露天風呂付きの客室全てから箱根の眺望を独占する
箱根外輪山や渓谷に抱かれる「箱根小涌園 天悠」は、エントランスからまるで絵画のようだ。
木や石といった自然素材をふんだんに使い、自然に溶け込むエントランスから施設内へ。建物の奥には呉坊の滝が流れ、その近くには箱根温泉神社へと続く階段が設けられている。
この眺望の良さを全150室ある客室全てが確保しているのも、同施設の魅力だろう。一般客室よりも天井が高く、開放的な設えとなっているのが露天風呂付最上階客室だ。
露天風呂を設置したテラスを含めると客室は45平方メートルの広さがあり、またテラスの向こうには箱根外輪山や渓谷が広がり、目も楽しませてくれる。
さらに箱根にちなんだテーマの内装を施した特別客室も6室ある。
特別客室では夕食を別棟にある鉄板焼、しゃぶしゃぶや寿司・すき焼き会席のほか別途料金で部屋での食事もでき、のんびりとした時間をすごしたい人にはうってつけだ。
箱根の自然に溶け込むインフィニティ風呂
「箱根小涌園 天悠」には2つの大浴場がある。「浮雲の湯」の露天風呂は、箱根外輪山の雄大な景色と一体化した気分になるインフィニティ風呂だ。
肌にやさしく、湯冷めしにくいことから「あたたまりの湯」とも言われる泉質で、心身ともにリラックスできるだろう。
もう一つは四季の移ろいを感じられる木々に囲まれた「車沢の湯」。呉坊の滝の音や小鳥のさえずりが聞こえ、こちらもヒーリング効果たっぷりだ。
食事は伝統と品を感じさせる国登録有形文化財建造物で
箱根小涌園には国登録有形文化財建造物に登録された建物が2つある。
1918年に建てられた「蕎麦 貴賓館」は、大正時代の建築技術を今に伝える稀少な建物で、当時の文化を感じられる。
大正ロマン溢れる空間で味わえるのは、箱根の澄んだ水で洗った蕎麦をはじめとする日本料理だ。
1875年に民家として竣工され、1952年に箱根小涌園に移築された「鉄板焼・しゃぶしゃぶ 迎賓館」もまた、往時の面影を色濃く残す。
当時の梁や柱、欄間が残る施設内の1階では箱根には数少ない本格的な鉄板焼、2階はしゃぶしゃぶに舌鼓を打てる。
箱根の自然と歴史が同時に感じられる「箱根小涌園 天悠」で、寛ぎのひと時をすごしてはいかがだろうか。
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- TEXT :
- 津島千佳 ライター・エディター