先月、エルメスのつなぎを購入したときに

誓ったはずなんですけどね。

今回の出張では買い物をしない!と。

そういえば前回も、

前々回も同じことを誓ったような・・・。

しかしもう無理。

まだまだ世の中には、

いいものが溢れているのですから。

ということで、今回は

この出張における買い物の総括を。

まずはロンドンからもお伝えしました、

アンダーソン&シェパードの既製服店

ハバダッシャリー

の看板アイテム、トラウザース。

大好きなグルカ型で、

肉厚のコットンドリル素材を使ったものです。

英国のパンツというと

股上がガバッと深いイメージがありますが、

こちらはほどよくモダンで、

かといって細すぎず

とてもきれいなシルエット。

お値段は確か465ポンドで、

高いけどまぁ海外だし、買えなくもない・・・

という絶妙な線をブスブス突いてくる、

なんともニクいヤツです。

そしてお次は愛しのマノロちゃん。

マノロのメンズと聞くと、

ウィメンズゆずりのセクシー系を想像してしまいますが、

実はメンズの木型って

ノーズはそんなに長くもなく、

クラシックなスクエアタイプなんです。

ただし色や素材にはひとヒネリあり。

こちらはネイビーのピッグ(豚)スエードで、

わりあい汎用性の高いタイプですが、

ちょっと攻めた色を選んで、

こんな風に遊ぶのも捨てがたい。

うーん、やっぱりカーキもほしかったな!

でもってロンドンでは、

バーリントンアーケードにある

カシミアニットの老舗BERKが閉まるとのことで、

閉店セールにて、スメドレー

コットンポロを1枚59ポンドで購入。

ミラノのモンテナポレオーネ通りにある刃物店

ジィ・ロレンツィも閉店してしまったし、

老舗好きにとっては寂しい限りであります。

さらに、ジャーミンストリートでは、

自分用やお土産用に、

ヒルディッチ&キー

パンツ3枚、靴下3足、

ターンブル&アッサー

手巻きのリネンチーフ、

25ポンドを3枚購入。

物価がとても高いロンドンですが、

こういうのはまだまだ日本で買うよりも

安く、いいものが手に入ります。

そして、ロンドンから渡った

フィレンツェでは・・・

今回最大の大物、

リベラーノ&リベラーノ

3着目の納品!

 縫い針が折れまくるほどバリッバリに

目の詰まったコットンツイルは、

その風合い、描き出すシルエットともに絶品です。

ガシガシ着込んで、ちょっと垢づくくらいに

なったら、最高の1着になるでしょう。

ただしその代償として、いつもより若干プライスもお高め。

毎度のことではありますが、しびれるなぁ・・・。

そして最後は、

ミラノ・モンテナポレオーネの

バーバリーにて、プローサムの

巾着バッグを。

実はこれ、現在発売中のメンズプレシャス

「エキセントリックダンディ」連載にて

ご紹介しているモノなのです。

日本での定価は、税抜き10万円。

本場ロンドンで買った方がやすいかなぁ、

なんて思っていたら、

なんとなんと、日本のほうが安い・・・。

諦めかけていたところ、

ミラノでセールにかかっていたため、

日本より安く入手できたというわけです。

恐るべし、ロンドン!

それにしても今回の旅行では、

ちょっと前まで買いたい既製服が皆無だったロンドンに

山ほどほしいものがあったということで、

現在の好景気ぶりを実感させられました。

ハバダッシャリー、トランクといった

英国生産にこだわらず、大人のラグジュアリースタイルを

提案するセレクトショップに加え、

イートウツ、プライベートホワイトなどの

英国生産にこだわるブランドも続々と台頭しており、

ポンド高をものともしない魅力を放っています。

そしてイタリアはどうかというと・・・。

正直、セレクトショップにほしいものが全くない!

いくら不況とはいえ、

こんなに素敵なブランドがいっぱいあるのに、

なんでこんな状況なんだろう?

と首をひねってしまいます。

でも、食の分野には、ちょっと面白い傾向が。

 それがコルソ・コモエリアにできた

イータリーの巨大な店舗。

イタリアの優れた食材を扱う

お洒落な高級スーパーみたいなものなのですが、

イートインコーナーがとても充実していまして、

美味・何時でも食べられる・

ひとりメシも恥ずかしくない・

一皿でフィニッシュできる、と

都市生活者にとってはいいことずくめ。

店内でコンサートなども行っており、

毎日多くのお客さんで賑わっていました。

実はこのイータリー、

先日リニューアルオープンしたドゥオモ近辺の

セレクトショップ、ブライアン&バリーにも

入っているので、展示会やコレクションを

回ったりするのに非常に便利。

ミラノ滞在時はほぼそこでランチを済ませてしまいました。

おすすめはこちらのハンバーガー。

日本でもアメリカでもなかなか食べられない味なので、

ぜひバカにせず、試してみてください!

なんとなくですが、

イタリアのセレクトショップが再浮上するための

ヒントが、このお店に隠されているんじゃないかな?

と思った次第です。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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