ほんの数年前までとってもスタイリッシュに思えていた
タイト&ショートなスポルベリーノが、
不思議とツンツルテンで物足りなく思えてしまう、
今日この頃・・・。
現代の男のコートは、
昔ながらのクラシックフィットなものか、
モードなビッグシルエット方向へと
確実に進んでおります。

ピタピタ時代には
ズボンのシルエットをスリムに直しすぎて
もはやスパッツみたいになっていた御仁もいましたが、
ビッグシルエットも同じくクセになるもの。
私は2011年頃から
そういったコートを着ているのですが、
毎年着丈は長く、ビッグサイズへと成長?を遂げ・・・。
もはや普通のシルエットでは
満足できない体になってしまいました。

そんな私が今季たどり着いてしまったのが、
こちらでございます。

そう、絶賛発売中であるところの
メンズプレシャス2016年冬号、
その表紙になっている・・・
ジョルジオ・アルマーニのコートです。

洗いをかけたような、ちょっと薄手のウール生地、
角を落として優雅にカーブさせた襟・・・に加えて、
なんと着丈125㎝という
スーパーロング丈!
私の身長が168㎝ですから、
168-125=43㎝!
(まあ、デタラメな計算ですけど)
もはや頭の長さを引いたら、
ほとんど残っていません!

私、すでに40年生きていますが
TO-Y世代ではないもので、
ここまでのロング丈は初体験。
階段とか坂道を登るだけで
裾を踏んづけてしまう不便さだけではなく、
脛まで覆うコートの暖かさ、
そして全身を包まれるような安心感・・・
その魅力と欠点のすべてを
はじめて実感いたしました。

そして結論!
スーパーロングコートは
いいことばかりじゃないけれど、
その欠点も含めて
冬の街歩きを楽しく、
そして新鮮な気分にしてくれるものだと思います。
もし着たことがない人がいたら、
ぜひとも試してみてほしいですね!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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