アンドレア・モティスは、スペインはバルセロナの出身。ジャズ・トランペッターにしてヴォーカリストという演奏スタイルから、“女性版チェット・ベイカー”と呼ぶ声も聞かれる。

アンドレア・モティス Photo by Jean-Marc Viattel
アンドレア・モティス Photo by Jean-Marc Viattel

 トランペットを吹き始めたのは7歳のころ。その後、サン・アンドレウ市立音楽学校に入って本格的にジャズを学ぶようになる。そのときの教授が、バリトンサックスとベースの奏者として名高いジョアン・チャモロ。チャモロは、アンドレアの才能を見抜いて自身のバンドに招き入れる。2010年と2012年には、ジョアン・チャモロ/アンドレア・モティスのコンビ名でスペインのレーベルからアルバムをリリースしている。

 そんなアンドレアが大きく羽ばたくきっかけとなったのが、2012年にスペインで行われたジャズ・フェスティバル。巨匠クインシー・ジョーンズが彼女を自分のステージに上げたことで一躍世界的な注目を集めることに。2017年に名門インパルスレコードに移籍し、『エモーショナル・ダンス』というアルバムでワールド・デビューを果たす。前述のブルーノート東京初登場はその直後で、ステージには恩師であるジョアン・チャモロが率いるクインテットが同行していた。

ブラジル音楽を取り入れた話題のニュー・アルバムを携えての登場

撮影 : 山路 ゆか
撮影 : 山路 ゆか
撮影 : 山路 ゆか
撮影 : 山路 ゆか

 ファンにとっては待望の、1年4ヶ月ぶりとなる今回のステージは、2月にリリースされたセカンド・アルバム『もうひとつの青(アズール)』を携えてのライブ。ジャズだけにとらわれず、新旧のブラジリアン楽曲が多くラインアップされたそのアルバムは、アンドレア・モティスの先天的なメロディ・センスが際立つ1枚となっている。

 ブルーノート東京のステージでは、ニュー・アルバムの中から、茶目っ気のあるサンバ「ブリーザ」や、太陽のひかりが降りそそぐようなバラード「センシ・プレッサ」が披露されるかもしれない。なにより、キュートでありながら深みのある歌声と、自ら率いるクインテットのメンバーのひとりとして披露するトランペットのアドリブにナマで接することができるのが楽しみ。

開演時間になったら、立ち上がり、踊る準備をして、アンドレア・モティスがステージに現れる瞬間を待ちたい。

さらに、国際ジャズ・デイを祝うステージにも登場する!

撮影 : 佐藤 拓央
撮影 : 佐藤 拓央

 そして、翌週の4月30日には、ユネスコ制定「International Jazz Day(国際ジャズ・デイ)」を記念するステージがブルーノート東京でも催される。日本を代表するトップ・プレイヤーからなるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラが登場するそのステージに、アンドレア・モティスがゲストで登場し花を添える。限りなく豪華なステージになること請け合い。これも見逃せない!

アンドレア・モティス・クインテッド 〜もうひとつの青〜

4月23日(火)、24日(水)、25日(木)

時間、料金などの詳細はこちら

Celebrate“International Jazz Day”  with

ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ
4月30日(火)

時間、料金などの詳細はこちら

問い合わせ先

※東京公演に加え、名古屋、横浜での公演もあります。

4月26日 (金) 名古屋ブルーノート
http://www.nagoya-bluenote.com/schedule/201904.html#0426
 4月28日(日) モーション・ブルー・ヨコハマ
http://www.motionblue.co.jp/artists/andrea-motis/

この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。