本日、ある企画の打ち合わせで

VAMP(ヴァンプ)さんを訪れました。

こちら、私が今もっとも注目しているブランドのひとつなのですが、

どんなブランド?と問われると、もっとも答えに窮するブランドでもあります。

テーラーでもあり、モードでもあり、クラシックでもあり・・・。

うーん、いったい何なんだろう、ここ。

断片的な要素をつなぎ合わせていくと・・・

●お店は碑文谷にあります。

●カフェの中にお店と工房があります。

●デザイナーの松尾さんは、タトゥーがビシバシ入ったジェントルマンです。

●松尾さんは、元々日本のNO.1モードブランドに在籍していました。

●お手頃なのに超格好いいプレタと、フルハンドのビスポークがあります。

●「麒麟」というビスポークテーラーとタッグを組んでいます。

うーん、やっぱわかりにくいですね!

ならば論より証拠、私が仕立ててもらったこのジャケットをご覧ください!

1年前に「究極の紺ジャケ」をテーマに

仕立ててもらった一着です。

生地はドラッパーズ。仮縫い3回を経て完成した自信作です。

生地の艶感といい、メリハリの利いたシルエットといい、

こんもりコンケープした袖山といい・・・!

なんというか、所謂テーラーさんで仕立てたジャケットとは

ちょっと違って、メゾンブランドにも共通する色気があるのです。

見ろや総手縫い!

見ろやこの肩!

 いたってクラシックなのに、どこかモード。そしてセクシー。

vampの思想がまさに凝縮された、ちょっと俗な言葉ですが、

袖を通すだけで"アガる"一着なのではと・・・!

そんなVAMPの服、

 とにかく手がかかっているから当たり前なのですが、

 お値段はお安くないですよ。

ジャケットで30ウン万円ってところでしょうか。

その素晴らしさを知っていれば誰もが「安い!」とはなりますが、

まあおいそれとオーダーできるもんじゃありませんよね・・・。

(プレタのお値ごろ感は素晴らしいので、ぜひそちらもチェックを!)

・・・という巷の声が届いたのかは知りませんが、

VAMPさん、こんなスーツを作ってくれましたよ!

 

 お?

 

 おお?

 

 おおおー!

 こ、これは僕のビスポークに勝るとも劣らない・・・。

デザイナー松尾さんデザイン、

テーラー江利角さん丸縫いによる

既製&パターンオーダースーツ。

そのお値段は・・・

な、なんと約20万円

(詳しくはお店でね)!

プライスについてしつこく語るのはVAMPさんの

本意ではないとは思いますが、

書かずにはいられません。

これ、本当に安すぎます。

あえて書きますが、同価格帯の

イタリア製スーツとは比べ物にならないくらい

手がかかっていて、しかも単純に格好いい。

絶対に出血大サービスなはずです。

こんな一着を通して、

スーツは仕事着ではなく究極のお洒落着であること、

そして日本にこんなすごいブランドがあることを

知ってもらいたいものです。

このスーツの価格、そして仕立てには、

そんな彼らの矜持が込められているのではないでしょうか。

とりあえず私はこれ、買います!

 

ミシンの音がほとんどしない

VAMP&麒麟さんのアトリエ、必見ですよ。

住所/東京都目黒区碑文谷 5-14-12

TEL/03. 5704. 7266

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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