ミンク襟のコートで気どらないフォーマルを
英国の正統を現代的な細身シルエットにアレンジした、‘ダンヒル’ ならではのブラックスーツ。ボウタイや純白のシルクストールを合わせ、正しきフォーマルスタイルを構築しよう。こんな着こなしにカジュアルなキャメルカラーのコートは本来NGだが、ミンク襟の付いたラグジュアリーなタイプなら一躍立派な‘ハズシ技’ へと格上げ。肩に引っ掛けるようにはおり、悠然とパーティ会場へ乗り付けたい。
流麗なドレープが生む優雅なるリラックス感
シャンパンとともに思い出を飲み込んだその後は男たちの会話が織りなすオペラを背にしてひっそりと暗闇を抱きしめる、そんなタキシードの夜。
軽快な仕立てのタキシードジャケットに、スリータックによる美しいドレープ感が魅力のブラックウールパンツをコーディネート。‘ジョルジオ アルマーニ’ ならではのシルエット美学が堪能できるこんな着こなしには、ボウタイよりもストールをサラリと巻くのがお似合いだ。堅苦しさを一切感じさせない、リラックス感あふれるパーティスタイルを楽しもう。
若々しい精悍さを宿すネイビータキシード
あのウィンザー公も好んで仕立てさせていたという、ミッドナイトブルーのタキシード。こちらはさらに、細幅のショールカラーや全体のタイトシルエットで、その若々しいイメージを強調した一着である。グレーフランネルのボウタイを締めて、嫌みのないカジュアル感を演出してもいいだろう。
グレーの洒脱さを活かす華やかな小物使い
グレーのベルベットタキシードは、黒いシルクサテンをあしらった拝絹やくるみボタンが際立つことで、フランスらしい洒脱な印象をアピールできる。ブートニエール型のピンズや幅広のボウタイといった遊び心のある小物で飾り、アーティスティックで華やかなパーティスタイルに。
カマーバンドを締め上げ、ねじれたバタフライを直せばサキソフォンの哀しくも陽気な音色が薄明かりの部屋にかすかに忍び込む。それは失われた時代を求め彷徨、幻の舞踏会。
正統派タキシードがもたらす高揚感をも愉しんで
サヴィル・ロウ仕立てを思わせる、抑揚の効いたシルエットの正統派タキシード。これに黒のボウタイ、胸にプリーツの入ったホワイトシャツ、カマーバンドを合わせた姿は、世界中どこでも通用する究極のフォーマルスタイルだ。ハリウッド黄金期のダンディを気どり、堂々たる振る舞いを!
ネイビーで統一すればデニムすらフォーマルに!
色褪せたジーンズ、素足ばきのベルベットシューズ。格式を詩的に弄ぶこんなフォーマルスタイルにはパリに生きたひとりの蕩児のようにジタンの煙がよく似合う。
ネイビーのコーデュロイを使ったタキシードジャケットは、友人たちが集まる気軽なパーティにぴったりの一着。きれいな色落ちのブルーデニムやルームシューズ風スリッポンを合わせ、フォーマルスタイルをとことん遊ぼう。
極上素材が導くツヤ感あふれるフォーマル
ラグジュアリーな素材と仕立てを極めた‘ブリオーニ’ のブラックジャケットとパンツは、フォーマルシーンで圧倒的なアドバンテージを誇れる。アスコットタイやグリーンのチーフを合わせ、少々無造作に着くずしても圧倒的なエレガンスが漂うだろう。無地のブレイシーズ(サスペンダー)も、男の色気を演出する名脇役である。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2012年冬号「必読!フォーマルの強化書」より
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- クレジット :
- 撮影/熊澤 透 スタイリスト/櫻井賢之(super sonic) ヘア&メーク/ HIRO(Perle) モデル/ Yaron 構成/山下英介(本誌)