お久しぶりです! これが2012年最初のブログ更新。
皆様、長らく更新をお休みしてしまい、すみません。
今年は頑張ります!
 

 

ということで早速、毎年1月初めに行われるピッティ&ミラノの

 

ファッションウィークの模様をお伝えしようかと思います。

私はこんなニッカボッカスタイルで参戦してきましたよ。

ピッティ系ブランドのジャケットに関して言いますと、

製品染めや洗いといった方向はだいぶ減りまして、

チェック

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シェットランド

という、ずばり英国テイストが圧倒的大人気です。

写真は「サルトリオ」。

しかしどうも、コートやパンツのトレンドに関して言うと、

ピッティ会場に訪れる人々の求めているものと

主なブランドの提案が、ちょっと噛み合ってないような気もしました。

もしかしたら、今お洒落な人々はピタピタから

落ち着いたレギュラーシルエット

への志向が高まっているのでは?

今のピッティで格好よく見えるのはこんな人なんです。

細くもなく加工も施されていない、

極めて正当派のイタリアンスタイル! 

彼のように所謂モダナイズが施されていない、

レギュラー〜ビッグシルエットのコートを着ている人を、

今回のピッティではよく目にしました。

ほかにもボルサリーノなどのハットをかぶっている人も

多かったですし、全体的に今バイヤーたちが求めているのは

清潔感、クラシックなのだと思います。

実際これ以上汚くも細くもできませんし、当然の流れとはいえますが。

そして、そんな気分をしっかりすくいとっていたのが

クラシコイタリア協会を擁するピッティではなく、

ミラノのモードブランドだったというのは、なんとも皮肉です。

例えばグッチ

シルエットしか見えず恐縮ですが、

今回のコレクションではコートはすべてビッグシルエット。

これでサイズ46ですからね!

英国のミリタリーやテーラードを彷彿とさせる

男らしい仕立ての服が満載でした。

例えばトム・フォード。

こちらは春夏モノのショップウィンドウですが、

秋冬物のコートはやっぱりビッグシルエットでした。

しかしこのトルソー、クラシックそのものですね。

そう、今季は明らかに、

クラシックとモードの逆転現象が起こっています。

クラシックと呼ばれていたピッティブランドのコートの方が、

今やモードブランドのコートより

短丈で、細身で、ボロボロで、凝り凝り・・・。

今まであまりモードブランドに関心がなかった私ですが、

最近ではかなり、見方が変わってきてしまいました。

こちらはフィレンツェにお越しの際はぜひ見ていただきたい

シニョリーア広場にあるグッチミュゼオ。

90年の歴史が産み出したアーカイブの数々が展示されている博物館で、

今こそ「モードの中にある普遍性」を見直すべき時代ではないかと、

思いを新たにした次第です。

次回は私の個人的な趣味趣向、お買い物の模様をお伝えします!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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