山から海へ南北にまっすぐ貫く登川が開いた谷状の地形の土地でワイン用ブドウ栽培の適地として注目されている北海道余市町登町。世界的にも類をみない、ブドウの木が雪の下で越冬する冷涼な土地で丁寧に土から育てているのが「キャメルファームワイナリー」だ。
ブドウ栽培から醸造には、世界各地でテロワールを探求し続けるイタリア人醸造家と、人の手による丁寧な選果、日本チームのこだわりが融合している。その結晶とも言える2種類の新作は、ブドウ品種の個性と華やかな香りが特徴だ。
昨年、初めて醸造したワインのリリースに続き、昨年収穫したブドウでつくった新作ワイン2種を発売。
フルーティでフレッシュな白
キャメルファームワイナリーのスター品種の魅力を満喫できる「ケルナー 2018」は、フレッシュさを予感させる澄みきったペールイエロー。レモンや青リンゴ、洋梨といったフレッシュな香りの中にハーブのようなアロマティックも加わっている。さわやかな酸が心地よく、味わいにミネラルを感じる。オリーブやナッツ、前菜料理全般、白身魚の刺身、レモンを添えた料理と好相性。
スパイシーな料理に合わせたい辛口のロゼ
昨年好評だったため、今年も限定で仕込んだロゼワインは、ケルナーに赤ワイン用ブドウ品種のレジェントの個性を生かしてブレンド。ピーチやピンクグレープフルーツのような豊かな果実味に、心地よい酸味が溶け込むやや辛口。スイートチリや花椒、麻辣といった少し辛いエスニック料理、トマト料理など幅広いマリアージュで楽しめる。
どちらのエチケットにも“人が繋がり、想いが繋がる”をイメージし、“繋”が刻印されている。
今秋には、スパークリングや樽熟成のワインの発売を予定しており、北海道余市のテロワールを最大限にいかした世界に誇れるワイン造りは続く。
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- 津島千佳 ライター・エディター