フォーマルなタキシードの着こなしで、ポイントとなるのが蝶ネクタイ(ボウタイ)である。このボウタイ、かっこよくアレンジするのはファッションプロでも難しい。色の選択を間違えてしまえばせっかくの晴れ舞台が台無しに・・・なんてことも。ここでは、改めておさらいしたいボウタイのルールに加え、ドレスコード別にボウタイの使い分けを紹介する。

 夜間の正礼装である燕尾服(えんびふく、テールコート)には白のコットンピケでつくられたボウタイを合わせるのが厳格なルール。準礼装であるタキシードは黒のシルクサテンでつくられたボウタイを合わせるのが決まりだが、ここにはハズし技としてアレンジの余地が残されている。同じタキシードでもボウタイしだいでドレス感が変わり、着こなしのイメージを左右する。選び方は通常の結び下げのタイと同じと考えてよい。たとえば素材の違い。シルクタイならドレスアップ、ウールやコットンのタイならドレスダウンとなる。かなりのお洒落好きでも、タキシードを複数持っている人は少ないから、その場のドレスコードによって複数のボウタイを使い分けて変化をつけよう。コーデのポイントをしっかりアレンジして、自分らしいフォーマルの着こなしを楽しみたい。

写真上から順に
結婚式や披露宴に、黒無地シルクサテンに次ぐドレス感を備えたボウタイ
モストフォーマルな黒無地から少しだけ変化を望むなら、光沢感のあるシルク製でシルバーのストライプが入ったボウタイを。「ブラックタイ」指定の格式の高いパーティ以外なら、このボウタイで礼を失することはなく、きちんとした印象をまわりに与えることができる。¥8,400(和光)
結婚式の二次会に、チェックの織り模様と艶やかな配色が目を引く
モノトーンでまとめることがルールのタキシードの着こなしで、このネイビー×ボルドーのボウタイを身につければ、パーティ慣れした伊達男と印象づけられるだろう。手の込んだ織り柄で、発色の美しさはさすが〝シャルベ〟と感嘆の声が上がる。¥19,950(日本橋三越本店〈シャルベ〉)
謝恩会などのパーティに、極彩色のペイズリーはまさに大人の遊び心
派手だがクラシックなペイズリー柄で、上品な派手さ。黒のタキシードに合わせれば、かなり存在感が高く、フォーマルのお洒落を楽しむ余裕が表れる。生地が滑らかで、結び目のドレープが実にエレガント。¥22,575/カマーバンドとセット価格(サンモトヤマ銀座本店〈フランコ バッシ〉)
親しい間柄内のパーティに、ドレスダウンに効果的な無地のコーデュロイ
バリエーションが豊富なベルベットのタキシードには、カントリーテイストのコーデュロイのボウタイがなじむ。洗いざらしのオックスフォード地やデニム地のシャツにも合わせやすく、フォーマルアレンジの即戦力に。¥6,300(シップス 銀座店〈サウスウィック〉)
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結婚式や披露宴に、黒無地シルクサテンに次ぐドレス感を備えたボウタイ
モストフォーマルな黒無地から少しだけ変化を望むなら、光沢感のあるシルク製でシルバーのストライプが入ったボウタイを。「ブラックタイ」指定の格式の高いパーティ以外なら、このボウタイで礼を失することはなく、きちんとした印象をまわりに与えることができる。¥8,400(和光)
結婚式の二次会に、チェックの織り模様と艶やかな配色が目を引く
モノトーンでまとめることがルールのタキシードの着こなしで、このネイビー×ボルドーのボウタイを身につければ、パーティ慣れした伊達男と印象づけられるだろう。手の込んだ織り柄で、発色の美しさはさすが〝シャルベ〟と感嘆の声が上がる。¥19,950(日本橋三越本店〈シャルベ〉)
謝恩会などのパーティに、極彩色のペイズリーはまさに大人の遊び心
派手だがクラシックなペイズリー柄で、上品な派手さ。黒のタキシードに合わせれば、かなり存在感が高く、フォーマルのお洒落を楽しむ余裕が表れる。生地が滑らかで、結び目のドレープが実にエレガント。¥22,575/カマーバンドとセット価格(サンモトヤマ銀座本店〈フランコ バッシ〉)
親しい間柄内のパーティに、ドレスダウンに効果的な無地のコーデュロイ
バリエーションが豊富なベルベットのタキシードには、カントリーテイストのコーデュロイのボウタイがなじむ。洗いざらしのオックスフォード地やデニム地のシャツにも合わせやすく、フォーマルアレンジの即戦力に。¥6,300(シップス 銀座店〈サウスウィック〉)

いかがだろうか? 結婚式や披露宴、二次会など、シーンに合わせたボウタイをチョイスして、フォーマルコーデを楽しんでみてはみてはいかがだろうか。

※価格はすべて税抜です。※価格は2012年冬号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
鷲尾顕司 エディター
BY :
MEN'S Precious2012年冬号「必読!フォーマルの強化書」より
雑誌、新聞、アパレルブランドのカタログなど、メンズファッションの幅広いフィールドで手腕を発揮。フォーマルスタイルやカジュアルスタイル、名品アイテムなどすべてに精通した敏腕編集者である。
クレジット :
撮影/小池紀行(パイルドライバー) スタイリスト/梶谷早織 構成/鷲尾顕司(ViVid)