「きょって」じゃありませんよ、「挙って」って何て読む？

正解は…　挙動不審（きょどうふしん）　です。

「挙動不審」が元ですが、「挙動不審」ほどにはあやしすぎないシーンで「キョドる」を使うようです。

「挙動不審なようす」を動詞化して「キョドる」と言うようですね。「挙動不審」の本来の意味は「隠しごとなどがあるため、立ち居振る舞いに落ち着きがなく、疑わしいさま」で、警察の職務質問の動機として挙げられるような様子を意味します。

しかし「キョドる」は、そこまで深刻ではない「オドオドした」「あわててしまって、冷静に対応できない」様子を表すようです。「外国人から道を尋ねられて、キョドっちゃった」「美容師さんがイケメンすぎて、キョドってしまった」など、第三者から見ると、やや微笑ましい程度のシチュエーションで使用さえているようですね。

「キョドる」という言葉、辞書の編纂者による『辞書には載らなかった不採用語辞典』という著書に載っていました。まだ正式な辞書には載らないけれど、載せるかどうか？という会議の場にかけられた新語、ということです。

言葉は生き物ですので、時々、こうした新風もリサーチしつつ、美しい日本語力を磨いて参りましょう。