2020年の東京五輪開催まで1年をきり、観戦用として4Kテレビへの注目度が高まっているが、同時に、細部までリアルに描画できる4K/HDR対応プロジェクターの人気も急上昇している。依然としてエプソンやキヤノンの高性能で機能的なビジネスモデルの需要は堅調だが、最近では家庭で使えるハイエンドなホームプロジェクターの販売も好調だ。
ソニーの「VPL-VW5000」のような、画質を極めたいわゆる雲上の逸品も存在するものの、ソニー「VPL-VW855」、ベンキュー「HT3550」、エイサー「H6810」といった、ハイエンドなスペックを有しながら手に入れやすい機種が充実し、選択肢もグッと広がっている。筐体サイズにもよるが、プロジェクターのメリットは、100インチクラスの大画面で視聴できる上、置き場所をとらず、リビングやベッドルーム、書斎など、家の好きな場所に移動して視聴できることだろう。
パナソニック「TH-100FP1」のように、リビングに溶け込むデザインを施し、テレビと同じように家族で使えるタイプも好評だ。また、シーリングライトにプロジェクターとスピーカーを内蔵することで、設定の手間や配線を省いたポップインアラジン「PA18U02VN」も、導入の壁が低く、新規のプロジェクターユーザーに高く評価されている。“家にある小さな映画館”は、毎日の生活に新たな楽しみをもたらせてくれるはずだ。
ソニー(SONY)の高級4k対応プロジェクター
ソニー(SONY) 4K HDRホームシアタープロジェクター VPL-VW5000
レーザーダイオードと、ネイティブ4Kパネル0.74型「4K SXRD」を光源に採用によって5000ルーメンの余裕のある光量を確保。これまで難しかった締まりのある黒を再現できる、シリーズ最高の高コントラストと、高輝度の両立を実現した。家庭の明るい部屋でも大型スクリーンに匹敵する力強い映像表現と純度の高い色再現が可能になり、迫力とリアリティーに満ちた4K映像を描き出す。本機は4Kブルーレイディスクに採用されているHDR10方式に対応。明暗差が大きいHDRの映像でも、暗所から明所まで黒つぶれや白飛することなく細部まできれいに表現され、立体感、奥行き感、精細感ともに別格の再現性を誇る。3Dコンテンツも2Dコンテンツと同様、4K解像度で臨場感豊かな視聴を楽しめる。
ソニー(SONY) 4K HDRビデオプロジェクター VPL-VW855
レーザー光源の採用によって2200ルーメンの高輝度を実現。力強い映像表現と高純度な色再現が可能になり、迫力とリアリティーに満ちた4K映像の描写に加え、2万時間の長時間使用にも対応している。明暗のコントラスト差の大きいHDRの映像も、細部まで忠実に表現。映像描写の基本技術が向上し臨場感が大幅に高まっている。パネルにはネイティブ4Kパネル0.74型「4K SXRD」が採用され3D映像も4K画質で楽しめる。コンパクトボディながらも、高解像度な映像を正確に投写できる大口径4K「ARC-Fレンズ」を搭載。近距離投写から遠距離投写まで安定した結像性能を実現する。映画館と同じような画面アスペクト比2.35:1のシネマスコープサイズで視聴可能な「ピクチャーポジション」や、ストレスなくゲームを楽しめる「遅延低減モード」といった便利な機能も多数用意している。
おすすめメーカーの高級プロジェクター
パナソニック(Panasonic) インテリアシアター DLPプロジェクター TH-100FP1
投写面の近くに本体を設置可能な超短焦点レンズによって、60インチの画面サイズなら、壁から本体までわずか17cmの距離で投写ができる。カーテンやソファと同様、自然にリビングと馴染むように、外装には温かみのあるファブリック素材を使用。ふたを閉じるとAV機器には見えないデザインになっている。日中でも照明を落とさずに視聴できる高輝度2700ルーメンの光源を採用することで最大120インチの映像を投写可能だ。音質にもこだわり、大画面視聴に最適な音の広がりを実現するため、前向きと横方向にスコーカー(ミッドレンジスピーカー)を設置。ダブルウーファーに加えパッシブラジエーター2基を対向配置して、迫力ある重低音を響かせる。拡張性にも優れ、本体にはゲーム機やAVアンプと繋げるHDMI端子やUSB端子も搭載。USBメモリーに入れた動画や画像も再生可能だ。
エイサー(acer) 4Kプロジェクター H6810
