ミュシャの作品と彼が見た景色を求めて、チェコをめぐる旅の第2回。今回は、ヨーロッパ屈指の美しい都市、プラハを歩きます。
旅の始まりは古都プラハで千年の歴史に心酔う
中世からの街並みが残る街で重なり合う様式美に足を止めて
千年の歴史に彩られた美しい街並みと、豊かな芸術文化に魅せられて、何度も訪れる人が後を絶たないプラハ。路地裏の石畳の道をただ歩くだけでも、ワクワクするような発見があるけれど、いろんな楽しみ方ができる街なので、何度目かのプラハならぜひテーマを絞って歩いてみたい。
例えば多様な建築様式。古くはロマネスクからゴシック、バロック、近代ではキュビズムまで、中世以来の建物が戦争の大きな災禍も受けず、今も使われていることに感動する。アール・ヌーヴォーのミュシャの作品も、ゴシック教会のステンドグラスを彩っているのが興味深い。
また本格的コンサートホールやオペラ劇場がこれほどそろっている街はほかにない。偉大な作曲家たちが、実際に使っていた当時の風情が感じられるのだ。例えば「エステート劇場」。モーツァルト自身が指揮をした『ドン・ジョヴァンニ』の初演もここで行われた。宝石箱のように美しく、気品に満ちた劇場ではタイムスリップしたような感覚に。プラハではやはり古典を味わい尽くしたい!
そしてプラハから足を延ばすなら、ミュシャが晩年のアトリエとして住んでいた古城のあるズビロフへ。ホテルやレストランも併設されて、ゆっくり楽しめる。
ここにも寄り道! ボヘミアン・ガラスを求めて「モーゼル」へ
器好きの大人の女性なら、やはりボヘミアン・ガラスの名店を訪ねてみたいもの。チェコの高級グラスメーカー「モーゼル」は、1857年創業の老舗。すべて熟練の職人によるハンドメイドで、貴族に愛された優雅で精緻な彫刻と、宝石のようなカラークリスタルの美しさは格別。プラハのメインショップは貴族の館のような内装で、必見!
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チェコの旅シリーズ
- 1:名画が生まれた街をたどる!「ミュシャ」をめぐるチェコの旅【プロローグ】
- 3:名画が生まれた街をたどる!「ミュシャ」をめぐるチェコの旅【ブルノ編】
- 4:名画が生まれた街をたどる!「ミュシャ」をめぐるチェコの旅【南モラヴィア州編】
- PHOTO :
- 篠 あゆみ
- COOPERATION :
- チェコ政府観光局
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、古里典子(Precious)