人生を旅した紳士たちの個性と知性にオマージュ!

飛行機やクルマを駆り英雄的に行動した詩人ダンヌンツィオその美意識を継いで

右から スピーカー¥740,000(アーク・ジョイア〈リネア〉) ミラー各¥5,800(ムーディーズ) プレート¥24,000(エイチ・ピー・デコ〈ジョン・デリアン〉) マガジンラック¥51,000(インポートインテリア・ドーノ〈カプア〉) テーブル¥560,000〈カバレット〉・チェア¥412,000〈インドシンヌ〉・スタンドランプ¥212,000〈アトーロ233〉/以上カッシーナ・イクスシー青山本店 ベース¥7,800(ニューテリトリー) カラーペンシル各¥280〈コヒノール〉・ブックスタンド¥300,000〈ボッテガ・ギアンダ〉・ノート¥5,000〈デダール〉/以上カッシーナ・イクスシー青山本店 キリストのオブジェ・小¥18,000(ニューテリトリー) キリストのオブジェ・大¥16,800(ムーディーズ) 洋書『AUTOMOTIVE JEWELRY』¥10,500・洋書『Automobile Design Graphics』¥11,100(ル・ガラージュ) 靴¥140,000(カルマンソロジー) フォトフレーム¥8,000(カッシーナ・イクスシー青山本店〈フィリッピ〉) ボウル¥5,800(ニューテリトリー) クルマのオブジェ¥66,000(リビング・モティーフ) 壁紙¥16,000/10m(テシード)
右から スピーカー¥740,000(アーク・ジョイア〈リネア〉) ミラー各¥5,800(ムーディーズ) プレート¥24,000(エイチ・ピー・デコ〈ジョン・デリアン〉) マガジンラック¥51,000(インポートインテリア・ドーノ〈カプア〉) テーブル¥560,000〈カバレット〉・チェア¥412,000〈インドシンヌ〉・スタンドランプ¥212,000〈アトーロ233〉/以上カッシーナ・イクスシー青山本店 ベース¥7,800(ニューテリトリー) カラーペンシル各¥280〈コヒノール〉・ブックスタンド¥300,000〈ボッテガ・ギアンダ〉・ノート¥5,000〈デダール〉/以上カッシーナ・イクスシー青山本店 キリストのオブジェ・小¥18,000(ニューテリトリー) キリストのオブジェ・大¥16,800(ムーディーズ) 洋書『AUTOMOTIVE JEWELRY』¥10,500・洋書『Automobile Design Graphics』¥11,100(ル・ガラージュ) 靴¥140,000(カルマンソロジー) フォトフレーム¥8,000(カッシーナ・イクスシー青山本店〈フィリッピ〉) ボウル¥5,800(ニューテリトリー) クルマのオブジェ¥66,000(リビング・モティーフ) 壁紙¥16,000/10m(テシード)

数々の女性遍歴、デカダンかつ美しい詩や小説、そして自ら私兵を率いてのウィーン上空飛行やフィウメ占領などのイタリア至上主義的な軍事的冒険。そのスタイリッシュな装い以上に、ガブリエーレ・ダンヌンツィオ(ダヌンツィオ)の生の航跡は華麗極まりない。

ルキノ・ヴィスコンティは映画『イノセント』でダンヌンツィオの世界観を赤と黒、そしてゴールドの色合いで表現した。そこで、ダンヌンツィオに触発された書斎には、赤の壁を選択。デスクや椅子、デスクライト、さらにスピーカーなどには、イタリアの工芸性をコンテンポラリーデザインに昇華した品々を配している。

机上には、イタリアのステーショナリーとともに、ダンヌンツィオが一時滞在したパリを代表するエルメスの、クラフツマンシップを感じさせる製品を選んだ。模型やパイロットウォッチなどは、飛行機やクルマを愛好したダンヌンツィオと自らを重ね合わせる依り代といえる。

音楽と演劇を愛し言葉や絵で表現した美の求道者コクトーの好奇心溢れる机上

右から デスクランプ¥50,000(イデーショップ 自由が丘店〈セルジュ・ムーユ〉) フォールディングテーブル¥95,000(ザ・ペニーワイズ 勝どきウェアハウス) 黒板¥90,000(ブラックボード) 額内のリトグラフ「オピウム」(右)¥21,000・「白書」(左)¥170,000(アートグラフィックス青山) ブックエンド¥40,000(フィネスタルト) ノート各¥2,800(リビング・モティーフ) ボックス¥30,000(フィネスタルト) 時計¥1,070,000(カルティエ カスタマー サービスセンター) トレイ¥42,000・ペーパーウェイト¥30,000・ペンホルダーボックス¥44,000・レターオープナー¥21,000(クリストフル) ボールペン¥46,000(カルティエ カスタマー サービスセンタ ー) 角のオブジェ¥5,800(ニューテリトリー) 顔型フラワーベース¥80,000(イデーショップ 自由が丘店) フラワーベース¥28,000(エイチ・ピー・デコ) 椅子¥254,000(リビング・モティーフ〈ヴィトラ〉) ヘッドフォン¥46,204(バング&オルフセン) ナッツクラッカー¥13,000・ピッチャー¥22,000(フィネスタルト) 顔のオブジェ¥15,000(エイチ・ピー・デコ〈ラ・スフルリー〉) ソフトパステル¥22,500(ホルベイン画材) 鳥のオブジェ¥50,000(フィネスタルト) デジタルカメラボディ〈ライカCL〉¥340,000・レンズ〈ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.〉¥145,000(ライカサポートセンター) 証書束セット¥15,000(フィネスタルト)
右から デスクランプ¥50,000(イデーショップ 自由が丘店〈セルジュ・ムーユ〉) フォールディングテーブル¥95,000(ザ・ペニーワイズ 勝どきウェアハウス) 黒板¥90,000(ブラックボード) 額内のリトグラフ「オピウム」(右)¥21,000・「白書」(左)¥170,000(アートグラフィックス青山) ブックエンド¥40,000(フィネスタルト) ノート各¥2,800(リビング・モティーフ) ボックス¥30,000(フィネスタルト) 時計¥1,070,000(カルティエ カスタマー サービスセンター) トレイ¥42,000・ペーパーウェイト¥30,000・ペンホルダーボックス¥44,000・レターオープナー¥21,000(クリストフル) ボールペン¥46,000(カルティエ カスタマー サービスセンタ ー) 角のオブジェ¥5,800(ニューテリトリー) 顔型フラワーベース¥80,000(イデーショップ 自由が丘店) フラワーベース¥28,000(エイチ・ピー・デコ) 椅子¥254,000(リビング・モティーフ〈ヴィトラ〉) ヘッドフォン¥46,204(バング&オルフセン) ナッツクラッカー¥13,000・ピッチャー¥22,000(フィネスタルト) 顔のオブジェ¥15,000(エイチ・ピー・デコ〈ラ・スフルリー〉) ソフトパステル¥22,500(ホルベイン画材) 鳥のオブジェ¥50,000(フィネスタルト) デジタルカメラボディ〈ライカCL〉¥340,000・レンズ〈ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.〉¥145,000(ライカサポートセンター) 証書束セット¥15,000(フィネスタルト)

若くして詩人としてパリの社交界に颯爽と登場し、詩作や文学のみならず演劇やバレエ、映画、そして絵画に至るまで広範に活動を行ったジャン・コクトー。

ダダイズムやシュルレアリスムが時代の前衛となる中で、それらとは一線を画す高踏性を備えて、独自の美を表現していた。現存する彼の家には、ジャン・マレーが設置したと思しき簡素な作業テーブルがあり、据え置かれた黒板にはピカソら友人たちの写真がランダムに貼られ、言葉や絵などが書き付けられていた。そんなコクトーの自由な感性、そして創造性豊かな日々に思いを馳せる机上。

コクトーよろしく、パステルで気の向くままデッサンを楽しみ、友人たちの写真を撮り、音楽に耽たん溺できする。コクトー作品に時折現れる半獣半神(人)のニュアンスは、いくつかのオブジェに反映されている。ジャン・プルーヴェの椅子からは、実用的ながら、どこかフランスのエスプリが薫る。

釣りや狩りを楽しみ行動する作家だったヘミングウェイ文体にも似た簡潔さ

右から パーティション¥130,000(アクメ ファニチャー 渋谷店) サンバイザー¥4,200(ニューエラ) ブラシ¥4,200(リビング・モティーフ〈レデッカー〉) 靴¥21,000(L.L.Bean カスタマーサービスセンター) カットソー¥12,800(セント ジェームス代官山店) 椅子¥96,800(ムーディーズ〈ハーマンミラー〉)デスク¥110,000(DEMODE MIX) テーブルランプ¥65,000(アスプルンド恵比寿店) アイウエアケース¥70,000(アスプルンド恵比寿店〈エアロコンセプト〉) フラスコ¥2,700 (セトカトラリー) アイウエア¥37,000(ブリンク外苑前〈オージー・バイ・オリバー・ゴールドスミス〉) 額絵¥26,000・ウォールオーナメント¥12,500(マテ.) フォトフレーム¥8,000(リビング・モティーフ〈スカーリ〉)タイプライターの価格は要問い合わせ(ひかり事務機〈スミス・コロナ 3〉) カジキマグロのオブジェ¥9,000(ライブビラ) ウォールクロック¥23,000(ムーディーズ) レタースタンド¥1,400・コンパス¥20,000・プレート¥6,500(エイチ・ピー・デコ〈ジョンデリアン〉)・スナップパッド¥4,500〈ポスタルコ〉/リビング・モティーフ ボトルインク¥1,000・万年筆¥97,200(ニューウェル・ラバーメイド・ジャパン〈パーカー〉) 時計¥510,000(日本ロレックス) 古書『TRUE THE MANS MAGAZINE』¥800・古書『ESQUIRE 1952 JUNE』¥3,000・古書『ESQUIRE 1956 MARCH』¥6,000(マグニフ) 額絵¥18,500(マテ.)
右から パーティション¥130,000(アクメ ファニチャー 渋谷店) サンバイザー¥4,200(ニューエラ) ブラシ¥4,200(リビング・モティーフ〈レデッカー〉) 靴¥21,000(L.L.Bean カスタマーサービスセンター) カットソー¥12,800(セント ジェームス代官山店) 椅子¥96,800(ムーディーズ〈ハーマンミラー〉)デスク¥110,000(DEMODE MIX) テーブルランプ¥65,000(アスプルンド恵比寿店) アイウエアケース¥70,000(アスプルンド恵比寿店〈エアロコンセプト〉) フラスコ¥2,700 (セトカトラリー) アイウエア¥37,000(ブリンク外苑前〈オージー・バイ・オリバー・ゴールドスミス〉) 額絵¥26,000・ウォールオーナメント¥12,500(マテ.) フォトフレーム¥8,000(リビング・モティーフ〈スカーリ〉)タイプライターの価格は要問い合わせ(ひかり事務機〈スミス・コロナ 3〉) カジキマグロのオブジェ¥9,000(ライブビラ) ウォールクロック¥23,000(ムーディーズ) レタースタンド¥1,400・コンパス¥20,000・プレート¥6,500(エイチ・ピー・デコ〈ジョンデリアン〉)・スナップパッド¥4,500〈ポスタルコ〉/リビング・モティーフ ボトルインク¥1,000・万年筆¥97,200(ニューウェル・ラバーメイド・ジャパン〈パーカー〉) 時計¥510,000(日本ロレックス) 古書『TRUE THE MANS MAGAZINE』¥800・古書『ESQUIRE 1952 JUNE』¥3,000・古書『ESQUIRE 1956 MARCH』¥6,000(マグニフ) 額絵¥18,500(マテ.)

行動する作家だったアーネスト・ヘミングウェイ。彼が遺した作品群は同時に彼の人生の軌跡といえるかもしれない。その持ち物は活動的で実用性を備えたものが多かった。

たとえばスミス・コロナのポータブル・タイプライター。折りたたんでコンパクトにすることができ、携帯性を高めたこのタイプライターを、ヘミングウェイはマシンガンを撃つごとく打鍵したといわれる。そんなスミス・コロナを中心とした机周り。

もっとも進取の精神に富んだヘミングウェイが現代を生きたならば、スマートフォンで作稿したかもしれない。だからこそロレックスの『オイスターパーペチュアル』は現行モデルを選ぶ。他方ヘミングウェイが生きた時代は、アメリカが輝いた時代でもあった。ミッドセンチュリーのアメリカンファーニチャーは、現代から見ても簡素な美を備え、彼の文体にも通じる存在感がある。さらに各所には、彼が愛した釣りや海を想起させる品々を。

