現代絵画の世界で最も注目を集めている女流作家のひとり、宮北千織(みやきた ちおり)さんが、11月15日(水)より日本橋三越本店にて、待望の個展を開催します。

宮北さんは明治期に日本美術を世界に紹介した岡倉天心、日本画家の横山大観や菱田春草などが設立に携わった団体「日本美術院」に所属する日本画家。本院に所属する作家は、公募展への入選回数などにより肩書きが与えられますが、宮北さんはそのトップの地位「同人(どうにん)」といわれる肩書を所持しています。

宮北千織さん
日本画家・日本美術院同人・文星芸術大学教授
数多くの院展作家が育った、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を経て、同大学院に進学。修士課程修了の際には修了制作が大学に買い上げられるなど、その才能は学生時代より注目を集める。2014年:再興第99回日本美術院展にて文部科学大臣賞を受賞。2015年:再興第100回日本美術院展にて内閣総理大臣賞を受賞。

宮北さんの作品の魅力は、なんと言ってもその「あたたかみ」と「すがすがしさ」。まるで植物に囲まれているかのようなすがすがしさと、春の訪れを告げるかのようなやわらかい光から感じられる、あたたかみ。

宮北千織「言祝ぎの歌」 6号(縦40.9×横31.8cm) ¥1,296,000(税込)
宮北千織「言祝ぎの歌」 6号(縦40.9×横31.8cm) ¥1,296,000(税込)

宮北さんは自身の姪を作品のモデルにしていますが、自分と同じ血をひくこどもが、この世に生まれてきてくれたことに感謝する気持ち。その子が元気に幸せな人生を歩んでほしいと思う気持ち。そして、純粋で無垢な女性に育ってほしいという気持ち。そうした一杯の愛情を込めて描いていることが、作品から観て取ることができます。

宮北千織「光の窓」 12号(縦60.6×横45.5cm) ¥2,592,000(税込)
宮北千織「光の窓」 12号(縦60.6×横45.5cm) ¥2,592,000(税込)

日本画は、自然の素材を使って描かれる絵画ですが、白い色としてよく使われる「胡粉(ごふん)」は、貝殻が原料。それ以外のものは、鉱物をそれぞれ細かく砕いた「岩絵具」が用いられています。「顔料」と総称されるこれらを、動物性ゼラチンの「膠(にかわ)」を使って、キャンバスに定着させることで、制作されます。

このような岩絵具と膠を混ぜ合わせる作業は、描く人自身が行います。自分の裁量で発色を決められるため、出したい色を求め、顔料の粗さ、比率の調整、そして膠と合わせたときの硬さを決めるなど、工程は多岐に渡り、製作にはかなりの時間を要します。

大切な大切な作品を描く準備。作品の画材を用意する、その準備段階から沸き起こってくる宮北さんの愛情、小さきものへの気持ちが、観る者の心を揺さぶるのです。

宮北千織「華Ⅱ」(縦160×横140cm) ¥9,720,000(税込)
宮北千織「華Ⅱ」(縦160×横140cm) ¥9,720,000(税込)

次の世代へとつながれる生命への深い愛情、大人の女性なら人生の中で折に触れ、感じた経験がおありになるのではないでしょうか。欠けかけがえのない「あの気持ち」を再体験するために、ショッピングの傍で、日本橋三越本店に足を運んでみてはいかがでしょうか?

問い合わせ先

  • 「―想― 宮北千織 日本画展」
  • 場所/日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊
  • 開催期間/11月15日(水)~21日(火)(※最終日は午後5時閉場)
  • 住所/〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目4−1
  • TEL:03-3241-3311
  • ※入場無料・事前予約不要
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  • 【宮北さんのギャラリートークのご案内】
  • 11月19日(日)午後2時より 展覧会会場にて
  • ※入場無料・事前予約不要
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  • 【作品購入はインターネットでも可能です】
  • 宮北さんの作品は、三越伊勢丹のラグジュアリーオンラインストアNOREN NORENでも購入が可能です(2017年11月15日(水)10:30より開始)
この記事の執筆者
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