LEXUSといえば、一般的には高級車のブランドと認識している方が多いだろう。しかしながら、LEXUSはすでに、単なるクルマのブランドの枠を超え、ある種のライフスタイルを体現するアイコニックな存在へと舵を切っている。東京・青山をはじめドバイ、ニューヨークに展開する、カフェ&バー、多目的な人々の出会いを形にする拠点、「INTERSECT BY LEXUS」。東京ミッドタウン日比谷に新設されたブティック、カフェ、車両展示・試乗が一体となった複合施設「LEXUS MEETS...」など、目に見える形で、LEXUSの世界観が広がっている。

そんなLEXUSが近年協賛しているスペシャルな取り組みが、「DINING OUT with LEXUS」である。

LEXUSが協賛するスペシャルな取り組み、「DINING OUT with LEXUS」

このイベントは、開催地に残る美しい自然や伝統文化、歴史、地産物を再発掘・再編集し、数日間だけのプレミアムな野外レストランとして現出させ、ゲストに五感全てでその土地を体験してもらう。その思想にLEXUSが共感、協賛するに至った経緯がある。

LEXUSをクルマブランドとして認知させるだけなら、都市部のちょい乗りだけでなく、ロングツーリングへとユーザーをいざなうのは当然の戦略ともいえるが、単なる観光地巡りや美食三昧の旅とはひと味違う提案が、LEXUSのライフスタイルブランドとしての想いに合致したといえるだろう。それぞれの土地に根差す伝承を知り、そこで採れる豊かなる山海の味覚を楽しむことは、ひいては日本各地に息づく文化を知ることになる。

16回目となるこのイベント、今回(2019年7月6日)取材した青森県青森市の名湯、浅虫温泉を会場とした「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」で、7回目のホスト役として登場したのは、「犬と鬼--知られざる日本の肖像ーー」(講談社)などの著作で知られる東洋文化研究家・作家のアレックス・カー氏。

氏は、当の日本人が忘れかけていた日本の民衆美を再評価する処女作「美しき日本の残像」(新潮社)以来、徳島県の祖谷渓での古民家再興、京都の町屋復活プロジェクトなどで、日本各地の文化にスポットを当ててきた。

十和田温泉郷屈指の名湯「蔦温泉」へ

ああああああああああ
LEXUS RX 450h

今回の舞台となった浅虫温泉は青森県を代表する古湯だが、本県は、乳頭温泉郷や千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉など、様々な名湯を擁している。今回、本編ともなる「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」のスタート前に。 LEXUS RX 450hを駆って訪れたのは、十和田温泉郷のひとつで、平安時代の1174年開湯とされる一軒宿「蔦温泉旅館」だ。

源泉の上に直接敷かれたブナ板の下から、プクプクと湧き出る柔らかな源泉を持つ「久安の湯」と、かつての湯治棟専用の混浴風呂だった歴史を持つ「泉郷の湯」は、十和田温泉郷の湯の中でも、格別の柔らかさと、悠久の歴史を誇る名湯だ。温泉の裏手にある蔦沼は、近年、紅葉の名所として急速に知名度が上がり、10月の紅葉時期は込み合うが、それ以外の時期は、森閑とした雰囲気が味わえる、山中の一軒宿である。

あああああああああ
1174年開湯とされる一軒宿「蔦温泉旅館」

開湯以来、近年に至り、大町桂月、井上靖など、多くの文人墨客がこの地を訪れているが、現在もなおこの「蔦温泉旅館」の名をたからしめているのは、1972年に発売された昭和の名曲「旅の宿」(作詞・岡本おさみ/作曲・よしだたくろう)だろう。作詞家が、自らの新婚旅行で逗留した「蔦温泉旅館」での想い出を詩にしたというこの曲は70万枚以上を売り上げ、よしだたくろう(現・吉田拓郎)最大のヒット曲となった。歌詞中には蔦温泉を具体的に記した個所はないが、後年、続編となる「歩道橋の上で」(2007年発売/作詞・岡本おさみ/作曲・吉田拓郎)では、“蔦沼”や近隣の名所“奥入瀬”をうたいこみ、「蔦温泉」へのリスペクトを作品にしている。

青森市内から、この「蔦温泉旅館」までの道は、ブナ林を縫うようにしてワインディングロードが延々と続く、ドライバー泣かせのルートでもあるのだが、LEXUS RX 450hのハンドリングは軽快で、ヘアピンの連続でも安定した挙動を見せる。折悪しく荒天に見舞われたのだが、山中での天候の急激な変化に動じることなく進んでいけるのは、LEXUS RX 450hの高い走破性能ゆえ。荒天下においても的確に路面をつかんでいるため、適度な横Gを楽しめるし、ボディの立ち上がりもはやく、さりとて同乗者を酔わせることもなく、アップダウンのあるブナ林を軽快に抜けて行けた。

陸奥湾の眺望は最高!これぞ「DINING OUT with LEXUS」の真骨頂

「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」の会場

さて、「蔦温泉旅館」でひと風呂浴びた後、十和田温泉郷からいっきに海岸線まで駆け降りると、今回のメインイベント、「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」の会場、浅虫温泉にほど近い、陸奥護国寺だ。今回の「DINING OUT with LEXUS」はこちらの境内を借り切って、2晩にわたって2回行われた(参加者は各晩40名)。

まずは、ホスト役のアレックス・カー氏のあいさつから。前述のとおり、日本各地の文化に造詣の深い氏は、この長い歴史を持つ浅虫温泉の地の魅力を改めて伝えるべく、この役目を引き受けたとのこと。会場となった陸奥護国寺は、陸奥湾を見晴るかす高台に位置し、現前には浅虫温泉の象徴ともいえる湯ノ島がある。まさに絶景だ。 

