前回、当ブログにして予告しました

トミー ヒルフィガーのペニーローファー。

いったいなにがすごいかといいますと、

オーバー35以上の男子なら誰もが感涙にむせぶ

青春バンザイ!な一足

バスのローファー

「ウィージャンズ」

コラボレートしているのです!

ヤングの皆様のために簡単に解説しますと、

バス(G.H.BASS&CO)は1876年にアメリカで設立された

老舗靴ブランド。しかもその代表的モデル「ウィージャンズ」は、

1936年に発表された、ローファーの元祖!

なのであります。

'60年代にはアイビーたちのマストアイテムとして、

日本では「みゆき族」の憧れとして君臨した

ファッション史上に残る超名作であります。

私が埼玉の高校生だった90年代においてもそのステイタスは不変で、

学生ズボンに合わせるローファーとして、

こんなヒエラルキーが成立していたものです。

バス>リーガル>ハルタ東京靴流通センター

当時はオールデンなんて知りませんでしたよ・・・。

そんな青春の記憶を鮮やかに蘇らせてくれたこの名作靴。

しかし今回のローファーは、ただ昔そのまんまに

復刻しただけじゃあないってのがすごいところ。

ではさっそく紐解いて見ましょうか・・・。

購買意欲をそそるオリジナルの箱!

開けるとこんなプレッピーな布袋!

おお、しかもかつて使われていたであろう、バスのリーフレットが!

ハアハア、靴を見る前に

鼻血が出そうです・・・!

ようやく中身にたどり着きました!!

こ、これはカワイイ・・・!

 

よく見るとモカシン部分の縫い糸が
レッドになっていて、これがモダンな洒落っ気の秘密です。

インソールにはトリコロールカラーのストラップが

付いていたりして、いちいち小粋なんです。

しかもこのベーシックなブラウンやブラックのほかに

ネイビー、グリーン、タンといった遊んだ

カラーバリエーションも用意!

「ペニーローファー」の名前のルーツでもあるのですが、

コインを入れて楽しむってのも一興です。

たとえば靴下とコーディネートして、

こんな色遊びだって楽しめちゃう!

※ちなみにコインは付属品ではありません。

ユーロ硬貨にペンキやら

修正液を塗ったりして、各自お楽しみを!

そう、ただ昔を懐かしむだけじゃなく、

あくまで「今」なプレッピースタイルが楽しめる

1足に仕上げているのがすごいんだな!!

ちなみにバスとトミーがコラボレートしたのは、

これが初めてではありません。

昨夏のミラノではカリスマ的モードショップ、

コルソ・コモと組みトリプルコラボレートモデルを製作、

ミラノコレクションの会期にガツンとぶつけてきたのです。

そしてもくろみ通り、その夏のファッションショーの

フロントロウでは、この靴を履いた業界人たちの姿がいっぱい。

ちなみに私は当時サイズがなく断念しました・・・。

そう、このローファーは一部の

プレッピー愛好家だけのものではありません。

ファッション好き、モード好きなら年齢を問わず

決して見逃してはならない1足なんです!

ちなみに、これはあくまで私見なのですが、

オールデンやウエストンなど一生ものの名作ローファーが

世にあふれる現在においては、

バスのローファーは決して「最高の本格靴」ではありません。

今や生産国もUSAではありませんしね(ポルトガル)。

そこでトミーは、このローファーがもつ

キッチュでポップな魅力を最大限活かすために、

このようなアレンジを加えたのだと思います。

もちろんプライスもその分リーズナブルですから

ウンチク語るなんて野暮。肩肘はらずに

スニーカー感覚で履くのが正解なんです!

正直このイバリ度を考えると、今季屈指の

コストパフォーマンスを誇る1足だと思います。

だって¥27,300!!

問い合わせ先→トミー ヒルフィガ-- ジャパン

(TEL0120-266-416)

うーん、もう1足買っちゃおうかな!?

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
TAGS: