ブックダーツは、薄い金属でつくられたクリップだ。挟む相手は、1枚の紙。本を読んでいて、気になった箇所に差し込んで使う。ダーツ状に先端が細くなっているので、重要な部分を行単位のピンポイントで示せる。縦書きの本なら縦に、横書きの本なら横からクリップする。くり返し使えるし、ラインマーカーなどとは異なり本を汚さない。

ステンレス、真鍮、銅の3種類のブックダーツが計18ピース、セットアップされている。ステンレス、銅はたっぷり使える50ピース入り缶もある。開発当時、高校の教師をしていた創業者は、手づくりした『ブックダーツ』を自分の学生たちに配っていたとう。
ステンレス、真鍮、銅の3種類のブックダーツが計18ピース、セットアップされている。ステンレス、銅はたっぷり使える50ピース入り缶もある。開発当時、高校の教師をしていた創業者は、手づくりした『ブックダーツ』を自分の学生たちに配っていたとう。

  しなやかさと堅牢性を兼ね備え、辞書のような薄い紙でも抜け落ちることなく挟むことができる。数多くクリップしても厚さや重さが増した印象はなく、ページをめくる動作にストレスを感じることもない。

●『ブックダーツ マルチ』¥600(銀座吉田) 
●『ブックダーツ マルチ』¥600(銀座吉田) 

 素材はステンレス、銅、真鍮の3種類あるので、自分流に分類してマーキングするのにも役立つ。極めてスマートに本の中から再読すべき場所を示してくれるが、小さな金属片であることから乳幼児やペットによる誤飲には注意したい。もっとも、自分以外のだれも入ることが許されない大人の書斎の中で使うのなら、このような心配はもちろん不要だ。

※価格は税抜です。※価格は2016年春号掲載時の情報です。 

クレジット :
撮影/戸田嘉昭、唐澤光也(パイルドライバー)スタイリスト/石川英治(tablerockstudio)レイアウト/大塚將生 構成/堀 けいこ 文/ガンダーラ井上