もはや1月も終盤にさしかかってしまいましたが、

本年もなにとぞよろしくお願いいたします。

さて、この1月はロンドンからフィレンツェ、ミラノへと

 10日間ほどの出張に行っておりました。

高騰するポンド&ユーロを警戒して、

今回は珍しく買い物に狂うこともなく、

ひたすら仕事に励みましたよ。

なので気がついたら、

ロンドンでは写真をぜーんぜん撮ってない!

というわけで今回はロンドンネタは省いて、

ピッティやミラノで気になったブランドや

アイテムを中心にお届けします。

まずは、もはや老舗の貫禄といった風情の

ラルディーニ

毎シーズンごとに洗練度を増していく希有なブランド。

今季はニットジャケット祭りだったのですが、

個人的に気になったのはインナー。

ニットブランドではあまり見られない

ちょっと変わった素材感のニットにそそられました。

お次は、近年ダブルフェイスの

カシミアコートで名を馳せたベルヴェスト

今季はカシミア100%のジャージーが最高。

いったい日本ではいくらになるんだろう・・・

と心配になってしまいますが、

そのとろけるような着心地はまさしく恍惚ものでした。

変態目線でいいますと

ノルウェージャン・レイン

も外せません。

定番の「レインチョ」などもよいのですが、

ミリタリーっぽいデザインの新作も、

ぜひ着てみたいところです。

そしてイタリアのクラシック〜アメカジ系

ファッション業界におけるキーマン、

中新井淳平さんが新たにディレクションするブランド、

SAMAS

私は初耳なのですが、なんでもこちらは

昔イタリアで流行ったスポーツ系ブランドとのこと。

こちらの服はハイテクな機能とローテクな雰囲気との

ミックス加減がいい感じ。

ジーンズでもスラックスでもいける、

上質なカジュアルウエアは、

日本でも流行りそうです!

そして山下が一番刺さったブランドは、

ピッティではなくミラノで展示会を開いた

ボリオリ

けっこうマスになってしまったブランドなので、

ヘンクツ者としてはもう着ないかな・・・

なんて思っていたのですが、

ずいぶんムード、変わりました!

ブランドが成長する過程において

「洗練」の名の下に

個性を失ってしまうブランドが多い中、

従来のモダンなテーラリング

ブランドといった風情は残しつつ

実に都会的に変貌を遂げたボリオリ。

なんというか、ミラノ貴族っぽいんです!

服好きのハートをくすぐる

マニアックなアイテムも・・・。

この着こなしはマネしたいな!

さて、今回の出張で毎日のように着ていたのが

こちらのコート。

昨年トゥモローランドで購入した

イートウツのものです。

英国軍のモーターサイクルコートを

ボンディングのウール素材に

アレンジしたものなのですが、

このボルドーカラー、

道行くひとにずいぶん褒めてもらえて、

うれしかったなあ。

けっこう暖かかった今回の出張では、

コート以外にも

ちょいと細身に仕立て直してもらった

平林洋服店のオールインワンや

ハバーザックの

フランネルスーツが大活躍しました。

 

欧米では、きれいな色の洋服を着ていると、
洋服好きな人だけじゃなくて、
通りすがりのおじいさんや
スーパーのレジ打ちのお姉さんまで
「きれいな色ね」なんて声をかけてくれて、
その度に心がほっこりします。
(もちろんギョッとされることも多々あり)
そいういえば誰かが、
「ヨーロッパの人って貧しくても家に花を飾りますからね。
その違いじゃないですか?」
なんて言っていましたが、
僕もそういう心意気でお洒落をしたいものです。
 
 
モノをやたらめったら手に入れた人よりも、
それをキレイだな、と素直に思えた人のほうが
お洒落なんじゃないかな?
 
 
 
 
 
 
 
おまけに、
今回のピッティウォモ・ベストスナップを。
ピッティ会場でSAM&SHAKAを凌駕する

存在感を放っていた2人組、

その名もビームスのNISSY&YASU・・・。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
TAGS: