日本人が長年自然と親しむ中で育んだ知恵と感性から生まれた、日本の夏の伝統工芸品。美しく、涼しさを感じせるアイテムを展示する「納涼 日本人の知恵と美意識」が、京王プラザホテル3階/アートロビーほかで、9月25日(水)まで開催されています。
「夏の装い」、「涼風の趣」、「涼を呼ぶ食卓」、「流水の美」の4つのカテゴリーごとに、代表的なアイテムをご紹介します。
暑い今こそ訪れたい!京王プラザホテルで開催中の「涼を呼ぶ4つの体験」とは?
■1:「夏の装い」には藍一色による染めが特徴の「長板中形」が登場
日本の夏を最も感じられるアイテムといえば、浴衣。江戸時代から伝わる技法で藍一色による染めで無形文化財に指定されている「長板中形(ながいたちゅうがた)」は、見る人の目にも涼を誘います。
さらに浴衣に身を包み、記念撮影やレストランでの食事が楽しめる「Easy Kimono(浴衣)体験プラン」も好評開催中。残暑厳しい夏の夜、浴衣を着て新宿散策を楽しむことができます。
「Easy Kimono(浴衣)体験プラン」
- 時間/10:00~16:00 ※返却は当日18:00まで
料金/¥5,400~(税込)
TEL:03-3344-0111(代表)
*予約はこちらから
■2:「風鈴や扇子」など、爽やかな風を感じるアイテムが見つかる「涼風の趣」
そよ風でも、その音色から涼しさを感じる風鈴、あおいで清涼を呼び込む団扇・扇子を紹介するのがこちらのカテゴリー。さまざまな形の伊万里焼の風鈴は焼き物のため、ひとつひとつ音色が違います。金魚や朝顔といった夏らしいモチーフが青を基調に描かれ、目からも清々しい気分に。
貴族や神職など一部の階級の人しか使えなかった扇。江戸時代には庶民にも広く普及し、1700年代後半には江戸団扇が誕生します。数多く存在した江戸団扇屋も、現在では「伊場仙」のみ。職人の伝統的技法によって生まれた江戸団扇が多数ラインナップされています。
9月4日(水)には「伊場仙」取締役社長の吉田誠男氏による、団扇や扇子に宿る日本人の美意識についてのお話を伺うことができる「日本の納涼文化を楽しむ午餐会」が開催されます。トークのあとは、和食「かがり」料理長の八木澤大輔氏による特別ランチも楽しめますよ。
「日本の納涼文化を楽しむ午餐会」 ※要予約
- 日時/9月4日(水) トーク12:00~、食事13:30〜(受付11:30)
料金/1人¥8,000(トーク、料理、サービス料・税込)
TEL:03−3344-0111(代表)【レストラン予約】
■3:涼感ある光を放つ「江戸切子」で「涼を呼ぶ食卓」を
江戸時代末期に江戸で生まれた伝統的ガラス工芸・江戸切子。色ガラスを重ねた器に繊細な紋様のカットが施され、美しい輝きが特徴です。透き通った硝子に差し込む光は涼感にあふれ、食卓を涼しげに演出します。種類も豊富で、ぐい呑みや小皿、ワイングラスと日常使いしやすいものが並びます。
■4:金魚や水モチーフから暑さを忘れる「流水の美」
「流水の美」では古典紋様等を染め上げた金魚モチーフの漆アートを展示。1872年に創業し、江戸の粋を伝える梨園染の「戸田屋商店」の手ぬぐいがそろいます。
梨園染は伝統工芸に指定された染色方法。伝統の柄を斬新な色合い、斬新なモチーフを伝統の技術で染めることをコンセプトにしており、裏表なく染めることができるため、どこから見ても鮮やかな発色が楽しめます。
漆黒の中を優雅に泳ぐ金魚の姿を漆アクリルで閉じ込めた、漆アート「JAPAN 金魚遊泳」にもご注目を! 写実的なタッチで描かれた金魚は、まるで本物のよう! 眺めるだけで静謐な涼の世界に引き込まれます。
今回は、京王プラザホテルで開催されている「納涼 日本人の知恵と美意識」の見所をクローズアップしてご紹介しました。「夏の装い」、「涼風の趣」、「涼を呼ぶ食卓」、「流水の美」の4つのカテゴリーで提供される日本の美は、日本人の歴史をも垣間見せるラインナップに! 江戸切子、団扇、扇子以外は購入も可能。心の奥からすっと涼しくなるアイテムを探しに足を運んでみてください。
「納涼 日本人の知恵と美意識」詳細
会期/〜2019年9月25日(水)
会場/京王プラザホテル3階アートロービーほか
住所/東京都新宿区西新宿2-2-1
問い合わせ先
- 京王プラザホテル TEL:03-3344-0111
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 津島千佳
- EDIT :
- 石原あや乃