画素をシフトして1920×1080画素の映像を4Kで表示するXPR 技術を駆使した4K UHDに対応。色再現性の高い色域規格Rec.2020にも準拠し、高精細で臨場感のあるリアルな映像を投写できる。3500ルーメンの高輝度設計により、日中の明るい室内でもクリアで鮮やかな映像を映しだす。現代の生活スタイルに合わせ、部屋のインテリアにも馴染む白を基調にしたデザインを採用。質量4kgと、プロジェクターとしては軽量・コンパクトな設計で、動作時のノイズレベルも23dBAと極めて静音だ、10Wスピーカー1基を本体に内蔵。外付けのスピーカーを使うことなく、リビングやベッドルームなど、家の好きな場所で自由に使える。
エプソン(EPSON) プロジェクター EB-G7400U
ビジネスでの使用に最適化された、カラー映像の明るい3LCD方式のプロジェクター。5500~8000ルーメンの明るさと50000:1のコントラスト比によって、明るく黒の締まった映像を最大134インチで投写。ファンのノイズも40dB以下に抑え、会議室などの大空間での使用にも適している。解像度はWUXGA(1920×1200画素)。4Kエンハンスメントテクノロジーで、フルHDの映像を4K相当にスケールアップして投写することも可能だ。フルHD映像の長距離転送や、上下左右のレンズシフトなどの高い設置性能により幅広い環境に対応。複数台のプロジェクターで大画面を構築するマルチプロジェクション機能などプロユースに応えるとともに、集中電源によるシャットダウンや、設定のメモリーといった使いやすさと機能性も追求されている。
ベンキュー(BenQ) 4K HDR CinePrimeプロジェクター HT3550
最適な色で正確な高画質画像を引き出す、ベンキュー独自の「Cinematic Color」技術を搭載したホームプロジェクター。2000ルーメンの明るさと、コントラスト比30000:1の描画性能、スーパーワイドDCI-P3のカラースペースを実現。繊細な4K解像度による4K HDR画像と高音質サウンドで、家のAVルームやリビングで、リアルなデジタルシネマ体験を楽しめる。設置性や操作面にもこだわり、約4.2kgの軽量でコンパクトな本体には、あらゆる部屋にフィットするように、10%の垂直レンズシフト機能や自動的に焦点を合わせるズームシステムを搭載。短焦点1.3倍の大型ズームにより、約1.5mの距離で60インチ、約2.5mの距離で100インチの投写ができる。
ポップインアラジン(popIn Aladdin) プロジェクタ機能内蔵スマートライト PA18U02VN
大がかりな工事なしで、簡単に取り付けられる家庭用シーリングライトに、世界で初めて、プロジェクターとスピーカーを一体化したユニークなモデル。プロジェクターには、大手プロジェクターブランド「XGIMI」の高性能タイプを採用。天井に固定設置して壁に投写するため、置き場所の確保や、投影角度調整、台形補正といった手間はもちろん、配線やスクリーンも一切不要で、家の中にホームシアター空間を手軽につくりだせる。音響には、世界的に知られる「ハーマンカードン」製のスピーカーが採用されている。さらに、無料のオリジナルコンテンツからAmazonプライム・ビデオ、Netflixなどの動画サービスまで幅広いラインナップを搭載。専用アプリを使えば、iPhoneやandroidのスマートホンをリモコンとして操作ができる。
キヤノン(CANON) 4Kパワープロジェクター 4K600Z
4Kデジタルシネマ(4096×2160画素)を上回る4096×2400画素のLCOS方式のネイティブ4Kパネルを採用。なめらかで臨場感のある高精細な4K映像が投写可能な、世界最小・最軽量の4Kレーザー光源プロジェクター。映像の明暗の輝度差を拡大させるHDR機能により、肉眼に近い階調表現を可能にし、6000ルーメンの高輝度で高精細な映像投写も実現している。投写比1.3〜2.4:1の標準ズームレンズは、4K解像度対応のプロジェクター専用に開発。歪みや画像のズレを抑えるとともに、周辺フォーカス機能により曲面スクリーンでも隅々まで美しく描画する。専用アプリを使えば、スマートホンやタブレット端末で、プロジェクターのコントロールも可能。投写距離は1.2~30.9mで、サイズは最小40インチ~最大600インチまで対応。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
- WRITING :
- 安藤政弘