「レディ ディオール」や「サドル バッグ」、「ブック トート」など、数々のアイコンバッグを生み出してきたDior(ディオール)から、新たなITバッグが登場!

先日、世界同時発売をしたことでも話題にのぼった新作バッグ「30 モンテーニュ」には、ディオールの集大成ともいえる、歴史を感じさせる側面が存在します。

今回は、バッグの由来となったパリ・アヴェニュー モンテーニュ30番地の歴史と、知られざるその制作秘話を、Precious.jp独占でお届けします。

すべての始まりは「アヴェニュー モンテーニュ 30番地」だった。「ディオールの歴史」が生まれた、特別な地とは?

1946年のアヴェニュー モンテーニュ 30番地の外観
1946年のアヴェニュー モンテーニュ 30番地の外観
PHOTO:Façade of 30 Avenue Montaigne © All rights reserved

パリの高級ブランドストリートに面する、アヴェニュー モンテーニュ 30番地。「ここでなければならなかった」と、のちに回顧録に書き残したムッシュ ディオールは、この地にひと目惚れしたといいます。

その地にあった個人邸宅を改装し、贅を尽くした舞台装置へとリニューアル。1946年12月には、新たなる空間のお披露目をしたといわれています。

1947年の最初のファッションショー
アヴェニュー モンテーニュ 30番地に構えたブティックで発表された、1947年の最初のファッションショー
PHOTO:Jungle dress, Haute Couture Spring-Summer 1947, En 8 line. Christian Dior © Photo Pat English

その、わずか数週間後には、ディオール初のコレクションを開催。そして、1947年2月には、世界的なセンセーションを巻き起こしたオートクチュールコレクションを発表。ファッション史に残る「ニュールック革命」が巻き起こったのも、この地でした。

歴代のアーティスティック ディレクターが魅せられた、唯一無二の場所

クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオールが建物のドアの前に立つ貴重なショット。改築から3年後の1948年に撮影
PHOTO:Mr Dior in front of the 30, Avenue Montaigne, 1948 © Association Willy Maywald _ ADAGP, 2019
1948年秋冬オートクチュールコレクションの様子
ショーを見るジャーナリストやセレブのなかには、ジャン・コクトーの姿も。1948年秋冬 オートクチュール コレクションより
PHOTO:Jean Cocteau and Francine Weisweiller at Dior show, ca 1950 © Association Willy Maywald / ADAGP, 2019
螺旋階段を登るドレス姿の女性
螺旋階段でのドレスのバックスタイルが神々しい! 1948年秋冬 オートクチュール コレクションより
PHOTO:Eugénie dress, Haute Couture Fall-Winter 1948, Ailée line. Christian Dior © Association Willy Maywald _ ADAGP, 2019
1953年のオートクチュール春夏コレクション
1953年のオートクチュール春夏コレクションより。構築的なジャケットとゆったりとしたスカートの組み合わせは、アイコン的なシルエット
PHOTO:Firdouzy suit, Haute Couture Spring-Summer 1953, Tulipe line. Christian Dior © Association Willy Maywald _ ADAGP, 2019
クリスチャン・ディオールによるデザイン画
クリスチャン・ディオールによるデザイン画。右上にはモンテーニュと書かれています
PHOTO:Sketch by Christian Dior for Montaigne ensemble, Spring-Summer 1947 Haute Couture collection © Christian Dior

アヴェニュー モンテーニュ 30番地は、ディオールのデザインそのものにも大きな影響を与えてきました。トリアノングレーの壁や、ルイ16世のリボンとメダイヨン、メゾンのシグネチャーとなったカナージュのナポレオン3世調チェアーなどなど、邸宅を彩る装飾の洗練とエレガンスは、歴代アーティスティック ディレクターたちのインスピレーション源になったといわれています。

つまり、アヴェニュー モンテーニュ 30番地とは、ディオールが始まった場所であり、ディオールの中核そのもの。現在もなお、パリ本店の住所として、メゾンにとって象徴的な場所であり続けているのです。

ディオールの象徴「アヴェニュー モンテーニュ 30番地」が着想源。新ITバッグに込められた想いとは? 

30モンテーニュー
完成した「30 モンテーニュ」

現代人のライフスタイルにフィットしたアプローチが支持されている、現アーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ。メゾンがもつ歴史にリスペクトしながら、現代風なアプローチを手がける彼女が新たに考案したのは、メゾンの歩みを感じさせる新作バッグ「30 モンテーニュ」でした。

30 モンテーニュのデザイン画
「30 モンテーニュ」のデザイン画
上質なレザーをなめしている様子
上質なレザーをなめしている様子
ゴールドトーンのクラスプをあしらう様子
ゴールドトーンのクラスプがあしらわれて

手作業で刻まれた繊細なシグネチャーや、クラシックなムードを引き出すゴールドトーンのクラスプ。そして、大胆なCDロゴのクロージャーなど、随所に卓越したサヴォワールフェールが際立つ端正なバッグは、見ているだけでも吸い寄せられるような、不思議なオーラを放っています。

凛としたクールな佇いのなかにも、女性らしいやわらかさを秘めた、まさに現代を生きる女性のフェミニニティーを体現した逸品。持つことで、現代を生き抜く女性に自信をもたらしてくれそうです。

スタイルに合わせて選べる、多彩なラインナップ

ディオールのミューズであるジェニファー・ローレンス
オスカー女優でディオールのミューズであるジェニファー・ローレンスをフィーチャーしたキーヴィジュアル
左から/バッグ「30 モンテーニュ」レザー 各¥390,000・ディオール オブリーク キャンバス各¥340,000(税抜)
左から/バッグ「30 モンテーニュ」レザー 各¥390,000・ディオール オブリーク キャンバス各¥340,000(税抜)

 「30 モンテーニュ」は、エレガントなカラーをまとったカーフスキンをはじめ、人気のディオール オブリーク キャンバスが使用されたスタイルなど、幅広いラインナップで展開されています。どんなシーンにも馴染みやすいデザインなので、お仕事の日にも、休日にも活躍してくれそうです。


新ITバッグ「30モンテーニュ」の誕生は、間違いなく「2019年の一大ニュース」として、ファッション史に刻まれることでしょう。すでにディオール ブティックなどで展開中、ぜひ実際に手にとってみて、その魅力を肌で感じてみてくださいね。

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WRITING :
高橋京子
EDIT :
石原あや乃