやわらかさに寝起きの頭が覚めるよう!
ただでさえやわらかなブリオッシュの隅々までアパレイユ(卵液)がしみわたり、溶けるようなやさしい舌触り。アパレイユにココナッツミルクを加えることで、贅沢なのにくどさがない絶妙なバランスに仕上がっています。さらに一度火を入れてアングレーズソースにし、卵くささを排除するという手の込みよう。
まずは何もつけず、次はバニラホイップをつけて、コンポートをつけて……と夢中になっているうちに、あっという間に平らげてしまいました。
ちなみに、表面がカリッとキャラメリゼされているのは、ルームサービスだけのひと手間だとか。お腹いっぱい食べたいときはブッフェで、お部屋でゆっくり味わいたいときはルームサービスで、気分によって使い分ければ、満足な朝を過ごせるに違いありません。
「銀座を訪れるアクティブで感度の高いユーザーを意識し、奇をてらわずに素材をいかした料理を心がけています」と話す、料理長の早坂シェフ。客層の8割が海外からの旅行者とあって、東京、ひいては日本のトレンドを「舌」でも楽しませようとの意気込みです。
ルームサービスでは、ベジタリアンやヴィーガンなど、メニューに載っていないリクエストにも対応可能。また、スイートルーム「ナミキスイート」には鉄板付きのダイニングキッチンが備わっていて、客室内で料理を仕上げることもできるそうだとか。仲間を集めて銀座のスイートルームでパーティー、なんていうのも優雅な過ごし方ですね。
自宅にいるような気軽さで一流の味を堪能できる、ルームサービス美食。「ホテルステイのついで」ではなく、「ルームサービスのために」宿泊したくなる、魅力あふれるひと皿をぜひご堪能ください。
問い合わせ先
- ハイアット セントリック 銀座 東京
- TEL:03-6837-1234
- 住所/東京都中央区銀座6-6-7
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- よしもとこゆき
- WRITING :
- よしもとこゆき