前回のブログに掲載した

三交製靴の『マナスルシューズ』

わが家に到着しました。

ペッカリーの質感といい

温もりある手仕事のモカ縫いといい、

ほれぼれするような仕上がりです。

足を入れると、こんな感じ。

ペッカリー革のリッチな質感のせいか、

意外にもアメリカのラッセルモカシンあたりより

ちょっとだけ洗練された雰囲気があって、

私の中ではJMウエストンの

『ヨット』みたいなイメージです。

チノパンとかコットンスーツには、

抜群に似合うことでしょう。

そして気になる履き心地は抜群!

がっちりと足をホールドしつつも

当たりはとても柔らかく、

足がグイグイ前に進んでいくようです。

そんな、心がウキウキするような靴と同時に、

ちょっと悲しいニュースも届きました。

三交製靴さんが5月20日をもって廃業するそうです・・・。

会社にお邪魔した際にもそういった話は

すこしだけ伺っていましたが、

あと数年といった長期的なことだとばかり思っていたので、

正直言って驚きました。

私という人間は昔から、

何かが失われてから、

または何かが失われる直前になって

はじめてその価値に気づくことが多すぎます。

もっと、自分にもできる事があったんじゃないか?

なんて自問自答しつつも

今の私にできることは、

ただこの靴を大事に履くことだけなのです。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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