ホスト役のアレックス・カー氏

「この景観を浅虫温泉の魅力のひとつとしてアピールすべく、雑木を剪定するなどして、陸奥湾の雄大な眺望をゲストに披露。今後もこの眺望は浅虫温泉エリアの、売り物のひとつとなるだろう」(カー氏)

さらに、青森市長・小野寺晃彦氏も登場。青森県が持つ魅力を様々な観点からアピールした。様々な海産物を産み出す、陸奥湾や津軽海峡などの多様な海を持つこと、また、そこに豊穣をもたらすブナ林に覆われた豊かな山の恵みなど、「蔦温泉旅館」が位置する広大なブナ林の土壌と保水力とが、陸奥湾を始めとした豊かな漁場を支えていることを、改めて想起させるスピーチだった。

青森市長・小野寺晃彦氏

しんがりは、今回の「DINING OUT with LEXUS」の主役ともいうべき、29歳の若さでミシュラン1つ星を獲得した、気鋭の料理人、目黒浩太郎シェフの登場だ。目黒シェフは、フランスの「ル プティニース パセダ (ミシュラン3つ星) で 1 年間勤務。帰国後、カンテサンス (ミシュラン3つ星) を経て、2015年に「abysse(アビス)」をオープンさせた。“深海”の意の店名通り、魚介類を専門にしたレストランで、四方を海に囲まれた日本の豊かな海の幸を最大限に生かした皿で知られる。三方を特色ある海で囲まれた青森県における、今回の「DINING OUT with LEXUS」イベントに適任といえる。

とはいえ当初、目黒シェフは青森県における魚種の豊かさについて、そこまでの知識はなかったという。その後、このイベントを引き受けるにあたり、改めて、青森県各地の市場をめぐり、この地の食材の豊かさに開眼したと話した。

目黒浩太郎シェフ

百聞は一食に如かず。目黒氏の独創的な皿が次々に参加者のテーブルにサーブされると、次々に歓声が上がる。目黒シェフのイノベーティブな仕立てが冴える、一皿一皿に目を見張り、参加者の頬は緩みっぱなしとなった。

このように、料理の素晴らしさはもちろんなのだが、この「DINING OUT with LEXUS」で特筆すべきことは、地元の方々の多大なる協力にある。今回の浅虫温泉でのイベントでも、目黒シェフはこう力説した。「今回のテーブルは、ひとえに地元の皆さんのおかげで成り立っています。サービスに携わっていたいただいている方々はほとんどが、地元、青森県の飲食・宿泊施設でキャリアを積んだ方々です。また、青森県各地の食材に関して様々な知識を与えてくれた関係者のかたがたには、本当に感謝しています」(目黒シェフ)。

20皿知覚のイノベーティブな料理が供されたテーブル。ひとつひとつの皿を紹介するよりも、ここではシェフから参加者へ投げかけられたメッセージを紹介したい。「皆様の眼下に広がる陸奥湾は、味わい深い個性を持った多種多様な生き物たちの宝庫です。この多彩な海の恵みたちの特徴や滋味を生かしたコース料理を創り出すことで、浅虫という土地が持つ素晴らしさを表現できたらと思います」(目黒浩太郎)

「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」がこの国の多様さを教えてくれた

LEXUSがこのイベントを支援し続けている意味が、ここへ来て明確になったといえるのではないか。決して広くはない日本の国土だが、南北に長く、同時に多様な気候を持つこと、国土の66%が森林地帯であること、四方を海で囲まれていることで、移動の楽しみもまた多様だ。距離が長ければいいというものではない、普段の生活圏から少し足を延ばすだけで、バラエティのある、文化に触れることができるのが、日本列島の特色である。

浅虫温泉に続き、去る9月には能登半島において、新たな「DINING OUT with LEXUS」が催された。そこでもまた、能登半島ならではの固有の文化と、そこでしか味わえない旬の味覚に、参加者は舌鼓を打ったことだろう。日本は狭いようでいて、モザイクのように様々なピースが詰め込まれていて、さながらカレイドスコープのようだ。「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」に参加してわかったことは、この国の多様さだった。

そして、LEXUSが、ライススタイルブランドとして伝えようとしていることもまた、明確になったといえる。日本初のプレミアム・カーブランドとしてスタートしたLEXUSは、単なるクルマのブランドではなく、生き方・暮らし方を伝えるメッセージを発信するアイコンとして成立しつつある。各国カー・メーカーの世界ブランドと伍して、存在感を高めていくには、単なるクルマのブランドとして闘っても意味がない、LEXUSのロゴを目にしたとき、人が何を思うのか。クルマのその先のイメージを感じさせる内実を伴えるのか。そのひとつの回答が「DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS」にあった。

クルマという快楽は、運転の楽しみだけに、それがあるわけではない。もちろん、ハンドルを握るのが楽しい、移動そのものが楽しいというのは前提だし、そのレベルを高く保つのは当然のこと。だが、LEXUSはとっくにそのレベルを越えている。

自らの足元を知ることは世界のどこを旅しても得られない至福の時を約束する。LEXUSで日本各地を旅することは、自らの依って立つ文化を再確認するための、知的なグランドツーリングなのである。

レクサス
LEXUS RX 450h

LEXUS RX 450h

ボディサイズ:全長4,890×全幅1,895×全高1,710mm
車両重量:2,790kg
エンジン:V型6気筒 3.5L エンジン+ハイブリッドシステム
総排気量:3,456cc
最高出力:193PS(262kW)/6,000rpm
最大トルク:335Nm/4,600rpm
トランスミッション:電気式無段変速機
価格: ¥6,270,000〜税込

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この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
2019.10.22 更新
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