読書し、絵を描き苛烈な仕事とは対照的な緩やかな時間が流れるチャーチルの空間

右から デスクランプ¥37,000〈アングルポイズ〉・デスク¥148,000〈アルテック〉/以上リビング・モティーフ 額絵¥49,500(マテ.) ウォッチロール¥59,000・カレンシーケース¥39, 000(ヴァルカナイズ・ロンドン〈スマイソン〉) A4書類ボックス各¥4,000・アコーディオンファイル¥6,800(リビング・モティーフ〈ジー・ライダー〉) フォトフレーム¥4,000(カッシー ナ・イクスシー青山本店〈ナタリーニ〉) 犬のオブジェ¥15,000(フィネスタルト) ペンホルダー¥12,000・ペーパーホルダー各¥14,000(ブリティッシュメイド 銀座店〈グレンロイヤル〉) テープカッター¥20,150(リビング・モティーフ〈ビヨンドオブジェクト〉) アタッシェケース¥115,000(グローブ・トロッター 銀座) ウッドボックス¥7,000(フィネスタルト) トレイ¥ 16,000(リビング・モティーフ〈ピネッティ〉) 椅子¥183,334(IDC OTSUKA〈バレンティ〉) 油絵(上)¥18,000・油絵(下)¥25,000(フィネスタルト) パレット¥2,000・テーブルイーゼ ルセット¥40,000〈マイメリ〉/以上世界堂 新宿店本店 油絵¥18,000(ニューテリトリー) 壁紙¥1,100/m(リリカラ〈MORRIS&Co.「シスルLW-2561」〉
右から デスクランプ¥37,000〈アングルポイズ〉・デスク¥148,000〈アルテック〉/以上リビング・モティーフ 額絵¥49,500(マテ.) ウォッチロール¥59,000・カレンシーケース¥39, 000(ヴァルカナイズ・ロンドン〈スマイソン〉) A4書類ボックス各¥4,000・アコーディオンファイル¥6,800(リビング・モティーフ〈ジー・ライダー〉) フォトフレーム¥4,000(カッシー ナ・イクスシー青山本店〈ナタリーニ〉) 犬のオブジェ¥15,000(フィネスタルト) ペンホルダー¥12,000・ペーパーホルダー各¥14,000(ブリティッシュメイド 銀座店〈グレンロイヤル〉) テープカッター¥20,150(リビング・モティーフ〈ビヨンドオブジェクト〉) アタッシェケース¥115,000(グローブ・トロッター 銀座) ウッドボックス¥7,000(フィネスタルト) トレイ¥ 16,000(リビング・モティーフ〈ピネッティ〉) 椅子¥183,334(IDC OTSUKA〈バレンティ〉) 油絵(上)¥18,000・油絵(下)¥25,000(フィネスタルト) パレット¥2,000・テーブルイーゼ ルセット¥40,000〈マイメリ〉/以上世界堂 新宿店本店 油絵¥18,000(ニューテリトリー) 壁紙¥1,100/m(リリカラ〈MORRIS&Co.「シスルLW-2561」〉

戦禍を恐れ、独裁者に対して宥和的な政治家たちを「ネバー・サレンダー」と一喝したウィンストン・チャーチル。ナチス・ドイツと戦い抜いた強靱な精神力とは対照的に、そのプライベートは温厚かつ豊かなものだった。郊外の邸宅で、絵や読書、ときにレンガ積みなどのDIYを楽しんだチャーチル。そんな彼を範とする机上には、まずポータブルな油絵の道具を。

愛国精神あふれるチャーチルに倣い、アイウエアや小物類は英国のプロダクトを選ぶ。彼のトレードマークであるシガーも、机上を彩る大切なアイテム。シガーグッズも含めクオリティを追求して、ダビドフを選んだ。絵は人物より風景画を得意としたというチャーチル。

世智にたけた人間ばかりが跋扈する政界から距離を隔てリフレッシュするならば、それも然しかりだろう。英国らしいボタニカルモチーフの壁紙や掛けられた風景画は、そんな彼の心情に寄り添うものでもある。

※価格はすべて税抜です。※2018年春号取材時の情報です。
この記事の執筆者
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MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2018年春号より
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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クレジット :
撮影/神林 環(静物)スタイリスト/中林友紀、齊藤知宏 文/菅原幸裕